第二部「 運命に抗い、交錯する想い」
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第九話「守護のはるとして、再会」
ーーオラクル本部。ガイ視点。
誰一人として命は奪っていない。
急所を外し、最小限の力で制圧していた。
「……はる」
ガイは低く呟く。
(必ず助ける)
(待ってろ)
静まり返った廊下を、二人の男が駆け抜ける。
ラルゴとの戦いの中、少しずつ体力を消耗するガイ。
「どうした」
「お前の力はそんな物か」
「本来の力を出せば、造作もないだろうに」
「甘いな」
「どうってことないさ」
集気法を使い、少し体力を回復する。
ラルゴは驚く。
「なるほど、便利な技だな」
「私も‥‥奥の手を使うか」
「何をする気だ」
「はる、来なさい」
「!!」
奥から登場したのは。
見慣れないオラクルの軍服に身を着につけた。
ーーはるだ。
どうしたんだ。
ラルゴは笑い。
「紹介しよう。我ら神託の盾(オラクル)の新たな同志――『守護のはる』だ」
「ガイ‥」
「無事だったか!」
「迎えに来たぞ!一緒に帰ろう!」
ガイは安堵した表情になり、手を出す。
しかし、はるは首を横に振る。
「ごめんなさい」
「えっ!?」
「ヴァン様の命令です」
「私と共に来てもらいます」
「……何を言ってるんだ?」
「冗談だろ、はる」
ガイは声を上げる。
はるは俯いていた顔を上げる。
「あなたが来ないなら‥」
「私も覚悟を決めます!」
体制を変え、杖を構える。
(私はガイには敵わない……)
「あなたを倒せるほどの力も、能力もありません」
「それでも……」
「でも、足止めくらいなら……!」
「はる。では、後はよろしく頼む」
ラルゴはそう言い残すと、ゆっくりとその場を離れていった。
「シンクも近くにいる。後は任せる」
「……無茶はするな、守護のはる」
はるは静かに頷いた。
杖を強く握り締める。
(ごめんね……)
(ガイと戦うなんて‥)
(でも命令に従うしか‥今はできない‥)
「……行きます!」
駆け出し、杖を振るう。
しかしガイは剣を抜かない。
ガイは身体をひねり、あっさりとかわした。
「はる!」
もう一度。
横に杖を振るう。
しかし、杖を握る手は震えるばかり。
ガイは杖を掴み、軽く受け止める。
「そんなことをするために、お前を迎えに来たんじゃない!」
「っ……!」
はるの瞳が揺れる。
距離を取ろうとしたが
ガイの杖を掴む手は離れない。
「はぁ‥はぁ」
呼吸を整える。
(無理だ‥)
(やっぱり強い)
それでも諦めず、再び離れようとする。
しかし、その動きはどこか鈍い。
アクゼリュスで力を使い果たした身体は、まだ完全には回復していなかった。
ガイはすぐに気付く。
(無理をしてる……)
(まだ治ってないじゃないか)
「もうやめろ」
一瞬、杖を握る力が緩んだ。
ガイは杖を奪い、投げると。
はるに向かい、手を広げた。
「お前と戦うつもりはない」
「やめろ、はる」
「お前と戦う気はない」
一歩、また一歩と近付く。
「帰ろう」
「皆がお前を待ってる」
「お前が誰でも‥。例え、違う場所から来たって‥」
「俺はお前のこと‥」
「助けたい!」
はるの瞳が揺れる。
「……っ」
思わず一歩前へ出そうになる。
その瞬間――
ヒュンッ!
