第一部「ガイと出会い、仲間たちと旅をする」
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第十六話「攫われたイオンを追って」
ザオ遺跡の奥は、ひんやりとした空気と、古びた石壁の匂いに包まれていた。
足音が反響し、静けさがかえって緊張を高める。
——音がする。
はるの耳に、あのセブンスフォニムの微かな響きが届く。
その先に、敵の気配がある。
「この先だ…」
はるが小さく告げると、ジェイドが頷き、全員が武器を構える。
そして広間へ踏み込んだ瞬間、視界に飛び込んできたのは、
縄で縛られたイオンと、その傍らに立つシンクの姿だった。
「イオンは返してもらうぞ!」ルークが叫び、まっすぐにシンクへ駆ける。
「やれやれ…相変わらず単純だね。」
シンクは短剣で受け止め、鋭く蹴り返す。
その背後では、ラルゴが巨大な鎌を構え、ジェイドの譜術を力任せに切り裂いた。
「お前たちの相手は俺だ」
ガイの低く唸るような声が響く。
戦いが広間全体で激しく交錯する中、はるは一瞬、別のことを考えていた。
——先回りして未来を変えたい。
そうすれば、この先の悲劇を避けられるかもしれない。
けれど、自分にそんな戦術的な立ち回りができるのか。
持っている力は、敵の位置を感じ取る耳と、セブンスフォニムをわずかに扱える程度…
それだけで何ができる?
胸の奥で、答えのない問いが渦を巻く。
「はる!」
ガイの声で我に返ると、目の前に迫るシンクの刃が視界をかすめた。
とっさに身を引き、ガイが間に割って入る。
「集中しろ!今は目の前だ」
「…はい!」
ルークが渾身の一撃でシンクを弾き飛ばし、その隙にアニスがイオンを抱き寄せる。
「確保!」
ラルゴが悔しげに唸るが、シンクは冷静に撤退を指示した。
「今日はここまでだ。導師はまた迎えに来る」
二人の姿が闇に消え、ようやく緊張が解ける。
はるは肩で息をしながら、心の奥に小さな決意を刻んでいた。
——未来を変えるのは難しいかもしれない。
でも、何もしないよりはいい。
ザオ遺跡の奥は、ひんやりとした空気と、古びた石壁の匂いに包まれていた。
足音が反響し、静けさがかえって緊張を高める。
——音がする。
はるの耳に、あのセブンスフォニムの微かな響きが届く。
その先に、敵の気配がある。
「この先だ…」
はるが小さく告げると、ジェイドが頷き、全員が武器を構える。
そして広間へ踏み込んだ瞬間、視界に飛び込んできたのは、
縄で縛られたイオンと、その傍らに立つシンクの姿だった。
「イオンは返してもらうぞ!」ルークが叫び、まっすぐにシンクへ駆ける。
「やれやれ…相変わらず単純だね。」
シンクは短剣で受け止め、鋭く蹴り返す。
その背後では、ラルゴが巨大な鎌を構え、ジェイドの譜術を力任せに切り裂いた。
「お前たちの相手は俺だ」
ガイの低く唸るような声が響く。
戦いが広間全体で激しく交錯する中、はるは一瞬、別のことを考えていた。
——先回りして未来を変えたい。
そうすれば、この先の悲劇を避けられるかもしれない。
けれど、自分にそんな戦術的な立ち回りができるのか。
持っている力は、敵の位置を感じ取る耳と、セブンスフォニムをわずかに扱える程度…
それだけで何ができる?
胸の奥で、答えのない問いが渦を巻く。
「はる!」
ガイの声で我に返ると、目の前に迫るシンクの刃が視界をかすめた。
とっさに身を引き、ガイが間に割って入る。
「集中しろ!今は目の前だ」
「…はい!」
ルークが渾身の一撃でシンクを弾き飛ばし、その隙にアニスがイオンを抱き寄せる。
「確保!」
ラルゴが悔しげに唸るが、シンクは冷静に撤退を指示した。
「今日はここまでだ。導師はまた迎えに来る」
二人の姿が闇に消え、ようやく緊張が解ける。
はるは肩で息をしながら、心の奥に小さな決意を刻んでいた。
——未来を変えるのは難しいかもしれない。
でも、何もしないよりはいい。
