第7章 2月14日【前編】
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そこに居たのはーー…
「あっ、銀さん!」
「おぉ~ナマエじゃん!…って、あれ?何でマヨ方君も一緒なの?」
「…は?テメーこそ、何でこんな所にいんだよ⁉︎」
いつもの様に、会うと必ず喧嘩腰になる2人
とっさに、ナマエがその間に割って入る
「そ、そういえば銀さん、仕事終わったんですか?」
「あ~そうそう…って、なんでその事知ってんの?」
「今朝、万事屋行った時に聞きました」
「えっ、家来たの⁈」
「あっ、はい、ちょっとーー」
「つーか、そっちは何?まぁ、デートっつー感じでもなさそーだけどォ~」
「テメーには、関係ねーだろ?」
その時、銀時が持っている紙袋にふと目が止まった
「銀さん、それもしかして有名なチョコじゃないですか?」
「あ~これ?さっき仕事で吉原に行った時、月詠の奴がくれたんだけどーよォ、これが報酬だとかほざきやがってさ~何か高いチョコだかなんだか知らねーけど、金払えっつーの!」
「そ、そうですか…」
そこにまた誰かやって来た
「銀さぁ~~ん!!これ受け取ってェェ~~!」
見ると、自分の等身大のチョコを抱えたさっちゃんが、銀時めがけてやって来るところだった
「おいィィ〜!これは一体何なんだぁ⁉︎お前が抱えてきたせいで、何か溶けてベトベトしてるんですけどォ~!つーか、これもう完全に溶けてる、溶けてるからァァ~‼︎それにめっさ重てぇし‼︎どーすんのこれェ⁉︎ねぇ、どーすんのォォ~⁉︎」
「どうするって…そんなの舐めまわすなり、噛みつくなり…銀さんの好きなようにすればいいわっ‼︎」
そんなやりとりを横目で見つつ――…
「それじゃーここで」
「おぅ、俺も戻るわ」
「んなら、今夜も待ってるからね~トッシー」
「その呼び方やめろって……ま、まぁ、暇なら顔出すわ」
タバコに火をつけて、背を向けたままで手を振りながら土方は戻って行った
なんとかさっちゃんを振り払い、銀時がナマエに話かけてきた
「えっ、何今の会話ァ⁉︎もしかして、本当にデートの約束でもしてたとか…?ま、まさかねェ~ナマエちゃんに限ってそんなことないよねぇ~?」
「別にそんなんじゃないですけど…」
質問の返答が曖昧な感じのナマエに対して、銀時はとりあえず話題を変えた
「そういや~ナマエちゃん、銀さんには…?」
へらっと笑いながら銀時が手を差し出す
「えっ?何ですか…?」
「何って、今日バレンタインデーでしょ?銀さん、本命チョコはまだもらってないし~そろそろもらえるんじゃないのかなァ~?なんて思っちゃったりして」
「あ~!私からの義理チョコなら万事屋に預けてありますよ」
ナマエは嫌味なくらいの満面の笑みで答えた
「あ、あ~やっぱり、義理チョコね~あーはいそーですよね~…」
そう言いつつ、銀時はかっぐりと肩を落とした
「そう言えば、新八くんと神楽ちゃんに後で顔出すって言ってたんだった!」
「んなら、一緒に戻るとしますか」
とりあえずナマエは銀時と万事屋に向かった