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(主人公視点)
「30歳が15歳て…まじかあ」
溜息をついてベッドに寝転がる。
あれから呆然としてて、言われるがままあてがわれた部屋に入った。
とりあえずということで今日は学校の仮眠室で休むことに。
しっかしまあ、予想外です。
まさか若返っているとは。
まあ仕方ない。それに関してはラッキーと思うことにしよう。
ピチピチガールになったわけなのだから。
辛いのは煙草吸えないのと、お酒が飲めないことくらい。
「それにしても個性かあ」
誂え向きのってあいつが言ってた個性。
今だに体になんの変化もないし。
自分の手を握って何か出ろーと念じてみる。
「なに、してるんですか?」
「ひゃあああああ!!」
思わず叫んだ。
そりゃそうだ、この部屋には私しかいないはずなんだから。
声の方を振り返ると、そこには男の人がいた。
真っ白な、男の人。
髪も服も全部真っ白。
目だけが、炎のように赤い。
「……????」
ヒロアカの登場人物でこんな人いたっけな?
人の良さそうな笑みを浮かべて、微動だにしない。
「……どちら様ですか?」
「ああ、この姿だから分かりませんよね」
そういうと男の人が一瞬で消える。
え、どこいった?
---にゃーん---
足元にすりつく見覚えのある猫。
まさか、
「お前、あの時の猫なの?」
「はい、そうですよ」
また一瞬で男の人に戻る。
いや、びっくりするって。
そのままその人は私の手を取り、微笑んだ。
……くそ!顔がいいな!!
「貴方様は私の命の恩人です。この命尽きるまで、貴方様にお使いいたします」
いや命の恩人って言うか、まとめてトリップしちゃってるんだけどね!
「貴方様とかやめて!かゆいかゆい!普通に呼んでよ!」
「僭越ながら我がご主人様のお名前を、教えていただいても?」
そっか。そういやこっち来てから名乗ったりとかしてなかったかも。
私の名前は
「音葉 言だよ」
「それでは言様と」
様付けはデフォルトらしい。
白(真っ白だから安直だけどそう名付けた)は、私の使い魔的な感じのやつらしい。
人にも猫にもなれて、言葉も通じる。
そして猫の時は、大きさが自由自在。
ポケットに入るくらい小さくもなれるし、背中に乗れるくらい大きくもなれる。
そして消えることもできるし、呼べば出てくる。
たぶんこれが私の個性なんだろうな。
次の日は病院で検査を受けた。
普通の身体検査みたいなやつ。
公安の人がきていろいろ質問していったけど、当たりさわりのない返答しかできなかった。
さすがに未来知ってます、なんて言えないしね。
雄英に帰ってきたのは夕方だった。
ぼーっと校門から出ていく生徒を見る。
学生がいるってことは、いまどこら辺なんだろう。
原作と被ってんのかな?
「やあ、お疲れ様。紅茶でも飲むかい?」
「あ、いただきます。ありがとうございます。」
根津さんが紅茶を出してくれた。
茶葉がいいのか、根津さんの入れ方がいいのか、めちゃくちゃ美味しいんだよね。
「検査も特に問題なし。個性に関してはなにか変化はあったかい?」
私が個性を使った時のためだろう。
入口の扉の前には相澤さんが立っている。
「あ、そのことなんですけど……白」
いきなり隣に現れた人影に、二人の警戒心が強くなる。
おま、せめて猫の姿で出てこいや。
「大丈夫です。暴れたりしないので。」
相変わらずニコニコと人当たりの良い笑顔を浮かべている。
「これを個性と言うのか私では判断できかねますが、私の使い魔みたいな存在だと思います。」
ふわっとした説明。
仕方ないじゃん、自分でもよくわからんし。
「初めまして、白です。言様に危害を加えるつもりなら容赦はしません」
「言さま?」
「あ、それ私です。音葉言です。よろしくお願いします。」
そういや今だに名乗ってなかったわ。
根津さんに手を上げながら言う。
「そういえば自己紹介してなかったよね。でも、君は私たちのことを知っているんだもんね?」
根津さんも白みたいにニコニコと笑ってる。
読めないなー、この人は。
「知っていますよ。根津さん。雄英高校の校長で個性ハイスペック」
ちらりと相澤さんを見る。
ああ、推しが今日も尊い。
「相澤消太。30歳。身長183センチ、誕生日11月8日、個性抹消。ヒーロー名・イレイザーヘッド」
あ、ちょっと詳しくなりすぎた。
めっちゃ気持ち悪いもの見るような目で見られてる…
「ふむふむ、なんでも知っているようだね」
紅茶を一口すすって、私はにっこりと微笑んだ。
「何でもじゃありません、知っていることだけ、です」