風を切る音。
ガイとはるの間に、小さな影が音もなく舞い降りた。
「そこまで」
仮面の少年が二人を遮る。
「シンク!」
ガイが低く唸る。
シンクは振り返りもせず、はるへ言う。
「十分時間は稼いだ」
「後は僕がやる」
はるは静かに頷き、一歩下がる。
シンクはようやくガイを見る。
「君さぁ」
「その子が相手だと、本当に何もできないんだね」
仮面の奥で笑う。
「だから嫌なんだよ」
「甘い奴って」
シンクはガイを睨みつけた。
「しっかし‥何?」
「まるで生き別れた恋人みたいな空気‥」
「全く、嫌になるよ!」
ガイは歯を食いしばり怒る。
すかさず、鞘に手が伸びる。
「‥‥黙れ」
「なんだ‥図星?」
「彼女は俺の大切なーー」
「何? 仲間?」
「いい加減にして。はるはもう、お前の仲間じゃない」
「今は『神託の盾』の守護のはるだ」
シンクは拳を構える。
ガイは鞘を抜き、強く睨み返した。
「違う」
「誰がお前に何を言われようと、はるは俺たちの仲間だ!」
はるは二人の戦いを止めることもできず、その場に膝をついた。
次の瞬間――
ガイとシンクが同時に地を蹴る。
ーーオラクル本部。ガイ視点。
誰一人として命は奪っていない。
急所を外し、最小限の力で制圧していた。
「……はる」
ガイは低く呟く。
(必ず助ける)
(待ってろ)
静まり返った廊下を、二人の男が駆け抜ける。
ラルゴとの戦いの中、少しずつ体力を消耗するガイ。
「どうした」
「お前の力はそんな物か」
「本来の力を出せば、造作もないだろうに」
「甘いな」
「どうってことないさ」
集気法を使い、少し体力を回復する。
ラルゴは驚く。
「なるほど、便利な技だな」
「私も‥‥奥の手を使うか」
「何をする気だ」
「はる、来なさい」
「!!」
奥から登場したのは。
見慣れないオラクルの軍服に身を着につけた。
ーーはるだ。
どうしたんだ。
ラルゴは笑い。
「紹介しよう。我ら神託の盾(オラクル)の新たな同志――『守護のはる』だ」
「ガイ‥」
「無事だったか!」
「迎えに来たぞ!一緒に帰ろう!」
ガイは安堵した表情になり、手を出す。
しかし、はるは首を横に振る。
「ごめんなさい」
「えっ!?」
「ヴァン様の命令です」
「私と共に来てもらいます」
「……何を言ってるんだ?」
「冗談だろ、はる」
ガイは声を上げる。
はるは俯いていた顔を上げる。
「あなたが来ないなら‥」
「私も覚悟を決めます!」
体制を変え、杖を構える。
(私はガイには敵わない……)
「あなたを倒せるほどの力も、能力もありません」
「それでも……」
「でも、足止めくらいなら……!」
「はる。では、後はよろしく頼む」
ラルゴはそう言い残すと、ゆっくりとその場を離れていった。
「シンクも近くにいる。後は任せる」
「……無茶はするな、守護のはる」
はるは静かに頷いた。
杖を強く握り締める。
(ごめんね……)
(ガイと戦うなんて‥)
(でも命令に従うしか‥今はできない‥)
「……行きます!」
駆け出し、杖を振るう。
しかしガイは剣を抜かない。
ガイは身体をひねり、あっさりとかわした。
「はる!」
もう一度。
横に杖を振るう。
しかし、杖を握る手は震えるばかり。
ガイは杖を掴み、軽く受け止める。
「そんなことをするために、お前を迎えに来たんじゃない!」
「っ……!」
はるの瞳が揺れる。
距離を取ろうとしたが
ガイの杖を掴む手は離れない。
「はぁ‥はぁ」
呼吸を整える。
(無理だ‥)
(やっぱり強い)
それでも諦めず、再び離れようとする。
しかし、その動きはどこか鈍い。
アクゼリュスで力を使い果たした身体は、まだ完全には回復していなかった。
ガイはすぐに気付く。
(無理をしてる……)
(まだ治ってないじゃないか)
「もうやめろ」
一瞬、杖を握る力が緩んだ。
ガイは杖を奪い、投げると。
はるに向かい、手を広げた。
「お前と戦うつもりはない」
「やめろ、はる」
「お前と戦う気はない」
一歩、また一歩と近付く。
「帰ろう」
「皆がお前を待ってる」
「お前が誰でも‥。例え、違う場所から来たって‥」
「俺はお前のこと‥」
「助けたい!」
はるの瞳が揺れる。
「……っ」
思わず一歩前へ出そうになる。
その瞬間――
ヒュンッ!
風を切る音。
ガイとはるの間に、小さな影が音もなく舞い降りた。
「そこまで」
仮面の少年が二人を遮る。
「シンク!」
ガイが低く唸る。
シンクは振り返りもせず、はるへ言う。
「十分時間は稼いだ」
「後は僕がやる」
はるは静かに頷き、一歩下がる。
シンクはようやくガイを見る。
「君さぁ」
「その子が相手だと、本当に何もできないんだね」
仮面の奥で笑う。
「だから嫌なんだよ」
「甘い奴って」
シンクはガイを睨みつけた。
「しっかし‥何?」
「まるで生き別れた恋人みたいな空気‥」
「全く、嫌になるよ!」
ガイは歯を食いしばり怒る。
すかさず、鞘に手が伸びる。
「‥‥黙れ」
「なんだ‥図星?」
「彼女は俺の大切なーー」
「何? 仲間?」
「いい加減にして。はるはもう、お前の仲間じゃない」
「今は『神託の盾』の守護のはるだ」
シンクは拳を構える。
ガイは鞘を抜き、強く睨み返した。
「違う」
「誰がお前に何を言われようと、はるは俺たちの仲間だ!」
はるは二人の戦いを止めることもできず、その場に膝をついた。
次の瞬間――
ガイとシンクが同時に地を蹴る。
