その一方ーー
銀時は吉原に来ていた…と言うのも、日輪にわざわざ呼び出しを喰らったのだ
「んで、話って何だよ?」
差し出された団子を食べながら銀時が問いかける
「銀さん、バレンタインデーに月詠からチョコもらいました?」
「チョコ…?あ~もらったよ?もらったけどよォ、あれが報酬とかなんとか言ってたぜ?」
「あの子ったらそんな事言ってたんですか?まったく…素直じゃないんだから」
クスッと日輪が微笑む
その一方で、銀時の頭上にはハテナマークがいくつも浮かぶ
「銀さん、あの子の事…また息抜きに連れてってくださいな?一応チョコ貰ったなら、そのお返しするのが当たり前でしょ?」
「あ~まぁ~ねェ」
「じゃあ今週のホワイトデーに、江戸の町にでも連れていってあげてくださいよ!一応デートみたいな感じで」
「…ったくわかったよ、連れてきゃいーんだろ?」
銀時はカシカシと頭を掻きながら言った
「お願いしましたよ」
日輪がそう言うと、銀時はヒラヒラと手を振りながら吉原を後にした
その帰り道にふと思うーー
そー言えば、
ナマエからもチョコ貰ったことだし、何かお返ししなきゃだよなァ…
アイツのこった、3倍…いや10倍返しとか言ってたような…
そんな事を考えながら、
ナマエが働くコンビニに向かった
「よぉ」
「あっ、銀さん!」
「あのさ~
ナマエちゃん、今週末って空いてる?」
「14日ですか?バイト終わってからなら空いてますけど…?」
「マジでか⁉︎んなら、ホワイトデーのお返しっつーことで、飯でも食いに行かね?もちろん銀さんのおごりでさ~どうよ?」
「えっ、いいんですか⁉︎行きたいです‼︎私、焼き肉が食べたいなァ~」
「…え?あ、あ~焼き肉ね!う、うん、わかったよ。銀さん一応頑張ってみるわ!ア、アハハ…」
「じゃあ週末、楽しみにしてますね!」
「んじゃ、そーゆーことで」
そう言って、銀時はコンビニを後にした
さて、ホワイトデーはどうなることやら…
つづく