宮ンズのマドンナは女バスのエース
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冬、さむい。
男バレは冬休み、春高に出場。冬にやるのに春ってなんやねんと聞いたらどうやらもともと春休みにやっとったもんを冬休みに移動したもんでその名残らしい。たしかに冬の高校バレーで冬高バレーじゃなんか辛気臭いし名前を変えなかった人たちの気持ちもわかる。そこそこの成績を残しながらもどうにも優勝に手が届かないのがみんな悔しいらしく大会のあとはなんだか双子の乱闘が多い気もする。あつむの方はあれで高校ナンバーワンセッターと呼ばれているらしいからびっくり。いやまあ、あれやな、人間性とかは加味されへんのやろな。噂をすればネットの向こうからダァーとナンバーワンセッターの情けない叫び声が聞こえる。巻き込まれるのも面倒なので目線をむけないように練習を続ける。あいつまたなんかやっとんな、と耳打ちされてせやな、と返す。北くんのたしなめるような声が届く。ほんまにすごいわ北くんは。同じ部長でもわたしとは大違い。すべてにおける説得力が強すぎる。あつむくんは人間性には問題ありあり、悪人というわけではないけど、調子悪いとかであんな様子なのは珍しい。関わりたくないのが100%ながら多少心配でもある。
全体練習が終わり、自主連まで終えて片付けをしていると、肩を掴まれる、これはなんかやばいやつ。殺気を感じる。振り返ると金髪が視界に入る。
「な、なに?」
「苗字先輩、なんでジャージはいとん」
「は?」
「なんでジャージはいとん!!癒されようとおもったのに!なんでなん!!足首!」
こいつ、こんな恐ろしい顔してなにをアホ抜かしとんの。っつーか!
「わたしの!心配を!返せ!!!」
「いっっった!!!」
何が楽しくて大男に蹴り入れなあかんのん。ファイティングポーズをとって息を吐くと珍しく慌てた顔をした北くんがこっちに駆け寄りかけて固まるのが見えた。当のあつむくん本人はハトマメ顔でわたしの方を見ている。
「あほか!人間なんやから調子悪いとかあって当然やろ!機械かお前は!それくらいのことで周りに当たり散らしたりセクハラ発言したり何しても許されると思っとんかこら!甘えんな!そんなもんで全国優勝なんかできるかクソボケ!」
腹の底からでかい声を出したこともあいまって、ちょっとすっきりした自分は置いておいて。駆け寄ってきた北くんがすまんかったな、と声をかけてくれてわたしはそっちを振り返る。
暫く神妙にしていたあつむはゲラゲラと笑い始めた。強く蹴りすぎて頭がおかしくなったのかもしれない。北くんがほっとってええからもう帰りと言われてそのとおりにそそくさと体育館を後にした。
翌日の朝には、一番に来ていたらしいあつむくんが絶好調の殺人サーブの練習をしていたので一安心。あいさつ代わりに今日は足首出てますねと言われたので回し蹴りを決めておいた。
男バレは冬休み、春高に出場。冬にやるのに春ってなんやねんと聞いたらどうやらもともと春休みにやっとったもんを冬休みに移動したもんでその名残らしい。たしかに冬の高校バレーで冬高バレーじゃなんか辛気臭いし名前を変えなかった人たちの気持ちもわかる。そこそこの成績を残しながらもどうにも優勝に手が届かないのがみんな悔しいらしく大会のあとはなんだか双子の乱闘が多い気もする。あつむの方はあれで高校ナンバーワンセッターと呼ばれているらしいからびっくり。いやまあ、あれやな、人間性とかは加味されへんのやろな。噂をすればネットの向こうからダァーとナンバーワンセッターの情けない叫び声が聞こえる。巻き込まれるのも面倒なので目線をむけないように練習を続ける。あいつまたなんかやっとんな、と耳打ちされてせやな、と返す。北くんのたしなめるような声が届く。ほんまにすごいわ北くんは。同じ部長でもわたしとは大違い。すべてにおける説得力が強すぎる。あつむくんは人間性には問題ありあり、悪人というわけではないけど、調子悪いとかであんな様子なのは珍しい。関わりたくないのが100%ながら多少心配でもある。
全体練習が終わり、自主連まで終えて片付けをしていると、肩を掴まれる、これはなんかやばいやつ。殺気を感じる。振り返ると金髪が視界に入る。
「な、なに?」
「苗字先輩、なんでジャージはいとん」
「は?」
「なんでジャージはいとん!!癒されようとおもったのに!なんでなん!!足首!」
こいつ、こんな恐ろしい顔してなにをアホ抜かしとんの。っつーか!
「わたしの!心配を!返せ!!!」
「いっっった!!!」
何が楽しくて大男に蹴り入れなあかんのん。ファイティングポーズをとって息を吐くと珍しく慌てた顔をした北くんがこっちに駆け寄りかけて固まるのが見えた。当のあつむくん本人はハトマメ顔でわたしの方を見ている。
「あほか!人間なんやから調子悪いとかあって当然やろ!機械かお前は!それくらいのことで周りに当たり散らしたりセクハラ発言したり何しても許されると思っとんかこら!甘えんな!そんなもんで全国優勝なんかできるかクソボケ!」
腹の底からでかい声を出したこともあいまって、ちょっとすっきりした自分は置いておいて。駆け寄ってきた北くんがすまんかったな、と声をかけてくれてわたしはそっちを振り返る。
暫く神妙にしていたあつむはゲラゲラと笑い始めた。強く蹴りすぎて頭がおかしくなったのかもしれない。北くんがほっとってええからもう帰りと言われてそのとおりにそそくさと体育館を後にした。
翌日の朝には、一番に来ていたらしいあつむくんが絶好調の殺人サーブの練習をしていたので一安心。あいさつ代わりに今日は足首出てますねと言われたので回し蹴りを決めておいた。