第7章 GW合宿その2
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「俺おごってあげようと思ったんだけどさー、小銭部屋に置いてきちゃったんだよねー!旭持ってきてたじゃん、帰りに飲み物買うからって」
正直びっくりした。
菅原先輩はうまい具合に旭先輩を誘導して、なんとか2人にさせようとしてくれている。
多少の強引さはあるものの、菅原先輩の笑顔に半ば流されるように、旭先輩と2人で自販機まで飲み物を買いに行く運びとなった。
「あれ、ここの自販機ほとんど売り切れだ」
ロビーにあった自販機は、お風呂場から近いこともあってか、飲み物が軒並み売り切れの赤いランプが点灯していた。
残っているのはコーヒーくらいだった。
「寝る前にコーヒーはさすがになぁ…?」
言って旭先輩は同意を得るかのようにこちらを見る。
ですねぇ、と小さく答える。
「うーん、じゃあ向こうの自販機の方に行ってみようか」
旭先輩の提案で、屋外の数台の自販機が並ぶ場所まで行くことにした。
扉を開けると外から少しひんやりとした風が入ってくる。
「お風呂、ゆっくり入れた?」
「ちょっと片付けが押しちゃって、15分くらいになっちゃったんでそんなにゆっくりは出来なかったです」
「15分!あー…それはせわしなかっただろうなぁ。悪い、明日からは片付け手伝うな」
旭先輩の太い眉が八の字になって、ふにゃりと優しい笑顔が現れる。
「お、こっちは売り切れ少ないな。黒崎は何飲む?好きなの選んでいいよ」
旭先輩は自販機に小銭を入れながら問いかけてくる。
先輩はもうすでに買うものは決まっていたようだ。
ガコンと音をたてて取り出し口に飲み物が落ちる。
ピピピピと電子音が鳴り響き、ゆっくり止まったかと思うと、けたたましくファンファーレが鳴った。
どうやらアタリが出たようで、またガコンと音がして飲み物が取り出し口に落ちた。
「お、アタリかぁ。なんか嬉しいよな」
飲み物を取り出しながら旭先輩がふにゃりと笑う。
いつもは私が旭先輩を見上げるのに、今はしゃがんだ旭先輩が私を見上げていた。
私は勢いよくしゃがみ込んで、旭先輩と同じ目線になった。
「あの、これいただいてもいいですか!」
「えっ、あ、うん。いいよ。…でも俺のと同じだけど、いいの?好きなの買ってあげるよ?」
「い、いいんです。これが、いいんです」
「そう?遠慮しいだな、黒崎は」
正直びっくりした。
菅原先輩はうまい具合に旭先輩を誘導して、なんとか2人にさせようとしてくれている。
多少の強引さはあるものの、菅原先輩の笑顔に半ば流されるように、旭先輩と2人で自販機まで飲み物を買いに行く運びとなった。
「あれ、ここの自販機ほとんど売り切れだ」
ロビーにあった自販機は、お風呂場から近いこともあってか、飲み物が軒並み売り切れの赤いランプが点灯していた。
残っているのはコーヒーくらいだった。
「寝る前にコーヒーはさすがになぁ…?」
言って旭先輩は同意を得るかのようにこちらを見る。
ですねぇ、と小さく答える。
「うーん、じゃあ向こうの自販機の方に行ってみようか」
旭先輩の提案で、屋外の数台の自販機が並ぶ場所まで行くことにした。
扉を開けると外から少しひんやりとした風が入ってくる。
「お風呂、ゆっくり入れた?」
「ちょっと片付けが押しちゃって、15分くらいになっちゃったんでそんなにゆっくりは出来なかったです」
「15分!あー…それはせわしなかっただろうなぁ。悪い、明日からは片付け手伝うな」
旭先輩の太い眉が八の字になって、ふにゃりと優しい笑顔が現れる。
「お、こっちは売り切れ少ないな。黒崎は何飲む?好きなの選んでいいよ」
旭先輩は自販機に小銭を入れながら問いかけてくる。
先輩はもうすでに買うものは決まっていたようだ。
ガコンと音をたてて取り出し口に飲み物が落ちる。
ピピピピと電子音が鳴り響き、ゆっくり止まったかと思うと、けたたましくファンファーレが鳴った。
どうやらアタリが出たようで、またガコンと音がして飲み物が取り出し口に落ちた。
「お、アタリかぁ。なんか嬉しいよな」
飲み物を取り出しながら旭先輩がふにゃりと笑う。
いつもは私が旭先輩を見上げるのに、今はしゃがんだ旭先輩が私を見上げていた。
私は勢いよくしゃがみ込んで、旭先輩と同じ目線になった。
「あの、これいただいてもいいですか!」
「えっ、あ、うん。いいよ。…でも俺のと同じだけど、いいの?好きなの買ってあげるよ?」
「い、いいんです。これが、いいんです」
「そう?遠慮しいだな、黒崎は」