宮ンズのマドンナは女バスのエース
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
インターハイ、2回戦は辛うじて勝ち上がったものの、3回戦でシード校と当たってしまい。惜しかった、の言葉も出ないほどころっと負けてしまった。落ち込む様子のない先輩たちに声をかけると、あほかこっちは受験勉強出遅れとんねんとパンチをくらった。
バレー部は勝っているというのでバスに乗って応援に行くことになった。観客席に上がると、「いいぞいいぞアラン」と珍しい名前がコールされたのでそちらへ急ぐ。大きく山なりに上がったボールに飛び込む尾白、打球音とボールが床にたたきつけられる音。アホだなあと思っていた宮くんズの殺気だった目、昨日黙っていたスナくん。選手それぞれの雰囲気、監督の構え、ちらりと目に入った点差。全国レベルの強豪とはこんなもんか、と思わず息をのんだ。ガタイの良さや練習中の扱われ方からして尾白がエースというのはなんとなくわかっていたけれども、まあなんとこんなに強いとは。正直さっきぽっこり負けてきた身としては対戦相手に感情移入してしまう。つーか吹奏楽部やべーな…なんでこっちには来てくれなかったんだ。
宿に戻って、活躍してたしアイスおごったるよ、と尾白にメールを送ると、ええなあ、いこいこ、と返事が来た。尾白ってめっちゃいいやつでクラスでもみんなから好かれている。怒っているところとか、本気で落ち込んでいるところとかあんまりみたことなくて、それで安心して絡める。し、たぶんみんなそう。ロビーで落ち合って一昨日と同じコンビニに向かう。
「尾白めっちゃこわかったで」
「なんで?そこはかっこよかった言うところちゃうん?」
「いやいやいや。対戦相手可哀そうやったもん。わたしやったら戦意喪失やわ」
「そんなことゆーて、お前の方こそ試合中全然雰囲気ちがったで」
「ほんま?盛りすぎやろ」
同じようにスーパーカップを2個持ってレジに向かおうとすると、尾白がすっと奪って会計を済ませてくれた。なんなん?輝いてる?
「あかん尾白、惚れてまうわ」
「やっすい女やな」
「なんやて!」
「いって!蹴るな!」
げらげら笑いながらコンビニの前に、不良のようにしゃがみこんでアイスをかきこむ。暑くて湿った夏の空気と、キンキンに冷えたアイスが最高のコンビネーションや。
「うちら明日の朝帰るし、また学校で会おうや」
「せやなあ」
「頑張って、優勝しや」
「簡単に言うなあ」
「あ!アランくん!苗字さん!?なんでなん?デート?付き合ってるん?」
「侑、そんなに俺らに付き合っててほしいんか」
「ちゃうちゃうちゃーう!苗字さんは俺と付き合うの!」
「なにそれ私今初めて聞いたで」
「ええやん!今はジワジワええところいっぱい見せとんねん!今日やって試合みたやろ?俺どやった?」
「あつむくん?そやねえ、なんかいつもよりはちょっと賢そうに見えたわ」
「聞いた?アランくん!俺賢そうやって」
「いつもよりは、やで」
「ちゅーかなんなん付き合うって。最近ちょっとしゃべったくらいやし、あつむくんが私のこと好きになる要素も私があつむくんのこと好きになる要素もまったくないやん?」
「まったく?ない?」
「え、なんか変なこと言った?」
「言ってない。」
「待って待って。あつむくん、私のこと好きなん?」
「んー、まーそんなとこやな」
「ちょっと意味わからんな。これおちょくられてるよね?まじなやつ?」
「俺にもわからん」
「えーっ!?あらんくんひどない!?」
「だって喋るのも最近やん?あんなにモテモテなんやしほんま意味わからん。私のどこがええわけ?」
「………っ!」
「ほらーあ!さては私が尾白と仲良いもんで嫉妬したな!?尾白は渡さん!」
「おい待て俺を巻き込むなや」
「あっ!」
「あっ?」
「足首………」
「あしくび?」
「足首がきゅっと細くて…あとうなじがきれいやん…ポニーテールが似合って可愛いやん」
「それ、わたしのこと?」
「せやで」
「……どうしよ、気持ち悪い…」
「なんで!?俺の率直なきもちやん!受け止めて!」
「むり…完全に性癖の暴露じゃん……足首好きなんで付き合ってくださいとかある!?ちょっと無理やわ…」
「なんでや!?一目惚れと同じようなもんやん」
「それはちゃうやろ!一目惚れに謝りや」
「一目惚れに謝るん?」
「あつむ、あかんわ……今のは全くフォローできんで…」
「えーっ!?アランくんの薄情者ー!!」
さっと尾白の影に隠れて残ったアイスをかきこんだ。あつむくんは何が悪かったんやと言わんばかりに本気で落ち込んでいるようでそれはそれで腹立たしい。コンビニのゴミ箱にアイスの殻を捨てると、わたしが食べ終わるのを待ってくれていた尾白にまたぴたりとくっつく。
「どんだけ警戒しとんねん」
「いややん!尾白たすけて」
