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童話『どんぐりのセグくらべ』
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むかし、むかし、あるところに
齢44の男がいました
その男の名前は『あぐ太郎』といって
働きもので優しい心の持ち主です
男はいつものように、街のぱちんこ屋にいきました
よいしょ、こらしょ、えーい!ぽち
抽選券をわたして、紙をうけとりました
紙には、「1980」とかいてあります
『うーん、これじゃあ、すろっとはむりだなぁ』
あぐ太郎はそうつぶやくと、再整列して店のなかにはいっていきました
『ようし、これだこれだ』
大きな桃色の台をみつけたあぐ太郎は、すかさず座ろうとしました
そのときです
後ろからきた大男が、どんっとぶつかってきたではありませんか
その大男は『ずーき』といって、街ではひょうばんのわるものです
『へっへっへっ、わるいな、ここはおれがもらったぞ』
そう言って、ずーきはあぐ太郎が座ろうとしていた椅子に座ったではありませんか
『やいこら、ここはおれが目をつけていたんだ』
あぐ太郎がおこっても、ずーきはどいてくれません
あきらめてあぐ太郎は打ちはじめます
「りーち!!」
すると、なんと最初の1回転めで、りーちになったではありませんか
『どれどれ、このセグは...なんてこった!!!』
セグをみたあぐ太郎はびっくり
ランプてんとうぱたーんが15らうんどになっているのです
「すーぱーらっきー♬」
あたりをひいたあぐ太郎は大喜びしました
『きょうはごちそうがたべられるぞ』
と、おおはしゃぎ
そのようすをとなりでみていたずーきは、
いかりがおさまりません
『こいつ、おれのとなりでおすいちとは、ゆるせん』
あぐ太郎をぎゃふんといわせようと策をねるために、ずーきはたばこきゅうけいにいきました
『うーん、どうにかして、あぐ太郎にくやしいおもいをさせてやれないものか』
ずーきはかんがえます
『そうだ、こうしてやればいいんだ』
わるだくみを思いついたずーきは、店員のふりをしてあぐ太郎にちかづきました
『おそかったじゃあないか、店員さん、したざらがあふれかえりそうだ』
そういうと、あぐ太郎はどるばこをこうかんしやすいように、すこしだけからだをかたむけました
『ひっひっひっ、そりゃあもうしわけねぇです』
店員さんのふりをしたずーきは
からのどるばことあぐ太郎のどるばこをそっくりそのままとりかえてしまったのです
そうしてあぐ太郎によばれるたびに、ずーきはあぐ太郎のどるばこをぬすみ、あぐ太郎がだしたたまをつかってぱちんこを打ってしまいました
あたりはまっくらになり、いよいよへいてんじかんです
あんなにあたりをだしていたあぐ太郎も、いまやまいなすななまんえん
あぐ太郎の山のようにだしたたまをぬすみながら打っていたずーきも、まいなすきゅうまんえん
ふたりともおおきなそんをしてしまったのです
『やれやれ、まいっちまったよ』
あぐ太郎とずーきは肩をおとしてしまいました
『やっぱりマルハンはななのつくひだね』
めでたし、めでたし
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