第4章 合宿の準備
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「ご、ごめんなさい!急いでて、先輩に気付かず挨拶もせずに…!」
「いや、それは構わないんだが、怪我すると困るしな。気をつけろよ」
「は、はい。気を付けます!」
「うん、いい返事だ」
からっと爽やかに澤村先輩は笑った。
澤村先輩は主将を務めるだけあって、厳しいところも確かにある。けれど怒りが尾をひくようなことはほとんどない。
その切り替えの早さに尊敬の念を覚える。
澤村先輩に頭を下げ、潔子先輩の教室へと向かう。
潔子先輩のいる3年2組の入り口から、教室の中を覗きこんだ。
目が合った数人の3年生は物珍しそうな顔で私を眺めていた。
3年の教室に下級生が来ることは少ないのだろう。
遠慮のない視線に少しいたたまれなさを感じながらも、潔子先輩の姿を探す。
しかし何度見回しても教室内に潔子先輩の姿はなかった。
おそるおそる、近くにいた3年生に潔子先輩の所在を尋ねてみた。
「清水さん?あぁ、先生に呼び出されて職員室行ってたけど」
「そうですか、ありがとうございます」
お礼を言って、覗きこんでいた教室から離れて廊下の窓際へと身をうつした。
廊下をゆく3年生達にまたもや物珍しそうな目で見られているのを感じた。
横目でちらちらとこちらをうかがってこられると悪いことをしていないのになぜだかここにいてはいけないような、自分が場違いな空間にいるような気になってしまう。
潔子先輩は職員室にいると言われたけれど、今向かってもすれ違ってしまうかもしれないし、ここで待っていようか。
とりあえず廊下で待つことに決めた私は、少しでも居心地の悪さを誤魔化そうと、窓の外の景色を眺めることにした。
しばらくぼうっと外の景色を眺めていると、ガラス越しに誰かが私の後ろに立っているのが見えた。
振り向いた先には、見慣れた大きな体があった。
「旭先輩」
「どうしたのこんなところで。ああ、清水と打ち合わせするんだったけか。…?清水の教室、ここだろ?清水いないの?」
「あ、はい。職員室に行っているみたいで。すれ違いになってもあれかなって思ってここで待ってるんです」
「そうか。だったら、少し俺と話して待っとくか?」
「いいんですか?」
「構わないよ。1人で3年の教室にいるの、心細いだろ」
「いや、それは構わないんだが、怪我すると困るしな。気をつけろよ」
「は、はい。気を付けます!」
「うん、いい返事だ」
からっと爽やかに澤村先輩は笑った。
澤村先輩は主将を務めるだけあって、厳しいところも確かにある。けれど怒りが尾をひくようなことはほとんどない。
その切り替えの早さに尊敬の念を覚える。
澤村先輩に頭を下げ、潔子先輩の教室へと向かう。
潔子先輩のいる3年2組の入り口から、教室の中を覗きこんだ。
目が合った数人の3年生は物珍しそうな顔で私を眺めていた。
3年の教室に下級生が来ることは少ないのだろう。
遠慮のない視線に少しいたたまれなさを感じながらも、潔子先輩の姿を探す。
しかし何度見回しても教室内に潔子先輩の姿はなかった。
おそるおそる、近くにいた3年生に潔子先輩の所在を尋ねてみた。
「清水さん?あぁ、先生に呼び出されて職員室行ってたけど」
「そうですか、ありがとうございます」
お礼を言って、覗きこんでいた教室から離れて廊下の窓際へと身をうつした。
廊下をゆく3年生達にまたもや物珍しそうな目で見られているのを感じた。
横目でちらちらとこちらをうかがってこられると悪いことをしていないのになぜだかここにいてはいけないような、自分が場違いな空間にいるような気になってしまう。
潔子先輩は職員室にいると言われたけれど、今向かってもすれ違ってしまうかもしれないし、ここで待っていようか。
とりあえず廊下で待つことに決めた私は、少しでも居心地の悪さを誤魔化そうと、窓の外の景色を眺めることにした。
しばらくぼうっと外の景色を眺めていると、ガラス越しに誰かが私の後ろに立っているのが見えた。
振り向いた先には、見慣れた大きな体があった。
「旭先輩」
「どうしたのこんなところで。ああ、清水と打ち合わせするんだったけか。…?清水の教室、ここだろ?清水いないの?」
「あ、はい。職員室に行っているみたいで。すれ違いになってもあれかなって思ってここで待ってるんです」
「そうか。だったら、少し俺と話して待っとくか?」
「いいんですか?」
「構わないよ。1人で3年の教室にいるの、心細いだろ」