「なんで俺やねん…ほら帰んで」
うなじと足首って意味わからん。でもまあギャーギャー言いながら抱き付いた尾白のごっつい腕は良いなと思ってしまうからわたしも似たようなもんかもしれない。
バレー部は勝っているというのでバスに乗って応援に行くことになった。観客席に上がると、「いいぞいいぞアラン」と珍しい名前がコールされたのでそちらへ急ぐ。大きく山なりに上がったボールに飛び込む尾白、打球音とボールが床にたたきつけられる音。アホだなあと思っていた宮くんズの殺気だった目、昨日黙っていたスナくん。選手それぞれの雰囲気、監督の構え、ちらりと目に入った点差。全国レベルの強豪とはこんなもんか、と思わず息をのんだ。ガタイの良さや練習中の扱われ方からして尾白がエースというのはなんとなくわかっていたけれども、まあなんとこんなに強いとは。正直さっきぽっこり負けてきた身としては対戦相手に感情移入してしまう。つーか吹奏楽部やべーな…なんでこっちには来てくれなかったんだ。
宿に戻って、活躍してたしアイスおごったるよ、と尾白にメールを送ると、ええなあ、いこいこ、と返事が来た。尾白ってめっちゃいいやつでクラスでもみんなから好かれている。怒っているところとか、本気で落ち込んでいるところとかあんまりみたことなくて、それで安心して絡める。し、たぶんみんなそう。ロビーで落ち合って一昨日と同じコンビニに向かう。
「尾白めっちゃこわかったで」
「なんで?そこはかっこよかった言うところちゃうん?」
「いやいやいや。対戦相手可哀そうやったもん。わたしやったら戦意喪失やわ」
「そんなことゆーて、お前の方こそ試合中全然雰囲気ちがったで」
「ほんま?盛りすぎやろ」
同じようにスーパーカップを2個持ってレジに向かおうとすると、尾白がすっと奪って会計を済ませてくれた。なんなん?輝いてる?
「あかん尾白、惚れてまうわ」
「やっすい女やな」
「なんやて!」
「いって!蹴るな!」
げらげら笑いながらコンビニの前に、不良のようにしゃがみこんでアイスをかきこむ。暑くて湿った夏の空気と、キンキンに冷えたアイスが最高のコンビネーションや。
「うちら明日の朝帰るし、また学校で会おうや」
「せやなあ」
「頑張って、優勝しや」
「簡単に言うなあ」
「あ!アランくん!苗字さん!?なんでなん?デート?付き合ってるん?」
「侑、そんなに俺らに付き合っててほしいんか」
「ちゃうちゃうちゃーう!苗字さんは俺と付き合うの!」
「なにそれ私今初めて聞いたで」
「ええやん!今はジワジワええところいっぱい見せとんねん!今日やって試合みたやろ?俺どやった?」
「あつむくん?そやねえ、なんかいつもよりはちょっと賢そうに見えたわ」
「聞いた?アランくん!俺賢そうやって」
「いつもよりは、やで」
「ちゅーかなんなん付き合うって。最近ちょっとしゃべったくらいやし、あつむくんが私のこと好きになる要素も私があつむくんのこと好きになる要素もまったくないやん?」
「まったく?ない?」
「え、なんか変なこと言った?」
「言ってない。」
「待って待って。あつむくん、私のこと好きなん?」
「んー、まーそんなとこやな」
「ちょっと意味わからんな。これおちょくられてるよね?まじなやつ?」
「俺にもわからん」
「えーっ!?あらんくんひどない!?」
「だって喋るのも最近やん?あんなにモテモテなんやしほんま意味わからん。私のどこがええわけ?」
「………っ!」
「ほらーあ!さては私が尾白と仲良いもんで嫉妬したな!?尾白は渡さん!」
「おい待て俺を巻き込むなや」
「あっ!」
「あっ?」
「足首………」
「あしくび?」
「足首がきゅっと細くて…あとうなじがきれいやん…ポニーテールが似合って可愛いやん」
「それ、わたしのこと?」
「せやで」
「……どうしよ、気持ち悪い…」
「なんで!?俺の率直なきもちやん!受け止めて!」
「むり…完全に性癖の暴露じゃん……足首好きなんで付き合ってくださいとかある!?ちょっと無理やわ…」
「なんでや!?一目惚れと同じようなもんやん」
「それはちゃうやろ!一目惚れに謝りや」
「一目惚れに謝るん?」
「あつむ、あかんわ……今のは全くフォローできんで…」
「えーっ!?アランくんの薄情者ー!!」
さっと尾白の影に隠れて残ったアイスをかきこんだ。あつむくんは何が悪かったんやと言わんばかりに本気で落ち込んでいるようでそれはそれで腹立たしい。コンビニのゴミ箱にアイスの殻を捨てると、わたしが食べ終わるのを待ってくれていた尾白にまたぴたりとくっつく。
「どんだけ警戒しとんねん」
「いややん!尾白たすけて」
「なんで俺やねん…ほら帰んで」
うなじと足首って意味わからん。でもまあギャーギャー言いながら抱き付いた尾白のごっつい腕は良いなと思ってしまうからわたしも似たようなもんかもしれない。