笠松くんと終わらない日々
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マネージャーが入部するらしい、という噂を聞いて、森山は飛び上がって喜んだ。そして反対に眉間のシワを深めて固まったのは、
「笠松、聞いてるか?」
「……聞いてるよ」
「そんな露骨に嫌がらなくても」
「べっ!別に!」
仮入部が始まる今日
体育館へ向かう笠松の足取りの重いことといったら、森山のそれと足して2で割っても重すぎる。まあまあ、と宥めながら森山に釘を刺しながら、笠松の背中を押す。頼むから、その、まだ見ぬマネージャーがまともな子であることを祈る。
体育館には1年生がごちゃっとしている。スポーツ推薦で合格して早くから練習に参加していた中村も一緒に、ずらっと1列に並んで、その一番端に小柄な女の子が、学校ジャージで立っている。強豪のバスケ部で大男が多いもんで余計に小さく見える。
「青葉ほのかです!若葉中から来ました!マネージャー希望です!よろしくお願いします!」
でかすぎる声で何を言ってるかよくわかんないけど名前だけは有名になってしまった早川に負けないくらいでかい声で挨拶をした青葉は、満足げな顔をして、やはりちんまり立っている。部員の挨拶のときは睨み付けるような顔をしていた笠松は、ステージの方に目をそらしている。青葉の第一印象は悪くないというか寧ろいいと思うけど、こりゃあ前途多難だな。
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