標的19 神様の偶像
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《視点:宮野アゲハ 場所:並盛中学校中庭》
保育係の候補として呼ばれたのは、案の定、綱吉の期待するような人選ではなかった。
私と綱吉の眼前には、獄寺、山本、そして絢芽 が並んでいる。
「何スか、十代目?」
「小僧に呼ばれたんだが」
「………」
笑顔で綱吉に質問を投げる獄寺・山本と、口には出さないものの不思議そうな表情を浮かべる絢芽。
絢芽についてはリボーンに代わって私が招集した。
リボーンから呼び出されることに慣れ始めた二人と違って、この状況に耐性のない絢芽は心から戸惑っていると推察される。
綱吉は声を潜めてリボーンに詰め寄った。
「おいリボーン!! 話が違うだろ!! ランボの保育係紹介してくれるんじゃなかったのかよ!?」
「紹介してんじゃねーか。ボスであるお前の部下 から決めるに決まってんだろ」
「何わけわかんないこと言ってんだよ!! つーかこの三人が候補ってどうなの~!? しかも絢芽はオレの部下じゃなくてアゲハの部下だし!」
「私の部下はツナの部下と考えていいわよ」
「考えられるわけないだろ!? 本人すっげー不満そうだぞ!!」
綱吉の言う通り、絢芽は死んでも私以外の者に仕える気はないだろう。
しかし、綱吉が正式にボンゴレ十代目を就任した暁には、名実ともに私も絢芽も綱吉の部下になるのだ。
今のうちに慣れてくれた方がいい。
そんな風に私達が話し合っている間に、ランボが教室の窓から現れ、しかも獄寺と言い争いの末に蹴り飛ばされていた。
「んじゃ、ランボの保育係の適正テストを始めるぞ」
足下でランボが泣きわめいているが、リボーンは我関せず話を進めていく。
適正も何も、先ほどまでの短いやりとりで、一名の適正はすでに消失している。
獄寺本人もその自覚はあるようで、「オレ、コイツ大嫌いなんで」と保育係を固辞した。
一方で山本は、遊びの延長だと認識しているものの前向きな姿勢だ。
しかしこの両者の相違は、リボーンの一言によって解消された。
「ちなみに保育係になった奴がボスの右腕だからな」
獄寺が「右腕……」と呻いた後、引き攣った笑みを綱吉に向けた。
「オレ……本当はランボが大好きです」
さすがに無理がある。
右腕に対する執着が前言をひっくり返している――こういうところも含めて、獄寺と絢芽では崇敬の仕方が異なる。
リボーンは「絢芽はどーだ?」と水を向けた。
私が会話に入ると絢芽は基本的に質問ができなくなってしまうので、リボーンが主体的に対話を図ると事前に取り決めたのだ。
絢芽はリボーンをじっと睨みつけて、やがて低い声で答えた。
「私は主様のために存在してる。主様に貢献することしか行動しねえ。その子供の保育係が、どう主様に関係するんだ?」
あの慇懃な口調は私相手にしか使わないので、彼女のあけすけな態度は新鮮に感じる。
不慣れな日本語を駆使して自分の語学力の最大限で礼を尽くす彼女の労苦と心情を、私は今まで考慮したことがなかった。
「保育係が決まらねーと、アゲハが保育係をやることになる」
「主様が、子供の保育係……?」
絢芽がかっと目を見開き、唸るように独りごちた――先ほどの獄寺よりも迫力がある。
そして、リボーンを睥睨しながら、はっきりと宣言した。
「主様のお手を煩わせるくらいなら、私がやる」
全員の了承を得て、リボーンは満足げに微笑んだ。
保育係の候補として呼ばれたのは、案の定、綱吉の期待するような人選ではなかった。
私と綱吉の眼前には、獄寺、山本、そして
「何スか、十代目?」
「小僧に呼ばれたんだが」
「………」
笑顔で綱吉に質問を投げる獄寺・山本と、口には出さないものの不思議そうな表情を浮かべる絢芽。
絢芽についてはリボーンに代わって私が招集した。
リボーンから呼び出されることに慣れ始めた二人と違って、この状況に耐性のない絢芽は心から戸惑っていると推察される。
綱吉は声を潜めてリボーンに詰め寄った。
「おいリボーン!! 話が違うだろ!! ランボの保育係紹介してくれるんじゃなかったのかよ!?」
「紹介してんじゃねーか。ボスであるお前の
「何わけわかんないこと言ってんだよ!! つーかこの三人が候補ってどうなの~!? しかも絢芽はオレの部下じゃなくてアゲハの部下だし!」
「私の部下はツナの部下と考えていいわよ」
「考えられるわけないだろ!? 本人すっげー不満そうだぞ!!」
綱吉の言う通り、絢芽は死んでも私以外の者に仕える気はないだろう。
しかし、綱吉が正式にボンゴレ十代目を就任した暁には、名実ともに私も絢芽も綱吉の部下になるのだ。
今のうちに慣れてくれた方がいい。
そんな風に私達が話し合っている間に、ランボが教室の窓から現れ、しかも獄寺と言い争いの末に蹴り飛ばされていた。
「んじゃ、ランボの保育係の適正テストを始めるぞ」
足下でランボが泣きわめいているが、リボーンは我関せず話を進めていく。
適正も何も、先ほどまでの短いやりとりで、一名の適正はすでに消失している。
獄寺本人もその自覚はあるようで、「オレ、コイツ大嫌いなんで」と保育係を固辞した。
一方で山本は、遊びの延長だと認識しているものの前向きな姿勢だ。
しかしこの両者の相違は、リボーンの一言によって解消された。
「ちなみに保育係になった奴がボスの右腕だからな」
獄寺が「右腕……」と呻いた後、引き攣った笑みを綱吉に向けた。
「オレ……本当はランボが大好きです」
さすがに無理がある。
右腕に対する執着が前言をひっくり返している――こういうところも含めて、獄寺と絢芽では崇敬の仕方が異なる。
リボーンは「絢芽はどーだ?」と水を向けた。
私が会話に入ると絢芽は基本的に質問ができなくなってしまうので、リボーンが主体的に対話を図ると事前に取り決めたのだ。
絢芽はリボーンをじっと睨みつけて、やがて低い声で答えた。
「私は主様のために存在してる。主様に貢献することしか行動しねえ。その子供の保育係が、どう主様に関係するんだ?」
あの慇懃な口調は私相手にしか使わないので、彼女のあけすけな態度は新鮮に感じる。
不慣れな日本語を駆使して自分の語学力の最大限で礼を尽くす彼女の労苦と心情を、私は今まで考慮したことがなかった。
「保育係が決まらねーと、アゲハが保育係をやることになる」
「主様が、子供の保育係……?」
絢芽がかっと目を見開き、唸るように独りごちた――先ほどの獄寺よりも迫力がある。
そして、リボーンを睥睨しながら、はっきりと宣言した。
「主様のお手を煩わせるくらいなら、私がやる」
全員の了承を得て、リボーンは満足げに微笑んだ。
