第15章 違和感
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次の日――…
バイトを終えたナマエが帰ろうとした時、裏口で土方に出くわした
「……あれ?土方さんじゃないですか!何でこんなところに……?」
「いや……お前を待ってたっつーか――」
「……え?私を……ですか?」
「ちょっと話あるんだが……いいか?」
「だ、大丈夫ですけど……」
いつもとは異なる雰囲気の土方を、ナマエは些か不思議に感じていた
「とりあえず屯所で話すから、乗れよ」
「あっ、はい」
土方が運転するパトカーに乗り込み、2人は真選組の屯所に向かった
物静かな車内で、ナマエはふと思案する
(何でわざわざ屯所なんだろう……?バイト先じゃ話せない事なのかな?)
屯所に着いて、ナマエが通されたのは局長室……つまりは近藤の部屋だった
「ここってーー」
「入れよ。中で近藤さんが待ってるーー」
「は、はい!ナマエです。失礼します」
いつもと違う様子に、ナマエは少し緊張した面持ちで中に入った
「お~ナマエちゃん!わざわざ呼び立ててすまんねェ」
「いえ……あの~話って……?」
「そう、早速だけどナマエちゃんに頼み事があってだね~」
「頼み事……?」
「単刀直入に言う……お前に真選組で働いてほしいーー」
「えっ⁉︎働くってーー」
いきなりの話だ
驚いた様子のナマエに対し、近藤が話を続ける
「おいトシ~、ちゃんと筋道を立てて話さないとナマエちゃん、ビックリしてるじゃないか!いや、実はね〜、いつも外仕事に追われて、事務処理が溜まってしまうもんだから、専門的にしてくれる人探しててね、是非ともナマエちゃんにって声が上がってさーー」
「えっ、私にですか⁉︎」
「まぁ、トシと総悟の推薦もあったんだけど……どうだろう、一つお願いできないかな?頼むよ、ナマエちゃんーー」
「そ、そうなんですね……」
しばらく考えたナマエだったが、近藤や土方には色々お世話になっていることもあり、力になることにした
「私でお役に立てるかは分かりませんが……よろしくお願いします!」
「本当か⁉︎いや~助かったよ!ナマエちゃん、ありがとう!」
近藤が嬉しそうに、ナマエの両手を掴み、上下に振りながら握手を交わす
その勢いにナマエが苦笑いを浮かべる
「じゃあ、早速明日からでも真選組に来て欲しいんだが――」
「えっ、明日からですか⁉︎急ですね……それなら、バイト先に話をしないとーー」
「あ~それならもう話はつけて――」
「え……?」
「お、おい、ちょっ、トシ!と、とりあえず、バイト先に話してきてからでいいから」
「は、はい」
そして、土方はナマエを家まで送り、再び屯所に戻ってきた
車から降りるとタバコに火をつける
ふ〜っと、一息ついたところで面を上げるとそこにいたのは近藤だった
「トシ、本当にこれでいいんだよな?」
「あぁ……とりあえず、今はこれが得策だろ?」
「そんなこと言って……土方さんは、単にナマエを傍に置いておきたいだけなんじゃないんですかィ?」
気付くとそこには総悟も居合わせていた
「あぁ?どーゆー意味だ……?」
額には青筋……怪訝そうな表情で総悟を睨みながら土方が問いかける
「思ったことを言っただけですがねィ……?」
「戯れ言を抜かしてないで、とりあえず今はナマエから目を離すな!」
土方はそう言うと、再びたばこを口にした