ワンダーランド
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「ごめんな、クリスマス一緒にいてやれなくて。こないだも言ったけど、当日はどうしてもファミリーのパーティーがあってな…」
「ううん、こうやってクリスマス前に会えただけで嬉しい。忙しいのにごめんね?」
「ん?会いたかったんだから、仕方ないだろ?Mi sei mancata troppo… 初めてのクリスマスなのにな、当日に隣にいられねぇの、正直ちょっと悔しいんだよ」
隣を歩くディーノさんが、ふっと視線を落とす。
街のイルミネーションの灯りが、蜂蜜色の前髪を縁取っているのがとても綺麗で、私は思わず見とれてしまう。
「何見てるんだよ、スケベ」
「…スケベなのはそっちじゃん。会って開口1番に『こんな寒い日に生足出してんじゃねえ』って。ほんとどこ見てんのよ」
「寒そうだって思っちまったんだから仕方ねえだろ?こんな日にミニスカートなんて履くんじゃねえよ」
「だからこれフェイクタイツだって言ったじゃん。分厚いやつ。暖かいんだからね」
「他の男にお前の足見せたくねえって言ってんの」
そう言われてしまうと、それ以上何も言えなくて。私は代わりに彼のコートの裾を、ほんの少しだけ掴んだ。
─嬉しい。
これが今の私の、正直な気持ちだった。
多忙な彼が、この時期に時間を作ってくれたことも。さっきの言葉も。その全部が、嬉しかった。
「で、どこに行きたいんだったけ?」
「あのね、フレンチトーストのお店!お食事系の甘くないやつもあるから、ディーノさんでも食べられると思う」
「OK。じゃあ道案内頼むなアリスちゃん」
「何?アリスって」
「不思議の国のアリス」
「えー…ついてくるのはディーノさんなんだから、私が時計ウサギになるんじゃない?」
「細けぇことは良いんだよ、早く行こうぜ」
「寒くて凍えちまいそうだぜ」
そう言って彼は私の肩をぎゅっと抱いて歩き出した。
「こっちの方角じゃないですよ」
と言うと、「そういう事は早く言え」と小突かれた。
街の灯りは、夜が進むにつれどんどん煌びやかに、艶やかになっていく。知っている街が、知らない街になっていく。
まるで、本当に不思議の国に迷い込んだかのように、私たちは街の雑踏に溶けていくのだった──
「ううん、こうやってクリスマス前に会えただけで嬉しい。忙しいのにごめんね?」
「ん?会いたかったんだから、仕方ないだろ?Mi sei mancata troppo… 初めてのクリスマスなのにな、当日に隣にいられねぇの、正直ちょっと悔しいんだよ」
隣を歩くディーノさんが、ふっと視線を落とす。
街のイルミネーションの灯りが、蜂蜜色の前髪を縁取っているのがとても綺麗で、私は思わず見とれてしまう。
「何見てるんだよ、スケベ」
「…スケベなのはそっちじゃん。会って開口1番に『こんな寒い日に生足出してんじゃねえ』って。ほんとどこ見てんのよ」
「寒そうだって思っちまったんだから仕方ねえだろ?こんな日にミニスカートなんて履くんじゃねえよ」
「だからこれフェイクタイツだって言ったじゃん。分厚いやつ。暖かいんだからね」
「他の男にお前の足見せたくねえって言ってんの」
そう言われてしまうと、それ以上何も言えなくて。私は代わりに彼のコートの裾を、ほんの少しだけ掴んだ。
─嬉しい。
これが今の私の、正直な気持ちだった。
多忙な彼が、この時期に時間を作ってくれたことも。さっきの言葉も。その全部が、嬉しかった。
「で、どこに行きたいんだったけ?」
「あのね、フレンチトーストのお店!お食事系の甘くないやつもあるから、ディーノさんでも食べられると思う」
「OK。じゃあ道案内頼むなアリスちゃん」
「何?アリスって」
「不思議の国のアリス」
「えー…ついてくるのはディーノさんなんだから、私が時計ウサギになるんじゃない?」
「細けぇことは良いんだよ、早く行こうぜ」
「寒くて凍えちまいそうだぜ」
そう言って彼は私の肩をぎゅっと抱いて歩き出した。
「こっちの方角じゃないですよ」
と言うと、「そういう事は早く言え」と小突かれた。
街の灯りは、夜が進むにつれどんどん煌びやかに、艶やかになっていく。知っている街が、知らない街になっていく。
まるで、本当に不思議の国に迷い込んだかのように、私たちは街の雑踏に溶けていくのだった──
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