宮ンズのマドンナは女バスのエース
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シードのうちはインターハイの初日は調整のみ、同じ市内で女バスが1回戦らしく、みんなで見に行くことになった。同じクラスの苗字は2年生にしてチームの司令塔として活躍している。1年の頃毎晩残ってシュート練習をしていたのをネット越しに見ていた身としてはとても喜ばしい。見に行くしがんばりやとメールを送ると、そっちほど期待されてへんと思うけどがんばるわ、と文章で見ても間の抜けた返事が送られてきた。話は変わるが昔馴染みの双子の片方が苗字のことを偉く気に入っとるらしい。ちょっと前はなんか突然アランくんのすけべと突っかかられたのもたぶんあいつ絡みや。
あれよあれよとその日を迎え、開会式の会場から移動して軽めの調整を済ませると、その体育館から歩いて5分ほどの会場へ向かう。2階の観客席、見慣れたジャージのおいてある辺りに陣取ると、丁度女バスのやつらがフロアに出てきた。3年生に混じってスタメンで出てきた苗字は、ポイントガードらしく鋭くパスを回し、スリーポイントのシュートもばしばし決めている。攻守が激しく入れ替わり、相手の守備も厳しいのであっちに走ってはこっちに走ってはで、あの細っこい足首が折れてしまわないか心配になる。
「アランくん、苗字先輩と仲ええん?」
「ん、同じクラスやしまあまあやな」
「あの人モテるやろ」
「モテるっちゅーより男も女も友達多いって感じやな」
「そない呑気に下心ないのアランくんだけやろ…めっちゃそそるやん。足首細い子ってあっちの締まりええってほんまなんかな」
「お前なあ、」
友達やねん、やめてくれと言う前に信介が侑を制した。
「お前、そんな話して恥ずかしくないんか。苗字さんにも失礼にもほどがあるやろ。アランかて友達なんやからいい気はせんで。いい加減にし」
すっかり小さくなった侑の反対隣で今度は治が口を開く
「苗字さんってあの細っこい人のことやったん。俺こないだぶつかってんけど、あんまり軽かったんでメシ食うてるんかなって心配になってもうてん」
「そりゃまあお前とぶつかったらぶっ飛ぶやろ、女子やで」
「なんか、腹一杯食わせたいわ」
「いや、あいつけっこうメシ食うで?弁当持ってきとるのにパンも買ってるしこないだなんか餅持ってきてたわ」
「なんやそれ、かわいいな」
「…かわいいの要素あった?」
観客席で俺たちがアホみたいな会話を繰り広げている間、稲荷崎はどんどん点を重ね、苗字もあんな気の抜けたメールを寄越したとは思えないほど集中した表情。87-62で最終的になかなかの差での勝利。ただしバスケはワンゴールで2点入りよるしスリーポイントもあるから得点差の感覚が俺らとは違う気がするな、などとのんびり考えながら、そろそろ帰るでという監督の声に腰をあげる。
「あっ!男バレ!」
「おーっす」
「尾白!ほんまに来てくれたん?ありがとね」
「おう!お前めっちゃかっこよかったやんか!そういえば試合みたの初めてやな」
「そりゃそうやろ。もう帰るん?どーせ宿で会うわな」
「ほんまやな。俺ら先帰るけど」
さっきとはうってかわってやはり気の抜けた表情の苗字は、試合買ったしアイスおごってやーなどといいながら先輩たちに連れられていってしまった。俺はというと侑からの視線が痛いほど突き刺さっている、が、気づかないふりをきめこんだ、ところだった。
「アランくん」
「……」
「なんなんアランくんめっちゃ仲ええやん」
「……」
「無視か!アランくんのすけべ」
「……信介に言いつけるで」
「言いつけんでも聞いとるよ」
「ヒィ!北さん!」
「侑、アランのこと羨ましいんか?あんなことばっか言っとるから下心のあるやつしか近付いてこんのと違う?」
「うっす………」
ありがとう信介。おれは一生お前を大事にする。ええ友達をもったわ。
女バスとは同じ宿なのに会わないもので、アイス奢れとかゆーてたやんか、と心の中で一人ごちながらコンビニへ向かうと、苗字が治と角名と話しているところ。
「尾白!おたくの双子やっぱ両方あほなん?この子なんとかして」
「むりや、信介呼ぶか?」
「なんでやアランくん。俺は先輩にもっと食べなあかんって言ってるだけや」
「それで唐揚げとか奢ってくれようとしとんねん!晩御飯死ぬほど食べたしさすがにいらんわ」
「そんでも先輩空気みたいな体してるやん」
「空気は言い過ぎやろ」
「空気は言いすぎや、さっき風呂場で計ったら57キロやったしな」
「あほか!女の子がほいほい体重公開なんかしたらあかん!」
「なんでや!おかんか!普通の女子からしたらぜんぜん重いわ!」
「おまえ背の順一番うしろやんけ」
「ばれたか…あーでもやっぱり今日はええわおさむくん、尾白にアイスおごってもらうから」
「覚えとったんかい」
「忘れとると思っとったんかい!金のソフトクリームかダッツでええよ」
「あほか。スーパーカップや」
やーしかし双子こわい。なんなん双子。
両方なんか歪な感じやけど
同じ女子に絡むな。
俺は正直そこには関わりたくない。
「ところでキミずっと黙っとるけど誰なん?」
「…角名です。2年です」
「スナくん。へえ~、男バレ仲いいねえ。うちらより勝ち残ってたら試合見に行くしがんばってな」
