第2章 疑惑
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新八と神楽は、万事屋から一番近い大江戸マートに向かった
「ちょっと、神楽ちゃん!あんな事言ったら、銀さんにばれちゃうでしょ⁈」
「大丈夫ネ!あんな二日酔いの天パ、きっともう忘れてるアル」
こんな話をしながら、気付くと大江戸マートに到着していた
「万事屋から一番近いのはここだよね?ここにナマエさんがいるのか…ってあれ?神楽ちゃん⁈」
すでに神楽の姿はなく、もう店の中に入ってしまったようだ
新八も慌てて店内に入ったが、時既に遅し…
「ごめんくださいヨ~?あの~ナマエはどの棚に置いてアルか?後、酢昆布はどこにあるネ?」
「ちょっと、神楽ちゃん!ナマエって人の名前だからね?それじゃー物になっちゃってるから。後、酢昆布は必要ないからね!」
このやり取りを見かねた店員が口を開口
「あの~ナマエは私ですけど…?」
「「まじでか‼︎」」
思わず2人の声が重なる
「後、酢昆布はその棚の一番下にありますけど…?」
「まじでか⁈ひゃっほ~い!」
神楽は酢昆布めがけて一目散に行ってしまう
「あの~ところで、私に何がご用意ですか…?」
「あっ、いきなりすいません!実はちょっとお尋ねしたいことがありまして…」
そう言いつつ、新八は1枚の写真を見せる
「この人、見たことありませんか?たまにフラッとやって来る事とかーー…?」
「あっ、これって…坂田さん?彼ならここの常連さんですよ!」
店員がにこりと笑顔を浮かべる
「やっぱり!神楽ちゃん、この人だよ!この人が銀さんの――」
「馬の骨アルか?」
そう言いながら、神楽が酢昆布を片手にレジに戻って来た
「馬の骨…?」
「だから~馬の骨は銀さんの方だって」
「ところで、あなた方は…?」
店員…もとい、ナマエが新八と神楽に問いかける
「申し遅れましたが、僕ら銀さんと一緒に万事屋で働いてる仲間で、僕は志村新八、こっちが――」
「かぶき町の女王、神楽アル!」
神楽が少し威張って答える
「そうだったんですか〜坂田さんのお知り合いのーー…」」
「何か銀さんがいつもお世話になってるみたいで、一度挨拶をと思いましてーー」
「いや、坂田さんにお世話になったのは私の方でして――…」
そう言うと、ナマエはこれまでの出来事を新八たちに話した
「そうだったんですね。銀さん、僕らにはそんな事一言も言ってくれなかったからーー」
「あの天パ、あたしに隠し事なんていい度胸アル!」
神楽は指をパキパキ鳴らしながら言う始末
「そう言えば、坂田さんは?」
「銀さんなら、二日酔いで家で倒れてますよ。あっ、そう言えば買い物頼まれてたんだった!いちご牛乳、ありますか?」
「いちご牛乳は今品切れでして…たぶんもうしばらくすると納品されると思うんですけど…」
ナマエが申し訳なさそうに話す
「そうですか」
「あっ、急ぎじゃなければ、仕事終わりに届けましょうか?」
「えっ、いいんですか?」
「いいですよ!万事屋は帰り道なんで」
「お願いするアル。ナマエが突然来たら銀ちゃんも驚くネ!」
そう言いつつ、神楽はニヤリと不敵な笑みを浮かべる
「それじゃー後で伺いますね!」
「はい、よろしくお願いします!」
「また後でネ、ナマエ!」
そう言いながら帰る新八と神楽を、ナマエは笑顔で手を振り見送った