桐生くんと転校生
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「来年はみっちゃん先生を胴上げしちゃれっちゃ」
わかつくんの笑った顔が好きだ
たった4か月だったけど
にかっと笑ったその顔を見たら
色んなものがこみ上げて
涙が止まらなくなってしまった
****
「そういえばわかつくんは、卒業したらどうすんの?」
「俺は、プロにいく」
「ぷ!?」
「あいつはすげえ」
「あいつ?」
「木兎」
「ああ…バレーバカだからねえ…」
「ずっと先を見ちょん…俺はあいつとまたやりたい。今日戦えてよかった」
「そっか」
「木兎んとこいかんでええんか」
「なんで?今会ってもあっちのみんなに気つかわせるし」
「…そうやな」
「でもこんな風に言えるのわかつくんのおかげだから」
「…ありがとな」
苗字と木兎は似とる
自分の気持ちを開く
鮮烈な強さ
そのまぶしさに
目をそらしたくなる自分が嫌だった
「苗字」
「うん」
「お前が好きや」
「…うん、」
「ごめんな、お前は東京戻るんやき、言わんようしよっち思っとったんやけど」
「突然告白して勝手に謝るとかいい根性してるよね」
「俺が言いたかっただけやき」
「私は嬉しいしできればわかつくんと一緒にいたいけど」
「…まじで言っちょんか」
「はー、4年も遠恋とかハードだわー」
「お前ほんっとええ性格しとんな」
ひじうちをくらって
柔らかい髪の毛をぐしゃっと撫でると
くすぐったそうに肩を竦めた苗字が
眺めていた掲示板の下にしゃがみこんで
裏側を見上げる
「満くんいつまで盗み聞きしてんの?」
「あ、バレとったっち」
「げ…」
「とったっち、じゃないわよ!でたわかつくん悩み顔!退散退散!!!」
「八さんと名前さん付き合うん?」
「あんた話聞いてたんでしょ?」
「八さんさすがや!!!学校中から注目の的の名前さんを射止めるなんて!!」
「普通に考えてエグザエルもびっくりの剃り込みの方が注目の的だと思うけど」
臼利がみんなに喋って
さっき負けたばっかしのチームに
妙に明るい雰囲気が漂う。
貒と雲南は俺が卒業するまでに告白するかどうか
500円賭けていたらしい。
「なあなあ八さんキッスは?」
「きっ!!!!?????なっ!!!!????」
「おーそうやん、誓いのキッスは!!」
「なっ!!!!」
「あんたたち完全に面白がってるね、するわけないじゃんこんなとこで。大分帰ってお家でゆっくりするんだもーん」
「うっ…ち!?」
「名前さんも完全に面白がっとるき」
「…ばれたか」