第7章 GW合宿その2
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道宮先輩はひそひそ声でそう尋ねてくれたのに、えらくロビーに響いたような気がして思わずあたりを見回してしまう。
「は、はい……」
「そうなんだぁ。ね、どういうところに惹かれたの?」
目をきらきら輝かせて、道宮先輩は私の答えを待っている。
先輩の期待に応えられるほどの答えかどうかは分からないけれど、素直に飾らずに自分の気持ちを口にした。
「…最初は、旭先輩がスパイクを打つ姿がかっこいいなぁって思って……それから少しずつ話したりするうちに、見た目よりずっと優しい人で可愛い人だなぁって思うようになって。気付いたら、なんか、もう…」
「あぁ、それ分かる…そうだよね、気づいたら」
「道宮先輩は…?澤村先輩のどんなところが好きですか?」
「ひぇっ!?わ、私は……」
薄暗いロビーで聞こえるのは、自販機のモーター音と、私と道宮先輩のひそひそ話くらいで。
ほぼ初対面なはずなのに、道宮先輩と二人、お互いの恋バナで大いに盛り上がった。
当初の目的を忘れかけていた頃、ロビーに繋がる渡り廊下側の扉が音を立てて開いた。
「ふー、いい湯だったなー」
扉から入ってきたのは菅原先輩だった。
首から下げたタオルがなんとも様になっている。
「…道宮先輩…!」
「う、うん!」
道宮先輩と顔を見合わせて、二人して気合を入れる。
グッとこぶしを握り、小さな声で「ファイオー」と囁き合った。
「あれ?道宮…と美咲ちゃん?何やってんのそんなところで…」
「あ、あっ、菅原ー!え、えっと…」
道宮先輩はしどろもどろになって、うまい言い訳が思いつかないみたいだった。
かといって私も何かうまい言い訳があるわけではなかった。
こうなる前に何か考えておけばよかった、と今更思っても後の祭りだ。
「あ、あのですね、道宮先輩が澤村先輩と話したいことがあるそうで」
「えっ(ちょ、美咲ちゃんそれ直球すぎない?!)」
「ねっ?道宮先輩(ごめんなさいー!!)」
あたふたする私達2人の様子を見て、菅原先輩はそれとなく察したのか、昼食時と同じいたずらっ子の笑みになる。
「はっはーん、そういう事。オッケーオッケー、この菅原に任せなさい!」
ビッとたてた親指で自身の胸を指し、ニッと菅原先輩は笑う。頼もしいような恐ろしいような、複雑な気持ちになりながら菅原先輩に後の事は任せることにした。
「は、はい……」
「そうなんだぁ。ね、どういうところに惹かれたの?」
目をきらきら輝かせて、道宮先輩は私の答えを待っている。
先輩の期待に応えられるほどの答えかどうかは分からないけれど、素直に飾らずに自分の気持ちを口にした。
「…最初は、旭先輩がスパイクを打つ姿がかっこいいなぁって思って……それから少しずつ話したりするうちに、見た目よりずっと優しい人で可愛い人だなぁって思うようになって。気付いたら、なんか、もう…」
「あぁ、それ分かる…そうだよね、気づいたら」
「道宮先輩は…?澤村先輩のどんなところが好きですか?」
「ひぇっ!?わ、私は……」
薄暗いロビーで聞こえるのは、自販機のモーター音と、私と道宮先輩のひそひそ話くらいで。
ほぼ初対面なはずなのに、道宮先輩と二人、お互いの恋バナで大いに盛り上がった。
当初の目的を忘れかけていた頃、ロビーに繋がる渡り廊下側の扉が音を立てて開いた。
「ふー、いい湯だったなー」
扉から入ってきたのは菅原先輩だった。
首から下げたタオルがなんとも様になっている。
「…道宮先輩…!」
「う、うん!」
道宮先輩と顔を見合わせて、二人して気合を入れる。
グッとこぶしを握り、小さな声で「ファイオー」と囁き合った。
「あれ?道宮…と美咲ちゃん?何やってんのそんなところで…」
「あ、あっ、菅原ー!え、えっと…」
道宮先輩はしどろもどろになって、うまい言い訳が思いつかないみたいだった。
かといって私も何かうまい言い訳があるわけではなかった。
こうなる前に何か考えておけばよかった、と今更思っても後の祭りだ。
「あ、あのですね、道宮先輩が澤村先輩と話したいことがあるそうで」
「えっ(ちょ、美咲ちゃんそれ直球すぎない?!)」
「ねっ?道宮先輩(ごめんなさいー!!)」
あたふたする私達2人の様子を見て、菅原先輩はそれとなく察したのか、昼食時と同じいたずらっ子の笑みになる。
「はっはーん、そういう事。オッケーオッケー、この菅原に任せなさい!」
ビッとたてた親指で自身の胸を指し、ニッと菅原先輩は笑う。頼もしいような恐ろしいような、複雑な気持ちになりながら菅原先輩に後の事は任せることにした。