「ありがとうございます…」
「なんなんせんぱい、俺には頑張ってって言ってくれへんのん?」
「え?いやいやおさむくんも頑張りや。楽しみにしてんで」
「わ、なんかええね、がんばるわ。アランくんのことも応援したって」
「尾白?尾白応援とかいるの?知っとる?尾白めっちゃ強いんやで、な?」
「おん、今ので十分やわ」
あれよあれよとその日を迎え、開会式の会場から移動して軽めの調整を済ませると、その体育館から歩いて5分ほどの会場へ向かう。2階の観客席、見慣れたジャージのおいてある辺りに陣取ると、丁度女バスのやつらがフロアに出てきた。3年生に混じってスタメンで出てきた苗字は、ポイントガードらしく鋭くパスを回し、スリーポイントのシュートもばしばし決めている。攻守が激しく入れ替わり、相手の守備も厳しいのであっちに走ってはこっちに走ってはで、あの細っこい足首が折れてしまわないか心配になる。
「アランくん、苗字先輩と仲ええん?」
「ん、同じクラスやしまあまあやな」
「あの人モテるやろ」
「モテるっちゅーより男も女も友達多いって感じやな」
「そない呑気に下心ないのアランくんだけやろ…めっちゃそそるやん。足首細い子ってあっちの締まりええってほんまなんかな」
「お前なあ、」
友達やねん、やめてくれと言う前に信介が侑を制した。
「お前、そんな話して恥ずかしくないんか。苗字さんにも失礼にもほどがあるやろ。アランかて友達なんやからいい気はせんで。いい加減にし」
すっかり小さくなった侑の反対隣で今度は治が口を開く
「苗字さんってあの細っこい人のことやったん。俺こないだぶつかってんけど、あんまり軽かったんでメシ食うてるんかなって心配になってもうてん」
「そりゃまあお前とぶつかったらぶっ飛ぶやろ、女子やで」
「なんか、腹一杯食わせたいわ」
「いや、あいつけっこうメシ食うで?弁当持ってきとるのにパンも買ってるしこないだなんか餅持ってきてたわ」
「なんやそれ、かわいいな」
「…かわいいの要素あった?」
観客席で俺たちがアホみたいな会話を繰り広げている間、稲荷崎はどんどん点を重ね、苗字もあんな気の抜けたメールを寄越したとは思えないほど集中した表情。87-62で最終的になかなかの差での勝利。ただしバスケはワンゴールで2点入りよるしスリーポイントもあるから得点差の感覚が俺らとは違う気がするな、などとのんびり考えながら、そろそろ帰るでという監督の声に腰をあげる。
「あっ!男バレ!」
「おーっす」
「尾白!ほんまに来てくれたん?ありがとね」
「おう!お前めっちゃかっこよかったやんか!そういえば試合みたの初めてやな」
「そりゃそうやろ。もう帰るん?どーせ宿で会うわな」
「ほんまやな。俺ら先帰るけど」
さっきとはうってかわってやはり気の抜けた表情の苗字は、試合買ったしアイスおごってやーなどといいながら先輩たちに連れられていってしまった。俺はというと侑からの視線が痛いほど突き刺さっている、が、気づかないふりをきめこんだ、ところだった。
「アランくん」
「……」
「なんなんアランくんめっちゃ仲ええやん」
「……」
「無視か!アランくんのすけべ」
「……信介に言いつけるで」
「言いつけんでも聞いとるよ」
「ヒィ!北さん!」
「侑、アランのこと羨ましいんか?あんなことばっか言っとるから下心のあるやつしか近付いてこんのと違う?」
「うっす………」
ありがとう信介。おれは一生お前を大事にする。ええ友達をもったわ。
女バスとは同じ宿なのに会わないもので、アイス奢れとかゆーてたやんか、と心の中で一人ごちながらコンビニへ向かうと、苗字が治と角名と話しているところ。
「尾白!おたくの双子やっぱ両方あほなん?この子なんとかして」
「むりや、信介呼ぶか?」
「なんでやアランくん。俺は先輩にもっと食べなあかんって言ってるだけや」
「それで唐揚げとか奢ってくれようとしとんねん!晩御飯死ぬほど食べたしさすがにいらんわ」
「そんでも先輩空気みたいな体してるやん」
「空気は言い過ぎやろ」
「空気は言いすぎや、さっき風呂場で計ったら57キロやったしな」
「あほか!女の子がほいほい体重公開なんかしたらあかん!」
「なんでや!おかんか!普通の女子からしたらぜんぜん重いわ!」
「おまえ背の順一番うしろやんけ」
「ばれたか…あーでもやっぱり今日はええわおさむくん、尾白にアイスおごってもらうから」
「覚えとったんかい」
「忘れとると思っとったんかい!金のソフトクリームかダッツでええよ」
「あほか。スーパーカップや」
やーしかし双子こわい。なんなん双子。
両方なんか歪な感じやけど
同じ女子に絡むな。
俺は正直そこには関わりたくない。
「ところでキミずっと黙っとるけど誰なん?」
「…角名です。2年です」
「スナくん。へえ~、男バレ仲いいねえ。うちらより勝ち残ってたら試合見に行くしがんばってな」
「ありがとうございます…」
「なんなんせんぱい、俺には頑張ってって言ってくれへんのん?」
「え?いやいやおさむくんも頑張りや。楽しみにしてんで」
「わ、なんかええね、がんばるわ。アランくんのことも応援したって」
「尾白?尾白応援とかいるの?知っとる?尾白めっちゃ強いんやで、な?」
「おん、今ので十分やわ」