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伏黒side

五条「今、どういう状況?」



「なっ、五条先生!どうしてここに」


五条「やっ!」



呪いを祓うために

特級呪物"両面宿儺"を取り込んだ虎杖


それを祓おうと動きだそうとした俺の元へ、いつのまにか五条先生が現れた




五条「いやーボロボロだね、2年の皆に見せよーっと!カシャカシャカシャカシャ……あ、彼方にも見せていー?」


「やめてください!!」



ボロボロの俺の写真を撮る五条先生


俺の周りには変わらず少ない蝶が舞っている


五条「ちゃんとここまで飛んで来たんだね。流石、彼方!で、来る気なかったんだけどさ、流石に特級呪物が行方不明となると上が五月蝿くてね〜。あと、彼方から"蝶が一気に消された"って連絡があったから観光がてらはせ参じたってわけ」


「……(彼方も連絡入れてくれてたのか)」






五条「で、見つかった?」



虎杖「あのー__ごめん、俺それ食べちゃった」



五条「…マジ?」



虎杖&伏黒「「マジ」」




少しの沈黙の後、五条先生は指を食べたという虎杖に顔を近づける




五条「ははっ、本当だ混じってるよ…ウケる。で?体に異常は?」



虎杖「特に…」



五条「宿儺と代われるかい?」



虎杖「スクナ?」




五条「君が喰った呪いだよ」


虎杖「あぁ…うん、多分出来るけど」





五条「__じゃあ10秒だ、10秒経ったら戻っておいで」



俺が少しぼーっとしている間にぽんぽんと会話が進んでいた


虎杖は宿儺と変わる事になるのと五条先生を心配して少し戸惑う


五条先生はそれを軽く否定して自分が持っていた袋を俺に渡してきた




「これは?」



五条「喜久水庵「喜久福」。仙台名物で超ーうまい!僕のオススメはずんだ生クリーム味♪」



「(この人、土産買ってから来やがった。人が死にかけてる時に)」



五条「土産じゃない、僕が帰りの新幹線で食べるんだ。あ、でも彼方にはちょっとあげるから土産には入るのかな……」

その時後ろから虎杖の体の宿儺が五条先生に攻撃を仕掛けるが軽く躱して一撃をくらわせた


宿儺「まったくいつの時代でも厄介なものだな、呪術師は…ん?おい、そこのガキ」


「?!(俺?)」


攻撃の手を止めた宿儺は

喜久福の袋を持って座り込む俺に声をかけた

俺は身構えながら次の動きを待つ




宿儺「そこに居る"蟲"はなんだ?…お前のものではないな……ここには無い気配だ」


1歩、と俺の方に近付こうとするが、先に動いたのは五条先生だった


五条「はいはい、君の相手は僕だよ~。あとその蝶は僕の可愛い生徒のものだからね」



宿儺「おい、お前。この蟲を使うやつの名はなんだ?コレと同じ気配はこの辺には無いな……遠距離で操作しているのか?良い術式だ」




五条「僕の可愛い生徒の個人情報をそんな簡単に教えるわけないでしょ?確かにその子は優秀だけど、君は知らなくていい事だ」


両面宿儺は教えて貰えず、不機嫌そうに舌打ちをした


宿儺「…チッ、まぁいい。自分の目で探してやろう、興味がある」



今度は顎に手を当てて楽しそうにに口角を上げた



そしてまた攻撃を仕掛けてきた

宿儺を交わしながら五条先生がカウントする



五条「7、8、9…うん、そろそろかな?」




それを合図に虎杖の顔や体に刻まれていた模様が薄れていく


虎杖「おっ、大丈夫だった?」



五条「驚いた!本当に制御できてるよ」




そして模様が全て消える頃には体の持ち主である虎杖が宣言通りに戻ってきた




虎杖「でも、ちょっとうるせーんだよな…アイツの声がする」




五条「それで済んでるのが奇跡だよ」




五条先生が虎杖のおでこにトンと触れると虎杖はガクンと力が抜け五条先生に体を支えられた


「…何したんですか」



五条「気絶させたの。これで目覚めた時、宿儺に体を奪われていなかったら彼には器の可能性がある。さて、ここでクエスチョン…彼をどうするべきかな?」


「……仮に器だとしても、呪術規定にのっとれば虎杖は処刑対象です。__でも、死なせたくありません!」



五条「…私情?」



「私情です、なんとかしてください。」




俺の発言に五条先生は喉を鳴らして笑った




五条「クックック……かわいい生徒の頼みだ、任せなさい!」
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