どうやら生理痛が酷いようです(KRK)
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「………」
『………』
昼休み、屋上
いつも通り文庫本片手にやってきたその場所に、いつもは見掛けない姿
同じ部活、と言う接点はあるものの、部員とマネージャーと言う割りと薄い関係
大人しく黙々と仕事をするタイプで騒ぎはしないし、話せばまぁ、多少気の合うところもあって
レギュラーを除くと、比較的接する機会の多い苗字
そんな苗字が膝掛けをし、膝を抱え込むように丸くなっている
正直面倒事が頭を過ぎったので、素知らぬ振りをしこの場を立ち去ろうとした所、何を感じ取ったのか知らないが顔を上げた苗字と目が合った
数瞬の沈黙の後、ぺこり、と頭を下げた苗字は、下げたその勢いのまま元通り
俺が居ようが居まいが関係ないと言わんばかりである
ならばこちとら気にするのもあれか、と思い直し定位置について昼食を摂る
無音の空間
夏が終わり、暦の上では秋と呼べる頃
京都に四季はない、と言えるほど急激に気温は変化する
秋と呼べるこの時期も夏のように暑い日が続いたかと思うと、急激に寒くなる、なんて事はざらにあって
小さく聞こえた、寒い、と言う声と更に膝を抱え暖を取るかのように小さくなるその様子
先程見た顔色の悪さを鑑みると、体調は芳しく無いことは容易に分かる
そして苗字がその事を自己主張しない事も
小さく溜め息を吐き出して、苗字の隣り、風上になる位置に腰掛ける
チラリ、と動いた顔が俺を見上げるが、気付かぬフリをして文庫本を開く
『……意外と優しいんですね』
「風邪でもひかれて、マネージャーの仕事が回ってきたら面倒だからな」
『さすがに3年生に押し付けるほど暴君じゃないと思いますよ、赤司くんも』
「…黙ってろ」
『黙ってるんでもうちょっとくっついてもいーですか?』
少しだけふざけたように笑った苗字は、こちらの返事など聞かずに身を寄せてくる
返事を待てば拒否すると言うことは恐らく分かった上での行動
なら聞くな、とも思うが態々それを窘めるつもりはない
『風が無いだけで全然違う』
「そりゃよかったな」
『ご迷惑お掛けします』
「ならさっさと中戻れ」
『痛みが落ち着いたら戻ります』
あぁ、生理か
その返答に体調不良の原因を知る、知らなくてもよかったのだが
ほんのりと感じるぬくもりは、居心地が悪い
慣れないことはするモノじゃ無いな、なんて溜息を吐いた
『………』
昼休み、屋上
いつも通り文庫本片手にやってきたその場所に、いつもは見掛けない姿
同じ部活、と言う接点はあるものの、部員とマネージャーと言う割りと薄い関係
大人しく黙々と仕事をするタイプで騒ぎはしないし、話せばまぁ、多少気の合うところもあって
レギュラーを除くと、比較的接する機会の多い苗字
そんな苗字が膝掛けをし、膝を抱え込むように丸くなっている
正直面倒事が頭を過ぎったので、素知らぬ振りをしこの場を立ち去ろうとした所、何を感じ取ったのか知らないが顔を上げた苗字と目が合った
数瞬の沈黙の後、ぺこり、と頭を下げた苗字は、下げたその勢いのまま元通り
俺が居ようが居まいが関係ないと言わんばかりである
ならばこちとら気にするのもあれか、と思い直し定位置について昼食を摂る
無音の空間
夏が終わり、暦の上では秋と呼べる頃
京都に四季はない、と言えるほど急激に気温は変化する
秋と呼べるこの時期も夏のように暑い日が続いたかと思うと、急激に寒くなる、なんて事はざらにあって
小さく聞こえた、寒い、と言う声と更に膝を抱え暖を取るかのように小さくなるその様子
先程見た顔色の悪さを鑑みると、体調は芳しく無いことは容易に分かる
そして苗字がその事を自己主張しない事も
小さく溜め息を吐き出して、苗字の隣り、風上になる位置に腰掛ける
チラリ、と動いた顔が俺を見上げるが、気付かぬフリをして文庫本を開く
『……意外と優しいんですね』
「風邪でもひかれて、マネージャーの仕事が回ってきたら面倒だからな」
『さすがに3年生に押し付けるほど暴君じゃないと思いますよ、赤司くんも』
「…黙ってろ」
『黙ってるんでもうちょっとくっついてもいーですか?』
少しだけふざけたように笑った苗字は、こちらの返事など聞かずに身を寄せてくる
返事を待てば拒否すると言うことは恐らく分かった上での行動
なら聞くな、とも思うが態々それを窘めるつもりはない
『風が無いだけで全然違う』
「そりゃよかったな」
『ご迷惑お掛けします』
「ならさっさと中戻れ」
『痛みが落ち着いたら戻ります』
あぁ、生理か
その返答に体調不良の原因を知る、知らなくてもよかったのだが
ほんのりと感じるぬくもりは、居心地が悪い
慣れないことはするモノじゃ無いな、なんて溜息を吐いた
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