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秘匿死刑



『__あらっ?(一瞬で一気に"殺された?")』


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伏黒side


クソっ!呪物ごと人間を取り込む気か!!


虎杖の先輩(女の方)はもうほぼ飲み込まれていた




「クソッ」



間に合わねぇ!!蝶を使うか!!?




「蝶!来い!!」



その声に反応して

俺の方に素早く飛んできた



あの後、5分でここまで来た蝶は、呪物の気配をバラけて探し周り1部は虎杖の方に向かって行ったものの、数匹は学校から戻ってこなかった



分かれた事を不審に思ったものの、確かに虎杖は箱しか持ってなく学校から戻らなかった蝶達はちゃんと呪物を見つけていた



それに気づいた俺は、虎杖についていた蝶を引連れ、すぐに学校に向かった


蝶は他の呪いに殺される事もなく、俺の指示無しに相手を攻撃してここまで着いてきた




伏黒「よし、あの呪いを___」




_ガシャアアアアンッッ!!!





伏黒「!?虎杖!?ここ4階だぞ!!」




蝶に指示を出そうとしたその時


虎杖は4階にも関わらず窓を破壊して

呪いに蹴りを入れた



そしてそのままの勢いで

取り込まれかけた女を引きずり出す




「ぃ いまぁ なんじぃい」



虎杖「思ってたのと違うな!_っお!?」




動き始めた呪いに攻撃をしようと構えるが先に動き出した彼方の蝶が虎杖の横を猛スピードで通り過ぎ呪いにぶつかって行く


ぶつかった場所は勢いで凹んで潰れた




指示を出しているのはこの中で1番大きく色が濃い蝶



今ぶつかった事で6匹程数が減ったが、ダメージを受けた呪いは動きを止めた



「…流石だ。彼方の呪力、式神だけあって賢いな。虎杖、なんで来たと言いたいところだが良くやった」



虎杖「なんでそんな偉そうなの」




呪いを玉犬に食わせながら声をかける


残った蝶は俺の方に戻ってきた




虎杖「因みにあっちで呪いバクバク食ってんのは?」


「俺の式神だ、見えてんだな」



虎杖「?」




「呪いってのは普通見えねぇんだよ。死に際とかこういう特殊な場では別だがな」



虎杖「あー確かに。俺、今まで幽霊とか見たことないしな。…あ、後、その伏黒の周り飛んでる綺麗な蒼い蝶は?これもお前の式神?とかいうやつ?さっきすげぇ攻撃して潰れてたけど」




「いや、違う。これは俺の同期が送ってきた増援だ」



虎杖「同期ぃ?」




「そうだ、そいつは別任務で他所にいる。お前が特級呪物とったからそれ探すための援助としてわざわざここまで飛ばしてくれたんだよ。反省しろよ、お前」




虎杖「なんで急に怒られたの俺……盗ったのはマジでごめんって」


俺は虎杖にガンを飛ばした後また口を開いた



「…てかお前、怖くないんだな」



虎杖「…いやまぁ怖かったんだけどさ、知ってた?人ってマジで死ぬんだよ」




「は?」




虎杖「だったらせめて自分が知ってる人くらいは正しく死んで欲しいって思うんだ。まぁ自分でもよく分からん」

その時虎杖が抱えていた女子生徒のポケットから


あるものが落ち、それを虎杖が拾った




虎杖「これが」



「あぁ。特級呪物"両面宿儺" その1部だ」




虎杖「りょうめ…?」



「言っても分かんねぇだろ。危ねぇからさっさと渡せ」



虎杖「はいはい」




その時、




__グニィ



チリン!


シャンッシャン_!



虎杖の背後に別の呪いが迫ってきていた




それに反応した蝶は数匹突撃、また数匹は虎杖と倒れている男子生徒を足で掴み距離を取らせるために引っ張った





ドンッ




「逃げろ」



しかし蝶では僅かに間に合わないと判断した俺は虎杖を強く押した







虎杖「伏黒!」




呪いと衝突した衝撃で爆音と煙が舞う



煙が再び晴れた時……

俺は大きな呪いに掴まれていた




「おっぉお」



「【鵺】」





_バゴォッ!!







「がっ…」



反撃しようと別の式神を呼ぼうと試みるが抵抗も虚しく壁に思い切り打ち付けられ、その振動で術式が途切れて玉犬まで消えてしまった




そしてそのまま外へ放り出される





「(術式途切れた…!!クソ…頭回んねぇ)」



_チリン


シャンシャン_




伏黒「(あぁ、彼方の蝶の数ももう無い…さっきの攻撃から俺を庇ったからだな、)」





今、俺の視界に入った蝶の数は6匹…さっきまでは20近く居たのに


一部は外に放り出された俺のクッションに、そしてもう一部はなんとか俺に伝う衝撃を弱めようと動いて攻撃に耐えれず煙のように溶けて消えた




__チリン、チリン


色の濃い蝶が俺を心配するように飛び回る


「…ありがとう、ごめんな。無かったらもっと酷かった」
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