相合い傘
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「さてと…探しに行くとするか」
銀時は重い腰を上げ、万事屋を後にした
空を見上げれば、今にも雨が降ってきそうな曇天
銀時は傘を持って出掛けることにした
そして、近くの公園にやって来た
しばらくしても戻ってこない時、アイツはこの公園の遊具の中に隠れてたりする
多分ここにいんだろ
銀時は土管型の遊具に近づいた
「おぉ~い、ナマエちゃ~ん。そこにいるんだろ?銀さんが迎えに来てやったぞォ~」
そう言いつつ中を覗いたが――…
「あれ?いない…⁈」
中は物気の空
しかもぽつぽつと雨も降ってくる始末
ここにいるとばかり思っていた銀時は、予想外のことに少し焦りを見せた
「あ、あれ?アイツ、どこ行きやがったんだァ⁈」
とりあえず公園を後にした銀時は、ナマエが行きそうな所を片っ端から当たることにした
コンビニ、カフェ、本屋…どこを探してもナマエの姿はない
「…ったく、ナマエの奴ァ…」
雨も次第に本降りになってきた
「アイツ、傘も持ってかなかっただろうし…」
ふと、ファミレスの横を通りかかった時――
「ん?ナマエ…?」
そこにはナマエらしき姿があった
しかし1人ではなく誰かと一緒にいるみたいだ
よくよく見るとーー…
「あれはーーッ⁈」
どうやら一緒にいるのは真選組副長、土方十四郎のようだ
ま、まぁ、見間違えかもしれねぇしなァ…とりあえず確かめに行ってみるか!
そう思いながら、銀時は店内に入った
しかしそれは見間違いなんかではなく、紛れもなくナマエと土方だった
「あ、あれェ~?こんなところでデートですか、コノヤロー」
「ぎ、銀さん⁈」
「は?何言ってやがんだ、テメーは?」
「何って…見たまんまの状況を言ったまでですけどォ~」
そんな銀時をナマエは冷たくあしらう
「銀さんには関係ありません~!それに大体何しに来たんですか~?」
そう言うと、プイッとそっぽを向いた
「何しにって…べ、別にィ~たまたまこの店にパフェ食いに来ただけですぅ~」
「あらそーですか~」
2人のやりとりを見兼ねた土方が思わず口を挟む
「おいおい、俺ァお前らの痴話喧嘩に巻き込まれるなんざ、まっぴら御免こうむるぜ」
やれやれと言った様子の土方に対して、等の本人たちはだんまりを決め混んでいる
はぁ~とため息をつき、土方は続けた
「俺ァたまたまさっきナマエと出くわしただけだっつーの。それで色々と愚痴聞かされてたってわけ。テメーもどーせこいつ迎えに来たんだろ?俺はそろそろ屯所に戻らなきゃなんねーから、丁度良かった。じゃあな、ナマエ」
そう言って土方は席を立った
「えっ、ちょっ、土方さん⁈」
「まぁ、そいつと正式に別れた時に、また相手してやるよ」
ナマエの呼び止めに対し、土方はそう言い残して店を出て行った