花(S)
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たまには休息も必要、とスタースクリームさんとB.Bさんに連れられ、向かったのはそれはもう広大な花畑だった。
「こんな所があったんですね」
「えぇ、名無しなら喜ぶと思ったわ。来た甲斐があったわね。B.B」
「ラジャー」
「凄いキレ~。蝶も嬉しそうに飛んでますね」
「B.B、捕まえる!」
まるで子供のようにはしゃぎ、遠くまで追いかけていく。
「夕方までには戻ってくるのよー」
親みたい。
「あぁ、そうだわ。そういえば名無しに訊きたい事があったのよ」
両手をポン、と合わせるスタースクリームさん。その仕草は普段からの口調も相まって、なんとなく女性らしく見えた。
「何ですか改まって」
「単刀直入に訊くわ。ガルバトロン様の目論見はまだ反対?」
唐突だった。私は言葉を選び答える。
「……そうですね。この先もずっと納得は出来ません。でも恩返しはしたいので、邪魔することだけはないよう心掛けてます」
なんだかんだ命を救われたのは事実だ。とんでもない悪人集団なのに、それなりに優しいところがあるのも可愛らしいところがあるのも知っている。
「フフッ、バカ正直ね。でも嫌いじゃないわ」
そっと頭を撫でられた。かと思いきや、頭に一輪の花を飾られていた。
「似合うわよ」
気恥ずかしくなり目を逸らす。スタースクリームさんの上品な喋り方や仕草。他の方とは違うオーラにいつの間にか私は心を奪われていたらしい。
ようやく自覚した。
顔を上げてその姿を見る。
……綺麗だった。
「スタースクリームさんが好きです」
ぽろっと自然に出た言葉。驚いたようにこちらを凝視している。
「ご、ごめ、ごめんなさいっ!今のはつい……!」
「嬉しい」
喜びと悲しみ、迷いが混ざる声でそう呟く。
「…………スタースクリームさんは私の事どう思ってますか?」
「勿論好きよ。愛してるの意味でね。でもダメ」
「……え?」
「名無しはワタシのこと好きになったらダメ。アナタの心を平気で踏みにじるような男よ。忘れなさい」
ハッキリした拒絶。頭を鈍器で殴られたような錯覚に陥った。
「フラれちゃいましたね……」
「ごめんなさい」
あぁ、困らせてしまった。その事実が一番辛い。
「ワタシはね、目的を果たすまで歩みを止める訳にはいかないの」
スタースクリームさんは手を差し出そうとして、引っ込めた。
「B.Bが戻ってきたわ。帰りましょう」
風が涙を攫う。ついでにこの気持ちも持っていってくれないかな、なんて馬鹿な考えを振り払い、その後ろを付いていく。
「こんな所があったんですね」
「えぇ、名無しなら喜ぶと思ったわ。来た甲斐があったわね。B.B」
「ラジャー」
「凄いキレ~。蝶も嬉しそうに飛んでますね」
「B.B、捕まえる!」
まるで子供のようにはしゃぎ、遠くまで追いかけていく。
「夕方までには戻ってくるのよー」
親みたい。
「あぁ、そうだわ。そういえば名無しに訊きたい事があったのよ」
両手をポン、と合わせるスタースクリームさん。その仕草は普段からの口調も相まって、なんとなく女性らしく見えた。
「何ですか改まって」
「単刀直入に訊くわ。ガルバトロン様の目論見はまだ反対?」
唐突だった。私は言葉を選び答える。
「……そうですね。この先もずっと納得は出来ません。でも恩返しはしたいので、邪魔することだけはないよう心掛けてます」
なんだかんだ命を救われたのは事実だ。とんでもない悪人集団なのに、それなりに優しいところがあるのも可愛らしいところがあるのも知っている。
「フフッ、バカ正直ね。でも嫌いじゃないわ」
そっと頭を撫でられた。かと思いきや、頭に一輪の花を飾られていた。
「似合うわよ」
気恥ずかしくなり目を逸らす。スタースクリームさんの上品な喋り方や仕草。他の方とは違うオーラにいつの間にか私は心を奪われていたらしい。
ようやく自覚した。
顔を上げてその姿を見る。
……綺麗だった。
「スタースクリームさんが好きです」
ぽろっと自然に出た言葉。驚いたようにこちらを凝視している。
「ご、ごめ、ごめんなさいっ!今のはつい……!」
「嬉しい」
喜びと悲しみ、迷いが混ざる声でそう呟く。
「…………スタースクリームさんは私の事どう思ってますか?」
「勿論好きよ。愛してるの意味でね。でもダメ」
「……え?」
「名無しはワタシのこと好きになったらダメ。アナタの心を平気で踏みにじるような男よ。忘れなさい」
ハッキリした拒絶。頭を鈍器で殴られたような錯覚に陥った。
「フラれちゃいましたね……」
「ごめんなさい」
あぁ、困らせてしまった。その事実が一番辛い。
「ワタシはね、目的を果たすまで歩みを止める訳にはいかないの」
スタースクリームさんは手を差し出そうとして、引っ込めた。
「B.Bが戻ってきたわ。帰りましょう」
風が涙を攫う。ついでにこの気持ちも持っていってくれないかな、なんて馬鹿な考えを振り払い、その後ろを付いていく。