朝食を食べ終わり、銀時は
ナマエを自宅まで送る
「銀さん、わざわざすみません…」
「あ?別に送るのは当たり前でしょ~よ?それより
ナマエちゃん、今日ってバイト休みだっけ?」
「そうですけど…?」
「んならさ、今から銀さんとデートしない?」
「…え?」
いきなりの事に
ナマエは一瞬言葉を詰まらせる
「ほら、昨日結局一緒に飯食いに行けなかったしよォ、その埋め合わせもかねて」
「……」
そう言われて嬉しい反面、昨日の事が頭をかすめた
ナマエの曇った表情に、銀時は何かを感じとったようだ
「
ナマエちゃん、もしかして昨日の事まだ勘違いしてんの?」
「え…」
「ありゃ~昨日も言ったけど頼まれただけだから、別に俺から誘ったわけじゃねーし…でも、今は銀さんから誘ってんだから、完全にデートでしょ?」
「そ、そうですけど…銀さん、仕事は大丈夫なんですか?」
「仕事?それなら、新八たちに任せときゃ大丈夫だろ」
「で、でも…」
銀時の誘いになかなか応じようとしない
ナマエに対し、銀時がある行動をとる
「ちょっと、スマホ貸してくんない?」
「えっ?あっ、はい」
ナマエがスマホを手渡すと、おもむろにどこかに電話をかけ始めた
「あ~新八?銀さん、今から
ナマエちゃんとデートしてくるから…えっ、仕事?あ~それならお前らでなんとかしといて、それじゃ」
受話器の向こうから“えっ、ちょっと、銀さん”と聞こえてたが、構わず切ってしまったようだ
「はい。あいつらにもちゃんとデートだって言ったし、これで問題ないだろ?」
「えっ、でもなんか強引な気がーー…」
「えっ、何?あいつらにデートするって言っちゃったのに、このまま帰れってのォ?そりゃ~銀さん可哀想じゃない?何かみじめじゃない?」
「わ、分かりましたよ」
「んなら、早速“それ”買に行くぞ」
そう言って銀時が指さしたのは髪飾りだ
「えっ、何でまた髪飾り?」
「そ、そりゃーお前アレだよ!ホワイトデーのお返しってやつだよ。まぁ、そんなもんはいくつあってもいいんじゃねーの?」
「まぁ、確かにそうですけど…」
ナマエにはそんな風に答えた銀時だったが、内心はと言うと――…
(って、本当はヤローから貰ったもんをあんな嬉しそうに身につけられたら何か
苛々するっつーか、ムカつくっつーかよォ
……えっ?これってまさか嫉妬ですか、コノヤロー‼︎ってか、俺が?マヨ方くんに?いやいやまさか、ありえないでしょ~
あんなヤロー目じゃないが…でも、
ナマエの気持ちはどうなんだ…?)
一方
ナマエの方は――…
(銀さんはあんな風に言ってるけど、でも…何か
心ら辺はモヤモヤするし…
ってか、何なのこれ⁉︎何で銀さんに対してこんな風に思わなきゃならないの⁉︎……やっぱりこれってもしかしてーー…)
そんなこんなでホワイトデーは過ぎて行ったのでした。…んん?これって作文⁉︎笑
つづく