第13章 サクラの時
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その頃ナマエは――…
「あの2人、置いてちゃって大丈夫かな…?」
「大丈夫ですよ。あの人らの喧嘩は日常茶飯事なんで、一々気にしてたらキリがありませんよ」
「そうネ。あんな2人はほっとくヨロシ。それより早くナマエが作ってきたお弁当食べたいアル!」
そして銀時と土方抜きで、改めて花見がスタートされた
神楽は、すぐさまナマエが作ってきた弁当の蓋を開ける
「ひゃほ~い!たこさんウインナーに唐揚げに卵焼き!どれも美味しそうアル!」
あれもこれも1人食べようとする神楽を新八が慌てて止めた
「ちょっと、神楽ちゃん!1人で全部食べちゃダメだよ!みんなの分もあるんだからね」
「うるさいアル!食べ盛りの女の子にたんと食べさせろヨ」
「おい、チャイナ!そのたこさんウインナーは俺のもんでィ!返しやがれィ!」
「フハハハ~、食卓は戦場アル!欲しけりゃ奪うヨロシ。かかって来いアル!」
「上等でさァ!」
そう言いながら、神楽と総悟は決闘をし始める始末…
それを横目に、新八と山崎はやれやれと言った表情を浮かべる
そこにようやく銀時と土方が現れる
「あっ、ナマエちゃんの弁当美味そうじゃん!」
そう言いつつ、銀時は卵焼きをひょいっとつまんで口に放り込む
「…旨い!やっぱり卵焼きは甘いのに限るよなァ。これが本物の卵焼きってもんよ。どこかの誰かさんが作る卵焼きとは大違いだわ~まぁ、あれはもはやダークマター以外の何物でもないからなァ。なぁ、新八?」
「それは、誰の事を言っているんですか、銀さん…?」
「へ……?」
銀時が振り返るとそこにいたのは新八ではなく、お妙……にこりと微笑んではいるが、殺気立っているのは隠しきれていない
「い、いや~別に何も言ってません!」
命の危険を感じた銀時は慌ててその場を離れた
その時、どこからか銀時を呼ぶ声がした
「銀さ~ん!」
「ん?」
振り返ると、そこには晴太がーーその後ろには日輪と月詠の姿も見えた
「あれ、お前らも花見に来たのかよ?」
「そうだよ。母ちゃんと月詠ネェも一緒だよ」
ようやく、後ろの方にいた月詠達がこちらにたどり着く
「銀時、ぬしらも来ていたのか」
「あぁ、むさ苦しい奴らも一緒だがな…」
不意に月詠がナマエに目を向ける
「もしや、ぬしがナマエか?」
「あっ、は、はい…」
「ん?もしかしてお前顔合わせんの、初めてだっけか?」
「私はちらっと見たことはあったんですけど…こうしてきちんと会うのは初めてです」
「わっちもじゃ。では、改めて自己紹介しておく。吉原の番人、百華の頭をしておる月詠だ。良しなにしなんし」
「ナマエです。こちらこそ、よろしくお願いします」
そう言いつつ、2人はお互いに頭を下げている
何だかよそよそしい雰囲気に、思わず銀時が口を挟む
「何か…堅苦しくね?」
「そうか?挨拶はきちんとしておくもんじゃろ」
そうこうしていると新八と神楽もやって来た
「あっ、ツッキーたちアル!」
「せっかくだし、月詠さんたちも一緒にお花見しませんか?」
「いいのか?」
「もともと人数多いんで、多少増えても大丈夫だと思いますし」
「そうかい?それなら折角だし、ご一緒させてもらおうじゃないか!ねぇ、月詠?」
「やった~!」
「そうだ、銀時。ちょっと聞いてもらいたいことがあるんだが――…」
みんなが楽しいそうにしている中、月詠と2人で話す銀時の姿を見て、ナマエは無言でその場から離れた