第9章 それぞれの憂鬱
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朝食を食べ終えた後、仕事の電話が入り銀時は出かけて行った
一方残された2人はというと――…
「神楽ちゃん…銀さんはあんな風に言ってたけど、本当のところはどうなのかな?」
「ん~銀ちゃんも難しい年頃アル。後でまた甘味でも食べさせとけばきっと大丈夫ネ!」
「そーゆー問題かよ⁉︎」
仕事に出かけて行った銀時はというと…とある場所に来ていた
「すんませ~ん‼︎さっきお電話もらった万事屋ですけどォ~」
すると、中から従業員らしき人物がやって来た
「あ~万事屋さん?すいませんね~わざわざ来てもらっちゃって。実はこの荷物運んでもらいたくってね~」
そう言って、小包を1つ手渡してきた
「でも、何でまた依頼を?物運ぶのはおたくらの本業じゃ――」
そう、銀時に仕事の依頼をしたのは宅配業者である
「そーなんですけどねェ、この荷物の依頼主が万事屋に運ばせるようにって指示してきましてね…それじゃお願いしますね」
そう言い残し、忙しそうにまた店の奥に戻って行った
「ったく…一体どこのどいつだよ!そんなややこしいこと頼む奴はよォ」
宛名を見ると、嫌なもんが目に飛び込んできた
「マジでか…」
そこに書かれている住所は、まぎれもなく真選組の屯所だった
銀時はとりあえず、仕事は仕事と割り切り、スクーターにまたがって屯所に向かった
しばらくして、屯所に着いた銀時は、平然と入口の門をくぐった
「すんませ~ん。宅配便で~す」
そう呼ぶと、中からやって来たのは昨日の渦中の人物、総悟だった
「旦那ァ、待ってやしたよ。ささっ、中に入ってくだせィ」
「いやいや、俺ァこれを届けにきただけだから。はい、それじゃーさよなら~」
そう言い残してさっさと帰ろうとする銀時に対して、総悟も食い下がる
「旦那ァ、そう言わないでくだせィ、少しぐらい付き合ってくれてもいいじゃありやせんか。ちょいと話したい事もありまさァ」
「ま、まぁ、少しだけならいいけどォ~沖田くんがど~してもって言うなら付き合ってあげなくもないけどねェ~」
とりあえず、銀時は総悟について行くことにしたもののーーはっきり言って、真選組の屯所に入ることなんてほとんどない
(こんな所で土方と鉢合わせだけは避けたいところだが…その辺はきっちり考えてあんだろ)
そんな事を考えつつ、総悟の部屋に招かれた
「そこらへんに適当に座ってくださいまさァ」
座ると早速、銀時が尋ねた
「んで、話って何?」
「じゃー単刀直入に言いやすけど、旦那はナマエの事、どう思ってすんですかィ?」
「…え?いきなりどうって言われてもねェ、どーもこーもないでしょ?あんなことしといてさ~ねェ、沖田くん?」
銀時は総悟の様子を伺うように切り返す
「あり?俺ァてっきり、旦那はナマエに惚れてると思ってやしたよ?」
「ちょっと、待て待て沖田く~ん。あの状況だと誰がどー見ても沖田くんとナマエが付き合ってんじゃないの?って思うのが普通でしょーよ?」
「じゃあ、ここからは俺の独り言つーことで」
「ちょっと、沖田くん。人の話聞いてる?」
総悟は銀時の問いかけには応える事なく、淡々と話始めた