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みんなが寝静まった夜。
明日の準備を終え自室に戻ろうとすると、ビッグコンボイの部屋から明かりが漏れていた。
まだ起きてるのかな?
「ビッグコンボ~イ……?」
小さく声を掛ける。
部屋の主はベッドの上に座ったまま船を漕いでいた。
うーん、寝落ちしたっぽい。
「ほらもー、起きて!ちゃんと横になった方がいいよ」
足をペシペシ叩く。ビクともしなかった。
「ン……名無しか。どうして来たんだ」
「たまたま通りがかっただけだよ」
なんだか様子がおかしい。まだ頭がスッキリしていないみたいだ。
「名無し……」
片膝立ちになり人差し指で私の手を掬う。
「お前がいると迷惑だ」
「え?」
苦しそうな声。それに少し震えている。触れた部分を擦ると今度は親指で私の頬を撫で始めた。
「小さいな」
ちょっと乱暴だったけど優しさを感じられて嫌ではない。
「お前に……お前に何かあったら俺は……!」
「ビッグコンボイ、大丈夫?」
「ッ!?……すまない、寝ぼけていたようだ」
手が離れる。ちょっぴり名残惜しかった。
「お前ももう寝ろ」
「でも」
「寝ろ!」
「……おやすみ」
「あぁ」
さっきのビッグコンボイ、辛そうだったな。最近は少し仲良くなれたと思ってたのに、また距離が開いた気がする。
なんだか最初に会った頃を思い出すなぁ。
「同行させて頂きます名無しです。よろしくお願いしますっ」
「……っ」
「あの?」
「……ビッグコンボイだ。最初に言っておくがお前と馴れ合うつもりはない。ベクターシグマの命令だから仕方なく連れていくだけだ」
「は、はい、わかりました。必要最低限の会話に留めます」
頭を下げてその場を後にする。いや、しようとした。
「待て」
「……何でしょうか」
足を止めて言葉の続きを待つ。
「俺のことはビッグコンボイで良い。敬語も必要ない」
この人は何を言っているのか。
「それはおかしくないですか?」
片手で頭を抱える司令官さん。どうしたんだろう、思考回路にバグが発生したとか……そんなわけないか。
「そうだな。俺は何を言っているんだ」
少し慌てたような姿がなんだか面白くてクスッと笑ってしまう。
「わかったよ。改めてよろしくね」
「……ダメだ」
このままじゃいけない。また冷たい態度で迎えられるかもしれないけど、構わない。伝えなきゃ。さっきの部屋まで走って戻る。まだ明かりは付いたままだった。
「ビッグコンボイ!」
息が切れる。相手は少し驚いた表情で私の様子を窺っていた。
「私、ビッグコンボイに会えて良かったって思ってるよ」
「……。」
「ビッグコンボイは?」
「そうだな。多少はな」
「うん、それだけ聞ければ十分!じゃあ、今度こそおやすみなさい」
「…………何があっても守ってやる」
この世界で私とはどんな結末を迎えるのか。案外もっと仲良くなれるのかもしれない。
終
明日の準備を終え自室に戻ろうとすると、ビッグコンボイの部屋から明かりが漏れていた。
まだ起きてるのかな?
「ビッグコンボ~イ……?」
小さく声を掛ける。
部屋の主はベッドの上に座ったまま船を漕いでいた。
うーん、寝落ちしたっぽい。
「ほらもー、起きて!ちゃんと横になった方がいいよ」
足をペシペシ叩く。ビクともしなかった。
「ン……名無しか。どうして来たんだ」
「たまたま通りがかっただけだよ」
なんだか様子がおかしい。まだ頭がスッキリしていないみたいだ。
「名無し……」
片膝立ちになり人差し指で私の手を掬う。
「お前がいると迷惑だ」
「え?」
苦しそうな声。それに少し震えている。触れた部分を擦ると今度は親指で私の頬を撫で始めた。
「小さいな」
ちょっと乱暴だったけど優しさを感じられて嫌ではない。
「お前に……お前に何かあったら俺は……!」
「ビッグコンボイ、大丈夫?」
「ッ!?……すまない、寝ぼけていたようだ」
手が離れる。ちょっぴり名残惜しかった。
「お前ももう寝ろ」
「でも」
「寝ろ!」
「……おやすみ」
「あぁ」
さっきのビッグコンボイ、辛そうだったな。最近は少し仲良くなれたと思ってたのに、また距離が開いた気がする。
なんだか最初に会った頃を思い出すなぁ。
「同行させて頂きます名無しです。よろしくお願いしますっ」
「……っ」
「あの?」
「……ビッグコンボイだ。最初に言っておくがお前と馴れ合うつもりはない。ベクターシグマの命令だから仕方なく連れていくだけだ」
「は、はい、わかりました。必要最低限の会話に留めます」
頭を下げてその場を後にする。いや、しようとした。
「待て」
「……何でしょうか」
足を止めて言葉の続きを待つ。
「俺のことはビッグコンボイで良い。敬語も必要ない」
この人は何を言っているのか。
「それはおかしくないですか?」
片手で頭を抱える司令官さん。どうしたんだろう、思考回路にバグが発生したとか……そんなわけないか。
「そうだな。俺は何を言っているんだ」
少し慌てたような姿がなんだか面白くてクスッと笑ってしまう。
「わかったよ。改めてよろしくね」
「……ダメだ」
このままじゃいけない。また冷たい態度で迎えられるかもしれないけど、構わない。伝えなきゃ。さっきの部屋まで走って戻る。まだ明かりは付いたままだった。
「ビッグコンボイ!」
息が切れる。相手は少し驚いた表情で私の様子を窺っていた。
「私、ビッグコンボイに会えて良かったって思ってるよ」
「……。」
「ビッグコンボイは?」
「そうだな。多少はな」
「うん、それだけ聞ければ十分!じゃあ、今度こそおやすみなさい」
「…………何があっても守ってやる」
この世界で私とはどんな結末を迎えるのか。案外もっと仲良くなれるのかもしれない。
終