標的10 欠落の意味を考える
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《視点:宮野アゲハ 場所:沢田家綱吉の自室》
日本の夏のうだるような暑さを初めて体験し、私達はクーラーの効いた部屋で夏を楽しむことに決めた。
涼しく快適な環境で、私とリボーンは浴衣を身に纏い冷やしそうめんに舌鼓を打っている。
風鈴に姿を変えたレオンが涼やかな音を奏でるのを聞きながら風流な時間を楽しんでいると、ドアが開いて綱吉が現れた。
「お前達は日本の夏を存分に味わってんなー!!!」
彼は部屋の様子を目にした途端、大声で叫んだ。
暑い中、元気が良くて感心する。
「しかもアゲハ、その浴衣どうしたの?」
「ママンが昔着ていたものを貸してもらったのよ。変だった?」
「えっ……いや……」
綱吉が言い淀んだので、自身の浴衣を改めて眺めてみる。
白地に大輪の向日葵が描かれた浴衣。
確かに、私よりもママンに似合いそうな柄である。
「まあ、いいわ。そんなことより、部屋の温度が上がるから早くドアを閉めてくれる?」
そう言って綱吉に目を向けた時、彼の背後から平然と登場した人物を視認した。
片手に怪しい色をした冷やしそうめんを携えた彼女は、白々しく綱吉に声を掛ける。
「貴方の分もあるわよ。かっ食らって」
「ビアンキ!!」
尻餅をついてその場で後ずさる綱吉に構わず、ビアンキは堂々と部屋に入って来る。
目撃した瞬間まさかとは思ったが、あのポイズンクッキングは綱吉に用意したもののようだ。
以前あれほど脅したというのに、彼女は全く懲りていないのだろうか。
「な、なんでお前がここにいるんだよ! またそんな毒々しいもん持って~~っ!」
綱吉のもっともな質問に、ビアンキは優雅な笑みを浮かべながら答える。
「愛のためよ」
「仕事のためだぞ」
「リボーンは私がいなくちゃダメなのよ」
「お前の家庭教師を一部ビアンキにたのもーと思ってな」
ビアンキとリボーンの回答が見事に食い違っている。
愛のためだとしても仕事のためだとしても、看過できない意思疎通の不備である。
綱吉もビアンキに異議を唱えるのは無駄だと悟ったらしく、標的をリボーンに切り替えた。
「つーか、何いきなり家庭教師とか言ってんだよ!! 自分もロクにしてねーくせに! それにこの女はオレをポイズンクッキングで毒殺しよーとしてんだぞ!!」
しかし必死の訴えは、皮肉にもかつて私がリボーンに主張した内容と同一だった。
私と同じ発言では残念ながらリボーンを説き伏せることは不可能だ。
すると、思いもよらない人物から横槍が入った。
「フフ、まだ子供ね。いつまでもそんなことにこだわってるなんて」
「え?」
私と綱吉が揃って注目すると、ビアンキは得意気にピースサインをした。
「今開発してるのはポイズンクッキングⅡなの。殺傷力二倍!」
「尚更出てってくれー!!!」
激しく同感だ。
次にポイズンクッキングを綱吉に向けたら殺そうと決意すると、その殺気を感じ取ったのかビアンキは台所に行くと言い残して退散していった。
「このままじゃ殺されるの時間の問題だよ!」
「大丈夫よ」
「え?」
綱吉があまりに狼狽するので、思わずそんなフォローを入れた。
すると綱吉は私の言葉を違う意味に捉えたようで、勢いよく私に詰め寄った。
「そうだ! アゲハはオレの護衛なんだよな!? なんとかしてくれよ!!」
「だから大丈夫よ。心配しなくても、ツナは自分の力で困難を乗り越えられるじゃない。この程度、私が護衛するまでもないわよ」
そう教えてあげると、彼は呆然と私の顔を凝視した。
そして、無言で私から離れると、リボーンに耳打ちした。
「リボーン……。なんか家庭科実習があった日から、アゲハがオレを法外に買い被ってるような気がするんだけど……」
「良かったな」
「良くないよ! 結局何の解決にもなってないし!!」
私の助言では綱吉の不安を取り払えなかったらしい。
私としては、ビアンキを一度退けた綱吉がそこまで神経質になる理由の方が理解できないのだが。
「そんなことよりツナ、来たわよ」
「え?」
綱吉が聞き返した直後、インターホンが鳴った。
それに続いて階下から「十代目~~っ!」という特徴的な呼び声も聞こえた。
その声に綱吉はあからさまに顔を歪め(獄寺が可哀想)、応対するために部屋を出て行った。
綱吉が階段を降りてから、そういやアゲハ、とリボーンに呼びかけられた。
「何?」
玄関で行われている会話に耳を傾けながら返事をすると、リボーンはそうめんを口に運びながらこう告げた。
