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(相澤視点)
「それで、本当に何もなかったんだね?」
校長の言葉に、笑って頷くその顔は白い。
マイクとマスコミの処理を終わらせ、校長の指示で急いで音葉の確認に急いだ。
雄英バリアーの壊れ方は普通じゃなかった。
もしかしたら、と思ったんだ。
いまうちにいる不確定要素はこいつだけだからな。
駆けつけた時、顔面蒼白で白とかいう男に抱きしめられていた。
すぐに気を失ったから何があったのかは分からんが、普通じゃないその様子に何かがあったんだとは思った。
「すみません、警報音がして気になって廊下を覗いたら、急に立ち上がったせいかふらついてしまって」
えへへと頬をかく。
白々しい。それだけであんな表情するか。
俺を見た瞬間の、心底安堵したような表情が頭をちらつく。
「……そうか、なら良いんだよ。警報もマスコミよるものだった。心配しなくて大丈夫さ」
校長も思うところはあったんだろうが、それ以上の深堀りはしなかった。
(主人公視点)
部屋に戻ると、どっと疲労感が襲ってくる。
まさかだった。
「白、あのクソ神から私の個性について何か聞いてる?」
首を横に振る。
んー、そうだよね。
でもあの感じ、たぶん黒霧と相対した時のあれは、多分私の個性だ。
拒絶の言葉を言った時、いつもと違う感じがした。
気力を持ってかれるみたいな…
「そうだ、白は大きさ変えられるんだよね?ほかにもできることある?」
どうなるかわからない。けど自分が使える力を把握しとくのは大事。
「そうですね、私の見るものは言様が望めば視界共有が可能です。離れていても、意思疎通ができますね。あとは、猫の時であれば空を駆けることもできると思います」
あれか、犬夜叉のきららみたいなもんかな。
きららも大きさ変えられるし。
視界共有ってなんかサイレンみたいでやだな…視界ジャック、だっけ?
「言様は、どうなさるんですか?」
白は、クソ神から私が物語を知っているということ聞いたらしい。
その上でどう動くのか楽しみで仕方ないって言ってたって。
あいつ、性格悪すぎじゃない?
「どうする、かあ」
確かに私が動けば回避できることもあるかもしれない。
でもこれは、私の物語じゃない。
緑谷の、爆豪の、轟の、オールマイトの…相澤さんの物語だ。
ここにおいて私はイレギュラー。不要な存在。
どんなに苦しいことも、悲しいことも、全て彼らにとって必要なことなんだ。
「それが分かれば、苦労しないよ」
誰にでもなく吐き出した言葉は、真っ暗闇に消えていった。