間違いでも
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「ん……」
「起きたか」
「んー…………うん」
目を擦り周囲を見渡すとお兄さんもダイバーもいなかった。
「二人ならもう帰ったよ」
「そう……」
つまり、今ここにいるのは私とキッドだけということで。
どうしよう、この前のことを思い出すと、少し気まずい。
二人になるのを避けてる身としては、やっぱりどうしたって普段通りではいられなかった。
……せっかく励ましてくれたのに何やってんだろ、私。
もう少ししたら気持ちも落ち着いてくるのかな。それまでは悟られないようにしなきゃ。
「そっか、それなら私も……」
部屋で寝直そうとすると「待って」と引き止められた。
「あの、さ……真剣な話、していい?」
「ど、どうぞ」
真剣な面持ちについどもってしまった。
「いや、そんな身構える必要はねぇんだけど……あー、この前、さ、好きになりかけた、って言ってただろ?」
心臓が跳ね上がる。そんな私を知ってか知らずかキッドは言葉を続けた。
「アレって……今どう?」
「どう、って……」
「オレは本気で好きなんだけど」
「へ?え?えぇっ!?」
「返事聞かせてくれよ」
あまりにもサラッとした告白に狼狽えてしまう。
「わ、わたっ、私……」
あの件のこと、その後のことをもう一度思い出す。
……かなり意識していた。無意識に目で追うようになった。
ということは、だ。結局のところ、単純としか言いようがないけれど、もうとっくに答えは出ていた。
「私も……好き」
「…………ホントか?」
「うん」
「~~ッ!それ、ウソじゃないよな!」
「うん、キッドのこと好きだよ」
真っ直ぐな想いに嘘偽りなく正直に応えたい。そう思えた。
「やった、やったぁぁぁー!もうオレこの場でスクラップにされても悔いは無いぜ!」
「もう、それじゃ部隊の大事な戦力が下がっちゃうよ」
「それもそっか。全くまいっちゃうよな。みんなオレがいないとダメなんだからさ」
いつもの調子が戻ってきた。二人でコロコロと笑い合う。どれだけ長く一緒にいられるかはわからないけど、今を大事にしていきたい。それはキッドも同じ気持ちの筈。
「いや、こんな話してる場合じゃないよな。オレ達もう好き同士なんだし、それらしいことしようぜ!」
「例えば?」
「そうだなー……あー……まずは……その……」
どうもまた歯切れが悪い。しばらく悩んだ末、意を決したように口を開いた。
「抱きしめていいか?」
「それ聞くの!?」
「ダメ?」
「し、したいなら別に…どうぞ?」
両手を広げて迎えると、意外にも優しく包み込まれた。
「苦しくないか?」
「うん」
「……温かいな。しばらくこのままでいさせてくれよ」
「三分五千円」
「今はおふざけナシで」
とにもかくにも、この日私とキッドの正式なお付き合いが始まった。
「起きたか」
「んー…………うん」
目を擦り周囲を見渡すとお兄さんもダイバーもいなかった。
「二人ならもう帰ったよ」
「そう……」
つまり、今ここにいるのは私とキッドだけということで。
どうしよう、この前のことを思い出すと、少し気まずい。
二人になるのを避けてる身としては、やっぱりどうしたって普段通りではいられなかった。
……せっかく励ましてくれたのに何やってんだろ、私。
もう少ししたら気持ちも落ち着いてくるのかな。それまでは悟られないようにしなきゃ。
「そっか、それなら私も……」
部屋で寝直そうとすると「待って」と引き止められた。
「あの、さ……真剣な話、していい?」
「ど、どうぞ」
真剣な面持ちについどもってしまった。
「いや、そんな身構える必要はねぇんだけど……あー、この前、さ、好きになりかけた、って言ってただろ?」
心臓が跳ね上がる。そんな私を知ってか知らずかキッドは言葉を続けた。
「アレって……今どう?」
「どう、って……」
「オレは本気で好きなんだけど」
「へ?え?えぇっ!?」
「返事聞かせてくれよ」
あまりにもサラッとした告白に狼狽えてしまう。
「わ、わたっ、私……」
あの件のこと、その後のことをもう一度思い出す。
……かなり意識していた。無意識に目で追うようになった。
ということは、だ。結局のところ、単純としか言いようがないけれど、もうとっくに答えは出ていた。
「私も……好き」
「…………ホントか?」
「うん」
「~~ッ!それ、ウソじゃないよな!」
「うん、キッドのこと好きだよ」
真っ直ぐな想いに嘘偽りなく正直に応えたい。そう思えた。
「やった、やったぁぁぁー!もうオレこの場でスクラップにされても悔いは無いぜ!」
「もう、それじゃ部隊の大事な戦力が下がっちゃうよ」
「それもそっか。全くまいっちゃうよな。みんなオレがいないとダメなんだからさ」
いつもの調子が戻ってきた。二人でコロコロと笑い合う。どれだけ長く一緒にいられるかはわからないけど、今を大事にしていきたい。それはキッドも同じ気持ちの筈。
「いや、こんな話してる場合じゃないよな。オレ達もう好き同士なんだし、それらしいことしようぜ!」
「例えば?」
「そうだなー……あー……まずは……その……」
どうもまた歯切れが悪い。しばらく悩んだ末、意を決したように口を開いた。
「抱きしめていいか?」
「それ聞くの!?」
「ダメ?」
「し、したいなら別に…どうぞ?」
両手を広げて迎えると、意外にも優しく包み込まれた。
「苦しくないか?」
「うん」
「……温かいな。しばらくこのままでいさせてくれよ」
「三分五千円」
「今はおふざけナシで」
とにもかくにも、この日私とキッドの正式なお付き合いが始まった。