「ビアンキと獄寺が腹違いの姉弟だって知ってるか?」
日本の夏のうだるような暑さを初めて体験し、私達はクーラーの効いた部屋で夏を楽しむことに決めた。
涼しく快適な環境で、私とリボーンは浴衣を身に纏い冷やしそうめんに舌鼓を打っている。
風鈴に姿を変えたレオンが涼やかな音を奏でるのを聞きながら風流な時間を楽しんでいると、ドアが開いて綱吉が現れた。
「お前達は日本の夏を存分に味わってんなー!!!」
彼は部屋の様子を目にした途端、大声で叫んだ。
暑い中、元気が良くて感心する。
「しかもアゲハ、その浴衣どうしたの?」
「ママンが昔着ていたものを貸してもらったのよ。変だった?」
「えっ……いや……」
綱吉が言い淀んだので、自身の浴衣を改めて眺めてみる。
白地に大輪の向日葵が描かれた浴衣。
確かに、私よりもママンに似合いそうな柄である。
「まあ、いいわ。そんなことより、部屋の温度が上がるから早くドアを閉めてくれる?」
そう言って綱吉に目を向けた時、彼の背後から平然と登場した人物を視認した。
片手に怪しい色をした冷やしそうめんを携えた彼女は、白々しく綱吉に声を掛ける。
「貴方の分もあるわよ。かっ食らって」
「ビアンキ!!」
尻餅をついてその場で後ずさる綱吉に構わず、ビアンキは堂々と部屋に入って来る。
目撃した瞬間まさかとは思ったが、あのポイズンクッキングは綱吉に用意したもののようだ。
以前あれほど脅したというのに、彼女は全く懲りていないのだろうか。
「な、なんでお前がここにいるんだよ! またそんな毒々しいもん持って~~っ!」
綱吉のもっともな質問に、ビアンキは優雅な笑みを浮かべながら答える。
「愛のためよ」
「仕事のためだぞ」
「リボーンは私がいなくちゃダメなのよ」
「お前の家庭教師を一部ビアンキにたのもーと思ってな」
ビアンキとリボーンの回答が見事に食い違っている。
愛のためだとしても仕事のためだとしても、看過できない意思疎通の不備である。
綱吉もビアンキに異議を唱えるのは無駄だと悟ったらしく、標的をリボーンに切り替えた。
「つーか、何いきなり家庭教師とか言ってんだよ!! 自分もロクにしてねーくせに! それにこの女はオレをポイズンクッキングで毒殺しよーとしてんだぞ!!」
しかし必死の訴えは、皮肉にもかつて私がリボーンに主張した内容と同一だった。
私と同じ発言では残念ながらリボーンを説き伏せることは不可能だ。
すると、思いもよらない人物から横槍が入った。
「フフ、まだ子供ね。いつまでもそんなことにこだわってるなんて」
「え?」
私と綱吉が揃って注目すると、ビアンキは得意気にピースサインをした。
「今開発してるのはポイズンクッキングⅡなの。殺傷力二倍!」
「尚更出てってくれー!!!」
激しく同感だ。
次にポイズンクッキングを綱吉に向けたら殺そうと決意すると、その殺気を感じ取ったのかビアンキは台所に行くと言い残して退散していった。
「このままじゃ殺されるの時間の問題だよ!」
「大丈夫よ」
「え?」
綱吉があまりに狼狽するので、思わずそんなフォローを入れた。
すると綱吉は私の言葉を違う意味に捉えたようで、勢いよく私に詰め寄った。
「そうだ! アゲハはオレの護衛なんだよな!? なんとかしてくれよ!!」
「だから大丈夫よ。心配しなくても、ツナは自分の力で困難を乗り越えられるじゃない。この程度、私が護衛するまでもないわよ」
そう教えてあげると、彼は呆然と私の顔を凝視した。
そして、無言で私から離れると、リボーンに耳打ちした。
「リボーン……。なんか家庭科実習があった日から、アゲハがオレを法外に買い被ってるような気がするんだけど……」
「良かったな」
「良くないよ! 結局何の解決にもなってないし!!」
私の助言では綱吉の不安を取り払えなかったらしい。
私としては、ビアンキを一度退けた綱吉がそこまで神経質になる理由の方が理解できないのだが。
「そんなことよりツナ、来たわよ」
「え?」
綱吉が聞き返した直後、インターホンが鳴った。
それに続いて階下から「十代目~~っ!」という特徴的な呼び声も聞こえた。
その声に綱吉はあからさまに顔を歪め(獄寺が可哀想)、応対するために部屋を出て行った。
綱吉が階段を降りてから、そういやアゲハ、とリボーンに呼びかけられた。
「何?」
玄関で行われている会話に耳を傾けながら返事をすると、リボーンはそうめんを口に運びながらこう告げた。
「ビアンキと獄寺が腹違いの姉弟だって知ってるか?」
