これからの話をしよう/天童覚
名前変換はココで!!
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれ、もしかしてキスして欲しくてわざと黙ってたり、する?」
「……っ!そんなわけ…ないでしょ。天童君が返事する時間くれないから…!」
「でもキライじゃないよね? 俺とのキス」
「なっ……何を言って…」
自分でも真っ赤になってるのが分かった。
顔が異常に熱くて、背中には汗までかき始めていたから。
「だっ、大体、天童君おかしいよ。これまで話したこと無かったのに、あの、あんなことして、今だってこんな」
「ホント、美咲ちゃんのその困った顔、カワイイ。テンパると語彙減っちゃうのも、カワイイ」
「あのね、私は真面目な話を…!」
一生懸命に訴える私を面白そうに見つめていたかと思うと、天童君は急に手を伸ばしてきた。
くいっと顎を持ち上げられて、口をふさがれる。
さっきまでは目を瞑っていたけれど、今はあまりに急な出来事だったから、私の目は丸くなったまま、眼前に迫った天童君を映した。
伏せられた睫毛が、ゆっくりと私の肌を擦る。
唇はひっついたまま、天童君と目が合った。
さすがに恥ずかしくて、天童君を力一杯押して、距離を取る。
近くにいたらまた唇を重ねてきそうで、彼が動く度に体がビクッと反応してしまう。
「結果が全て、デショ。語り合うなら、これからの話をしようよ」
ニッと笑みを浮かべる天童君に、私は何も言えなくなってしまう。
これから、君とどうなっていくんだろう。
恨めしそうな顔をしながらも静かに頷いた私を見て、天童くんは満足そうに笑っていた。
ーfinー
16/16ページ