残された2人はというと――…
「何ですか~、
ナマエちゃんは、銀さんと別れてマヨ方くんとお付き合いするんですかァ~?」
「だ、誰もそんなこと言ってないじゃないですか!」
「ハイハイ、そーですね」
そう言いながら、銀時は
ナマエの向かい側に座った
「ったく、よりによって何でヤローなんかと――」
そう言う銀時をよく見ると、着物も髪も濡れている
もしかしてこの雨の中、自分を探してくれてたのではないかという事が
ナマエの頭をよぎった
「銀さん…」
「お前は傘も持たずに、どこほっつき歩いてたんだよ、コノヤロー!心配かけやがって…」
その言葉を聞いて
ナマエはハッとした
気持ちを言葉にしてくれないと不安になる…
…だけど銀さんはいつだって私を想ってくれている
「…ごめんなさい」
うつむきながらそう呟く
ナマエを見て、銀時はフッと微笑んだ
「…ったく、お前は…んなら、帰りますか!」
銀時は
ナマエの頭をポンポンと撫でた
「うん…」
外はまだ雨降りで、1つの傘に2人で入った
「
ナマエちゃ~ん、銀さんがここまで気にするのは
ナマエちゃんだけなわけよ。つーことはよォ、俺ァそれだけ
ナマエの事が好きだって、理解していただけませんか…?」
「…え?銀さん、今好きって言った⁈」
パッと銀時を見ると、耳まで赤くなっている
「それに銀さん、あの大嫌いって言葉…結構傷ついてたりするんだよねェ…」
「あ、あれはつい…」
「ま、まァ、雨降って地固まる的なアレで…万事屋戻ったら、新八たちもいないことだしィ~」
「何ですか…?」
「仲直りのエッチでもしない?」
へらっと笑いかける銀時に対して、
ナマエがあっさり無視をしたのは言うまでもない
…笑
相合い傘――…
あなたの隣はいつも私
the END