第13章 サクラの時
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ナマエが向かった先は、土方の所だった
「土方さん、飲んでます?」
「ん?あぁ…お前は飲んでんのか?」
「いや、私は飲んでませんけど…」
明らかに声色が下がりうつむき加減のナマエに、土方が心配そうに話しかける
「ナマエ…何かあったのか?」
「えっ…?」
「いや、何か元気なさげな感じがしたからよ…」
「そ、そうですか?そんな事ないですよ!」
ナマエは土方に悟られまいと、無理やり笑顔を作って見せた
一方、銀時は――…
月読との話に一段落着いた時、総悟が話かけてきた
「旦那も隅に置けないですねィ」
「は…?」
「吉原のあんな美人な花魁に知り合いがいたなんてねェ、やっぱりナマエなんて相手にしてない感じですかィ?」
総悟が鋭い視線を銀時に向ける
それに対して銀時も即座に言い返す
「ち、ちょっと沖田く~ん。何か勘違いしてない?ありゃ~見た目はあーだけど、中身は単なる酒乱よ?それ以前の問題でしょ~」
銀時がそう言い終わるか否か、どこからかクナイが飛んできた
それは見事銀時に命中
「何か言ったか、銀時?」
「旦那ァ~大丈夫ですかィ?」
「………」
銀時は倒れたままピクリとも動かない
そんなこんなでお花見も終わり、帰ることとなった
「じゃあトシ、ナマエちゃんの事頼んだぞ」
「え?」
「え、じゃないだろ~送ってけってことだよ、トシ~」
近藤はニヤリ笑みを浮かべつつ、土方に視線を送る
「ナマエちゃん、今日はありがとね。それじゃ~」
土方は深くため息をつき、バツが悪そうに煙草をふかした
「私なら大丈夫ですよ。それに私の家、屯所と反対方向ですし、わざわざ悪いですよ」
「別にそんなん気にすんな、ちゃんと送るからよ」
行ことした時、銀時がやって来た
「あ~ナマエちゃん家、万事屋と同じ方向だから、銀さんが送ってあげるわ。それじゃあそーゆーことだからさ、土方くん…帰っちゃっても大丈夫だから」
ヘラっと笑いながら、銀時が土方に手を振る
それに対し土方がすぐさま言い返す
「何でテメーが出てくんだよ⁉︎」
「あ?なんだと、コノヤロー!」
いつものごとく睨み合う2人
その時ナマエがポツリと呟く
「別に銀さんには、送ってもらわなくてもいいですから…」
「え…」
そして銀時に背を向ける
そこに何も知らない新八がやって来た
「ナマエさん、ここにいたんですね。前、万事屋来た時に忘れていった物あったんで、帰るついでに取りに来てもらってもいいですか?」
「あっ、そうだった!それじゃあ後で取りに行くね」
その返事を聞いた銀時が、ニヤリとしながら土方に視線を送る
「そーゆーことだから。土方くん、それじゃ~」
「チッ…」
「じゃーナマエちゃん行こうか――…あれ?ナマエちゃん⁉︎」
銀時が振り返った時には、ナマエは新八と神楽と一緒に行ってしまっていた
「なんか今日、こーゆーパターン多くない⁉︎ちょっ、待てってコノヤロー!」
銀時は慌てて後を追った