マカロンにまつわるエトセトラ/東峰旭
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何度もしつこく確認する東峰に、黒崎はとうとう堪えきれずにお腹を抱えて笑い出した。
「もう、こんな時まで東峰って東峰なんだね」
声を出して笑う黒崎を、大きな影が包んだ。
一瞬何が起こったのか理解ができなかった黒崎だったが、背中にまわされた力強い腕に軽い息苦しさを覚え、東峰に抱きしめられていることに気付く。
「こんなに嬉しいことって、ないよ」
頭上から降り注ぐ、優しい東峰の声音に黒崎の頬が赤く染まって行く。
お返しと言わんばかりに、黒崎も精一杯の勇気を振り絞って東峰を見上げて、言う。
「私の人生の中で、今日が一番幸せな日だよ。…東峰、大好き」
「っ」
みるみるうちに耳まで赤く染まっていく東峰の顔を見上げながら、黒崎は幸せを噛みしめたのだった。