「またアイツらと絡んでたの？ホドホドにしないとアホが伝染るわよ」

通路ですれ違ったスタースクリームさんのため息混じりの言葉。もう苦笑いで返すしか無かった。

「少しでも何かお力になれればと思いまして……」

「もうっ、あまり優しくすると誤解されるからよしなさい。……ところでソレのことだけど」

綺麗な指が差したものは大量の紙束。今私が抱えているのは皆さんの今日一日の予定表だ。

「はい、これからメガストーム様に提出しに行く途中なんです」

「そうなの。それなら代わりに持っていってあげるわ」

「わ、悪いですよ！」

「良いの良いの。ワタシもメガストーム様に御用があるのよ」

そのついでだから、とおっしゃるので気にはなるものの、お言葉に甘える事にした。

「だからその寝癖、どうにかしなさい」

「えぇっ？直ったと思ったのに」

部屋に戻り再度クシとドライヤーを武器に応戦する。






「メガストーム様、予定表が出来上がったようですわ」

「ン？名無しはどうした」

「アラ、ワタクシでは不満とおっしゃるのですか」

「そうではないが、アイツのことだ。まさか体調を崩したのではあるまいな」

「ご心配なく。たまたま近くを通りがかったものですから、ワタクシがお渡ししようと思った次第ですわ。いかがでしょうか」

「ふむ、ざっと見た限り、間違いは無さそうだな。名無しにはいつもご苦労と伝えておいてくれ」

「かしこまりました。ではワタクシはこれで」

「あぁ………ん？な、なんだコレはぁぁあぁあぁぁぁあぁ！？」