宮ンズのマドンナは女バスのエース
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「あ、おった」
「ゲ!ああおさむくんの方か。尾白なら、」
「ちゃう、苗字先輩に用事」
「わたし?」
始業式の教室に突然現れた宮治に、クラスメイトがざわっとしている。入学するなり派手なあつむくんが目立ちまくって、一見おっとりしているようで顔がそっくりな上に結局一緒にバカなことばっかりやってるもんでオサムくんの方もすっかり有名人である。
「これ」
「は?」
「これ、やるわ」
「なに?」
拳くらいの、アルミホイルが巻かれた物体。受け取るとなんだか生暖かい。なんやねん。
「これな、おにぎり」
「なんで突然おにぎりくれるん」
「言ったやろ、もっと飯食った方がええよって」
「言われたけどまさか握り飯持ってくるとは思わんかったわ」
「せんぱい、弁当どうしとん」
「え?母さんが作ってくれてるけど」
「早弁は?」
「…いつも売店でパン買ってるけど、今日はこれ食べさせてもらうわ。なんかよくわからんけどありがとう」
「あれ?治やん。なにしとん?」
「アランくんやん。苗字先輩痩せすぎやからちょっと肥えさせたろ思ってな」
「なんやねんそれ。どんな関係やねん。餌付けか」
「やっば尾白!めっちゃおいしいわおさむくんのおにぎり」
「やろ?昨日の晩飯の残りやけどな、豚バラのネギみそ炒め」
「わたしお肉入ってるおにぎり初めて食べたわ!おにぎりやさんなれるで、おさむくん」
「せんぱい、お弁当ついてんで」
「え?どこどこ」
「反対やん」
左の頬を探っていると、大きな手が伸びてきて、乾いた指が右の頬を掠める。指先についた米粒を、おさむくんは当然のように、ぱくりと口の中に収めてしまった。なんでやねん。かと思うとまた手が伸びてきた、今度は掌で。無言でわたしの頬をこねたりさすったりしている。真顔なのがめちゃくちゃこわい。なんだこいつ。
「あのー…」
「せんぱい、ほっぺためっちゃやわこいやん。めっちゃ気持ちええ、ずっと触っときたい」
「えっやば…尾白なんとかして」
「せやから俺に言うなって。信介よぶか?」
「人任せかい」
「結局こいつもあつむと同じDNAやねん」
「ほんっまにそれがよーわかったわ。あーでもおにぎりおいしかったで、ありがとうな」
「お前…お人よしか…」
「尾白に言われてたまるか」
それからというもの、大体週に一回くらいの割合でおさむくんがおにぎりを持ってくるようになった。クラスメイト達はわたしが大きな犬に懐かれている様子を面白そうに眺めている。自分の早弁用を一つ多く作ってくれているらしく、中身はお肉とか魚とかおいしいものが多かった。
「せんぱい、全然肥えへんな」
「そんな簡単に太ってたまるかよ。おさむくんは私を豚にでもしたいん?」
「豚?ん~、まあそれもええかもね」
「こわっ」
足首がどうとか言ってくるやつもどうかと思うが、彼女でもないのに遠慮なく私の顔や頭をべたべた触っていくのもどうかと思う。結論としては宮双子、ちょっとどうかと思う。私が北くんの所に駆け込む日も近いのかもしれない。などと思いを巡らせていたところ、えっせんぱいめっちゃ薄いやん、とわき腹を思い切り掴まれたのでスカートなのも忘れて回し蹴りしておいた。
「ゲ!ああおさむくんの方か。尾白なら、」
「ちゃう、苗字先輩に用事」
「わたし?」
始業式の教室に突然現れた宮治に、クラスメイトがざわっとしている。入学するなり派手なあつむくんが目立ちまくって、一見おっとりしているようで顔がそっくりな上に結局一緒にバカなことばっかりやってるもんでオサムくんの方もすっかり有名人である。
「これ」
「は?」
「これ、やるわ」
「なに?」
拳くらいの、アルミホイルが巻かれた物体。受け取るとなんだか生暖かい。なんやねん。
「これな、おにぎり」
「なんで突然おにぎりくれるん」
「言ったやろ、もっと飯食った方がええよって」
「言われたけどまさか握り飯持ってくるとは思わんかったわ」
「せんぱい、弁当どうしとん」
「え?母さんが作ってくれてるけど」
「早弁は?」
「…いつも売店でパン買ってるけど、今日はこれ食べさせてもらうわ。なんかよくわからんけどありがとう」
「あれ?治やん。なにしとん?」
「アランくんやん。苗字先輩痩せすぎやからちょっと肥えさせたろ思ってな」
「なんやねんそれ。どんな関係やねん。餌付けか」
「やっば尾白!めっちゃおいしいわおさむくんのおにぎり」
「やろ?昨日の晩飯の残りやけどな、豚バラのネギみそ炒め」
「わたしお肉入ってるおにぎり初めて食べたわ!おにぎりやさんなれるで、おさむくん」
「せんぱい、お弁当ついてんで」
「え?どこどこ」
「反対やん」
左の頬を探っていると、大きな手が伸びてきて、乾いた指が右の頬を掠める。指先についた米粒を、おさむくんは当然のように、ぱくりと口の中に収めてしまった。なんでやねん。かと思うとまた手が伸びてきた、今度は掌で。無言でわたしの頬をこねたりさすったりしている。真顔なのがめちゃくちゃこわい。なんだこいつ。
「あのー…」
「せんぱい、ほっぺためっちゃやわこいやん。めっちゃ気持ちええ、ずっと触っときたい」
「えっやば…尾白なんとかして」
「せやから俺に言うなって。信介よぶか?」
「人任せかい」
「結局こいつもあつむと同じDNAやねん」
「ほんっまにそれがよーわかったわ。あーでもおにぎりおいしかったで、ありがとうな」
「お前…お人よしか…」
「尾白に言われてたまるか」
それからというもの、大体週に一回くらいの割合でおさむくんがおにぎりを持ってくるようになった。クラスメイト達はわたしが大きな犬に懐かれている様子を面白そうに眺めている。自分の早弁用を一つ多く作ってくれているらしく、中身はお肉とか魚とかおいしいものが多かった。
「せんぱい、全然肥えへんな」
「そんな簡単に太ってたまるかよ。おさむくんは私を豚にでもしたいん?」
「豚?ん~、まあそれもええかもね」
「こわっ」
足首がどうとか言ってくるやつもどうかと思うが、彼女でもないのに遠慮なく私の顔や頭をべたべた触っていくのもどうかと思う。結論としては宮双子、ちょっとどうかと思う。私が北くんの所に駆け込む日も近いのかもしれない。などと思いを巡らせていたところ、えっせんぱいめっちゃ薄いやん、とわき腹を思い切り掴まれたのでスカートなのも忘れて回し蹴りしておいた。