《視点：×××××　場所：××××》

　私、最近よく思うことがあるんだよね。

「人間がいかに愚かかって？」

　そんな重い話題じゃないよ。
　ていうか、普段そんな捻くれたことを考えてるの？

「昔、そのせいで友人が酷い目に遭ったものでね。それで、君は一体何について考えたんだ？」

　大したことじゃないよ。
　ただ、一度でいいから学校に行ってみたかったな、って。

「学校？　どんな心境の変化だ？」

　前に聞きかじってから、興味はあったんだよ。
　学校って、男なら無条件に周りの女子からモテたり、今後登場する敵と戦う仲間を探したりする場所なんでしょう？
　そんなところに子供なら皆行かされるなんて、とっても面白そうじゃない。

「………」

　あれ？　違うの？

「……そんな偏った知識、誰から聞いたんだ？」

　私の兄だよ。

「お兄さんはライトノベルが好きなのかな。完全に遊ばれたな」

　なんだ、違うんだ。

「興味を失うのはまだ早い。確かに君の期待通りの場所ではないかもしれないが、君が行っておくべき場所なのは間違いないからね」

　ふうん、どうして？

「今に分かる」