第一部「ガイと出会い、仲間たちと旅をする」
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第九話「帝都バチカルへ、彼女の力とは」
イオン様とアニス、それにルーク、ティア、ジェイド、ミュウと合流し、一行はバチカルへ向けて歩みを進めていた。
大人数での移動は初めてで、少し緊張していた私だったが、アニスが明るく話しかけてくれるおかげで空気は和やかだった。
「ねぇ、あんたさっきの戦い、杖握ってただけだったでしょ? 護身用ってやつ?」
「うん。攻撃はできないけど、近づかれたら…って思って。」
「そっか、じゃあ今度、人形の動きに合わせた避け方でも教えてあげる!」
「えっ‥いいの?」
(人形はないけど‥嬉しい。)
アニスの元気な声に、自然と笑みがこぼれる。
道は広いが、所々で木々が生い茂り、視界が悪くなる場所も多い。
そんな中、イオン様は時折立ち止まり、耳を澄ませていた。
「……この辺り、魔物の気配が濃いですね。」
その言葉に、ルークが剣の柄を握り直す。
私はふと、またあの不思議な音を耳にした。
耳の奥に響く、柔らかくも不安を誘う旋律。
——魔物が近いとき、こういう音がするのだろうか。
ガイが横目で私を見て、小さく声をかける。
「また聞こえたのか?」
「…ええ。でも、あんまり嫌な感じじゃない。」
「油断はするなよ。」
短いやり取りに、彼の優しさと警戒心が滲んでいた。
昼下がり、石畳の道を歩く私たち一行。
ガイの隣を歩きながら、私は小さく深呼吸をした。杖の感触がまだ少し手に馴染まない。
「力を入れすぎるな。疲れるぞ。」
ガイの声は優しい。
けれど、その視線は周囲を警戒していた。
――その時、耳の奥に低い響きが流れ込んできた。
(…まただ。あの音。)
微かだけど、重く低く、空気の底を揺らすような音色。
それが“魔物の存在”と重なっていると分かる。
これが本当に、セブンスフォニムの力なんだ。
「ガイ…。前方2時の方向から、何か来る」
私が指さすと、彼はすぐ剣に手をかけた。
「はる…。何かを感じ取ってるんだな」
他のルーク、ティア、ジェイドも足を止め、視線を交わす。
「音で察知できる…興味深いですね」
ジェイドが小さく笑い、メガネを押し上げた。
ティアは真剣な目で私を見つめる。
「あなたは、無意識のうちに力を使っている。……危険が来る前に知らせてくれるのは助かるわ。でも、無理はしないで。」
「よくやった!」
ガイの声が背後から聞こえる。
次の瞬間、ルークの剣が魔物の動きを止め、ティアの詠唱が光を放った。
戦いが終わると、ジェイドが私を見て小さく頷く。
「ただの旅人ーーー。にしては、予想以上の反応速度ですね。やはり、あの“音”が鍵になっているようだ」
私は息を整えながら、胸の中で決意を固めた。
――この力、もっと役立てられるようにしなきゃ。
しばらく歩くと、遠くに白い城壁と尖塔が見え始める。
それが帝都バチカルだと気づき、胸が高鳴る。
しかし同時に、この場所で何が待っているのか…。
その予感が、心の奥に小さな波紋を広げていった。
イオン様とアニス、それにルーク、ティア、ジェイド、ミュウと合流し、一行はバチカルへ向けて歩みを進めていた。
大人数での移動は初めてで、少し緊張していた私だったが、アニスが明るく話しかけてくれるおかげで空気は和やかだった。
「ねぇ、あんたさっきの戦い、杖握ってただけだったでしょ? 護身用ってやつ?」
「うん。攻撃はできないけど、近づかれたら…って思って。」
「そっか、じゃあ今度、人形の動きに合わせた避け方でも教えてあげる!」
「えっ‥いいの?」
(人形はないけど‥嬉しい。)
アニスの元気な声に、自然と笑みがこぼれる。
道は広いが、所々で木々が生い茂り、視界が悪くなる場所も多い。
そんな中、イオン様は時折立ち止まり、耳を澄ませていた。
「……この辺り、魔物の気配が濃いですね。」
その言葉に、ルークが剣の柄を握り直す。
私はふと、またあの不思議な音を耳にした。
耳の奥に響く、柔らかくも不安を誘う旋律。
——魔物が近いとき、こういう音がするのだろうか。
ガイが横目で私を見て、小さく声をかける。
「また聞こえたのか?」
「…ええ。でも、あんまり嫌な感じじゃない。」
「油断はするなよ。」
短いやり取りに、彼の優しさと警戒心が滲んでいた。
昼下がり、石畳の道を歩く私たち一行。
ガイの隣を歩きながら、私は小さく深呼吸をした。杖の感触がまだ少し手に馴染まない。
「力を入れすぎるな。疲れるぞ。」
ガイの声は優しい。
けれど、その視線は周囲を警戒していた。
――その時、耳の奥に低い響きが流れ込んできた。
(…まただ。あの音。)
微かだけど、重く低く、空気の底を揺らすような音色。
それが“魔物の存在”と重なっていると分かる。
これが本当に、セブンスフォニムの力なんだ。
「ガイ…。前方2時の方向から、何か来る」
私が指さすと、彼はすぐ剣に手をかけた。
「はる…。何かを感じ取ってるんだな」
他のルーク、ティア、ジェイドも足を止め、視線を交わす。
「音で察知できる…興味深いですね」
ジェイドが小さく笑い、メガネを押し上げた。
ティアは真剣な目で私を見つめる。
「あなたは、無意識のうちに力を使っている。……危険が来る前に知らせてくれるのは助かるわ。でも、無理はしないで。」
「よくやった!」
ガイの声が背後から聞こえる。
次の瞬間、ルークの剣が魔物の動きを止め、ティアの詠唱が光を放った。
戦いが終わると、ジェイドが私を見て小さく頷く。
「ただの旅人ーーー。にしては、予想以上の反応速度ですね。やはり、あの“音”が鍵になっているようだ」
私は息を整えながら、胸の中で決意を固めた。
――この力、もっと役立てられるようにしなきゃ。
しばらく歩くと、遠くに白い城壁と尖塔が見え始める。
それが帝都バチカルだと気づき、胸が高鳴る。
しかし同時に、この場所で何が待っているのか…。
その予感が、心の奥に小さな波紋を広げていった。
