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真夜中。ガルバトロン様と思しき足音が耳に入る。先に扉を開けて出迎えた。
「どうぞ」
さて、どうやって切り出せばいいのか。
「名無し」
「は、はい」
「そんなに緊張するな。堂々としていろ。貴様はこの破壊大帝の妻なのだからな」
「難しいです」
「命令だ。慣れろ」
無茶苦茶おっしゃる。
「……式なぞこの戦いが終わればいくらでも挙げてやる。それでは不服か」
「あ……」
考えてくれていた。なら、もう十分だ。
「あ、あれ?」
ポロポロと涙が出てきた。おそらく安堵からのものだ。
「すみませんっ……大、丈夫なのでっ」
「人騒がせなヤツだ」
「ガルバトロン様?」
窓に近づき手を伸ばすと、カーテンのレースを引きちぎり、私の頭に乗せた。思わず涙も止まる。
「??」
とりあえず、上から押さえてくれている間にずり落ちないように軽く掴んだ。
「今はそれで我慢しろ」
どうやらウエディングベールの代わりらしかった。ここにはドレスもなく神父もいない。けれど――
「嬉しい……ですっ。最高の、結婚式に…して、頂けて…っ」
「なんだ、泣き止んだのではなかったのか」
「だ、だってこんなのズルいです~…」
しばらくして落ち着いたあと、ふと思い出した。
「そういえば、私になにか用事があったのでは?」
「……妻を探して何が悪い」
「それはつまり…」
ミスじゃなかったならまあ、いいけど。
「すっかり安心しきった顔だな」
「えぇ、ぐっすり眠れそうです」
それを聞いてガルバトロン様は小さく笑っている。
「馬鹿を言う。それは無理な話だ」
トン、と大きな指で私の胸を小突く。軽くやっただけでも、こちらからしたらたまったものではない。バランスを崩しベッドに倒れる。今視界に映るのは私に覆い被さる旦那様だ。
私だって全く想像していなかった訳ではない。それでも根本的な問題があるから諦めていたのに。
「お気持ちは嬉しいのですが、やっぱり難しいですよね?物理的に」
「使え」
目の前に差し出されたのは預けていたネックレスだ。いつの間にお持ちになっていたのか。
…………あ、願ってどうにかしろと?
「いやいやいやいやっ、あの、コレは期待するほど万能じゃないですよ?」
「やるだけやってみろ」
「か、仮に叶ったとしても心の準備がまだ……っ」
「やれと言っている」
「…………ハイ」
「どうぞ」
さて、どうやって切り出せばいいのか。
「名無し」
「は、はい」
「そんなに緊張するな。堂々としていろ。貴様はこの破壊大帝の妻なのだからな」
「難しいです」
「命令だ。慣れろ」
無茶苦茶おっしゃる。
「……式なぞこの戦いが終わればいくらでも挙げてやる。それでは不服か」
「あ……」
考えてくれていた。なら、もう十分だ。
「あ、あれ?」
ポロポロと涙が出てきた。おそらく安堵からのものだ。
「すみませんっ……大、丈夫なのでっ」
「人騒がせなヤツだ」
「ガルバトロン様?」
窓に近づき手を伸ばすと、カーテンのレースを引きちぎり、私の頭に乗せた。思わず涙も止まる。
「??」
とりあえず、上から押さえてくれている間にずり落ちないように軽く掴んだ。
「今はそれで我慢しろ」
どうやらウエディングベールの代わりらしかった。ここにはドレスもなく神父もいない。けれど――
「嬉しい……ですっ。最高の、結婚式に…して、頂けて…っ」
「なんだ、泣き止んだのではなかったのか」
「だ、だってこんなのズルいです~…」
しばらくして落ち着いたあと、ふと思い出した。
「そういえば、私になにか用事があったのでは?」
「……妻を探して何が悪い」
「それはつまり…」
ミスじゃなかったならまあ、いいけど。
「すっかり安心しきった顔だな」
「えぇ、ぐっすり眠れそうです」
それを聞いてガルバトロン様は小さく笑っている。
「馬鹿を言う。それは無理な話だ」
トン、と大きな指で私の胸を小突く。軽くやっただけでも、こちらからしたらたまったものではない。バランスを崩しベッドに倒れる。今視界に映るのは私に覆い被さる旦那様だ。
私だって全く想像していなかった訳ではない。それでも根本的な問題があるから諦めていたのに。
「お気持ちは嬉しいのですが、やっぱり難しいですよね?物理的に」
「使え」
目の前に差し出されたのは預けていたネックレスだ。いつの間にお持ちになっていたのか。
…………あ、願ってどうにかしろと?
「いやいやいやいやっ、あの、コレは期待するほど万能じゃないですよ?」
「やるだけやってみろ」
「か、仮に叶ったとしても心の準備がまだ……っ」
「やれと言っている」
「…………ハイ」