このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

第13章 サクラの時

夢小説設定

お名前変更はこちら☆
あなたの名前は?
(未記入の場合は、ナマエになります)
ヒロインの名前になります。

そして夜になった――…


「夜桜って言ってもーー…どこに行くんですか?」
「まぁ、それはお楽しみつーことで。いいからとりあえずついて来てみ?」


そう言う銀時の少し後ろに、ナマエは黙ってついて行くことにした
そして、やって来たのは昼間の公園ーー…


「あれ…?ここって昼間みんなでお花見した公園じゃないですか?」
「そうそう!…でもここじゃなくて、こっちこっちーー…」
「えっ、ちょっーー…」


そう言いながら、銀時はナマエの手をとりつつ、さらに公園の奥へと歩いて行く
しばらくすると、とても大きな満開の桜の木が1本だけ立っている場所へとたどり着く
その木は、他と比べ物にならないほど幹は太く、枝葉が隙間なく広がった立派な桜の木だった

その木からヒラヒラと舞い散る花びらを見て、ナマエはポツリと呟く


「雪みたい……」


そう言いながら、ねっ?っと、銀時の方を見てニコリと微笑む
そんなナマエの笑顔を目の当たりにした銀時は、柄にもなく心臓がドキリと跳ね上がるのを感じる


「銀さん…?」
「…ん?あ、あぁ…そうだな…」
「すっごく綺麗…」


ナマエが桜の木を見上げつつ、ゆっくり歩みを進める


ナマエちゃ~ん、あんまり上ばっかり見てると危ないよ?」


銀時がそう言い終わるか否か…ナマエが足元の石につまづきよろける


「あッーー…!」


幸い、銀時の正面によりかかるような形で支えられ、転ばずに済んだのだが――…


「す、すいません!」
「ほーら言わんこっちゃない。んんっ⁉︎でも、この体制は、どっかの恋愛漫画みたいに、これから恋でも生まれちゃいそうなシチュエーショじゃね⁉︎」
「な、なに言ってるんですか⁉︎」


ナマエは顔を赤らめつつ、銀時から慌てて離れた


「もしかして…ナマエちゃん、銀さんにときめいちゃったりして?」
「そ、そんなわけないじゃないですか!」


赤くなった顔を見られないように、ナマエは銀時から顔を背ける


「あ~そうですか~、それじゃあ――…」


次の瞬間ーー銀時はナマエの手を掴み、自分の胸に引き寄せる


「えーー…ッ⁉︎」


目を丸くしているナマエをよそに、銀時はそのままナマエを強く抱きしめる
そして身動きの取れないナマエの耳元で囁く


「どう…?少しはドキッ、とした…?」
「そ、そんなわけないじゃないですか!離してください!」


銀時の腕が少し緩んだすきに、ナマエがパッと距離をとる


「あれ〜、本当にそう?…にしてはナマエちゃん…顔真っ赤だけど?」
「えっ⁉︎」


銀時がニヒルな笑みを浮かべる
一方ナマエは、両手で自分の頰に触れる


「やっぱり図星だろ?」


目を見開きながら、ナマエも慌てて言い返す


「ち、違いますよ!大体こんな暗いのに顔色なんて分かるわけないじゃないですか!」
「あっ、バレた?」


ナマエはそんな事を言ってはいたが、ドキドキを隠し切れないでいた
その時急に、銀時が茂みに向き直る


「つーか、とっとと出て来い!そこいるのは分かってんだよ、お前ら!」
「え…?銀さん誰に向かって話して――」


不思議そうにしているナマエをよそに、銀時がチッ…、と舌打ちをしながら話を続ける


「いいからとっとと出てきやがれ、コノヤロー!」


銀時が腰の木刀を茂みへと投げつける
うわぁぁ~と言う声と共に、中から出てきたのは新八と神楽だ


「え…新八くんと神楽ちゃん⁉︎いつからそこに⁉︎」
「家を出た時からずっとネ。後をつけてきたアル」
「つけてきたアル…じゃねーよ!バレバレなんだよ、オメーらの尾行なんざ、ずっと気付いてたわ!」
「なにィィ~!じゃあ、僕らがいるの知っててナマエさんにあんな事したってとこですかァァ~⁉︎」
「新八く~ん、あんな事って…何?」
「…え?何って、さっき銀さん――」


我関せずといった銀時に対し、神楽は気にせず唐突に質問を投げかける


「ちゅーはしたアルか?茂みであんまり見えなかったネ。きっとその時ちゅーしてたアル!」
「してません!そんなことするわけないじゃないですか!」


ナマエもキッパリと弁解した


「な~んだ、つまんないアル」
「つまらないってなんだよ⁉︎つーか、邪魔すんなって言ってたのに…お前ら何しに来たわけェ⁉︎」
「ま、まぁ、せっかくだし…みんなで夜桜見たらいいじゃないですか!」
「やっぱそうなっちゃいます?」
 



なんやかんやで、夜桜もみんなで見ることになったがーー…
残念そうに銀時が深くため息を付く傍らで、ナマエが銀時にドキドキしているなんて、誰も知る由はなかった
つづく
6/6ページ
like