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天撃を超えた先に

背後の影は中山のことを監視するかの如く一定間隔を保っていた。
そんなことを知る由も無い中山は何事も無かったかのように自宅の扉を開ける。

「…え?」

その扉の先には、これまで暮らしてきたいつもの部屋では無くなっていた。

「何がどうなったらこうなるんだよ…」

漆黒の闇という表現しか出来ないような真っ暗な空間が広がっていた。
至って冷静そうではあるが、全身を駆け抜ける悪寒は恐怖心を隠しきることは出来なかった。

「うっ……」

「次はな…ん…だよ…」

全身が押し潰されるような圧迫感に抵抗するも、抗うことは出来ず膝をつく。
そして、その瞬間に背後にいた影が中山を通り抜けた…

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