第二部「 運命に抗い、交錯する想い」
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第八話「オラクル本部」
ーーオラクル本部にて。
「ガイは君を救いに来るでしょう」
「彼は優秀です」
「だから、少しだけ足止めをお願いします」
「それと……以前お話しした”願い”ですが」
はるが顔を上げる。
ヴァンを見据える。
「はい」
「まだ、その時ではありません」
「時が来れば、必ずお話しします」
「今は目の前のことだけを考えてください」
「承知、致しました」
「それで‥彼らの動向は」
(意識を集中して‥)
(音を聞く‥)
手元のスマホに仲間たちの居場所が表示される。
「‥‥外郭大地へ戻るチームとルークは気を失いティアがユリアシティへ。又、ガイは‥既にこちらへ向かっています」
「なるほど‥」
「流石ですね。‥‥ではガイが来た際は、お願いしますよ」
「はい‥」
(‥‥言いなりになるしか、方法はない)
(生き残るためには‥)
部屋に戻る。
しばらくして、アリエッタが戻る。
今日から食堂で食べることができるらしく、
彼女と共に向かう。
たどり着くと。
見慣れた六神将の姿があった。
「なんだ‥お前たちと一緒だとは」
少し離れた位置からーーシンクが迷惑そうにこちらを見た。
「新しい我らの同志だ」
「良いではないか‥シンク」
ラルゴが静かになだめる。
「‥私、はると一緒に食べる」
アリエッタは迷わず隣へ座った。
「‥ええ。私も食べる」
(新鮮だ‥)
(見慣れない光景に少し胸が踊る)
(何やってんだろう‥)
六神将一行に攫われてから、そろそろ一ヶ月が経とうとしていた。
最初は毎日が緊張の連続だった。けれど今では、彼らの顔ぶれにも少しずつ慣れてしまっていた。
ヴァンによって保護されているためか
今のところ酷い扱いはされていない。
世話役はアリエッタ。
見張り役はシンク。
ラルゴは、まるで保護者のように私を見守っていた。
ディストは暇さえあれば私のスマホを奪って研究し、
リグレット教官とのセブンスフォニムの訓練を欠かさない。
その甲斐あって、治癒術の「ファーストエイド」は習得できた。
まるで。
学生時代に戻ってしまったような感じだ。
私は‥このオラクル本部では特別扱いに等しい。
事情を知らない兵士たちは、時折やって来ては、妬みから嫌がらせをしてくることもあった。
(どこの世界でも同じ‥)
(それでも)
(この世界で過ごす時間が増えるほど、私は思ってしまう)
(私は願ってしまったのだろう)
(このオールドランドに来たいと)
(だから‥)
「大丈夫」
心配した様子でアリエッタが覗き込む。
「あ‥ありがとう」
「良かった‥。私と今度は遊ぼ」
「遊ぶって何?まさかライガを連れて来る気?」
「やめてよね‥。こっちに来られるのは嫌だし」
シンクはアリエッタに釘を刺す。
「もう!何!シンクの意地悪!」
「あーあうるさい。全くうるさいったら」
笑顔の彼女をみて。
嫌そうな彼をみて。
現代へ帰りたいという想いは消えなかった。
それでも。
この世界で笑う時間は、少しずつ増えていた。
(……不思議)
(敵のはずなのに)
(こんな日常に慣れてしまうなんて)
その時だった。
手元のスマホには、能力によって探知した仲間たちの位置が赤い点で表示される。
ブルルッ……
胸ポケットのスマホが静かに震えた。
画面を見る。
赤い点が一つ。
一直線にオラクル本部へ向かってくる。
私は息をのんだ。
「……ガイ」
彼は、来た。
ーーオラクル本部にて。
「ガイは君を救いに来るでしょう」
「彼は優秀です」
「だから、少しだけ足止めをお願いします」
「それと……以前お話しした”願い”ですが」
はるが顔を上げる。
ヴァンを見据える。
「はい」
「まだ、その時ではありません」
「時が来れば、必ずお話しします」
「今は目の前のことだけを考えてください」
「承知、致しました」
「それで‥彼らの動向は」
(意識を集中して‥)
(音を聞く‥)
手元のスマホに仲間たちの居場所が表示される。
「‥‥外郭大地へ戻るチームとルークは気を失いティアがユリアシティへ。又、ガイは‥既にこちらへ向かっています」
「なるほど‥」
「流石ですね。‥‥ではガイが来た際は、お願いしますよ」
「はい‥」
(‥‥言いなりになるしか、方法はない)
(生き残るためには‥)
部屋に戻る。
しばらくして、アリエッタが戻る。
今日から食堂で食べることができるらしく、
彼女と共に向かう。
たどり着くと。
見慣れた六神将の姿があった。
「なんだ‥お前たちと一緒だとは」
少し離れた位置からーーシンクが迷惑そうにこちらを見た。
「新しい我らの同志だ」
「良いではないか‥シンク」
ラルゴが静かになだめる。
「‥私、はると一緒に食べる」
アリエッタは迷わず隣へ座った。
「‥ええ。私も食べる」
(新鮮だ‥)
(見慣れない光景に少し胸が踊る)
(何やってんだろう‥)
六神将一行に攫われてから、そろそろ一ヶ月が経とうとしていた。
最初は毎日が緊張の連続だった。けれど今では、彼らの顔ぶれにも少しずつ慣れてしまっていた。
ヴァンによって保護されているためか
今のところ酷い扱いはされていない。
世話役はアリエッタ。
見張り役はシンク。
ラルゴは、まるで保護者のように私を見守っていた。
ディストは暇さえあれば私のスマホを奪って研究し、
リグレット教官とのセブンスフォニムの訓練を欠かさない。
その甲斐あって、治癒術の「ファーストエイド」は習得できた。
まるで。
学生時代に戻ってしまったような感じだ。
私は‥このオラクル本部では特別扱いに等しい。
事情を知らない兵士たちは、時折やって来ては、妬みから嫌がらせをしてくることもあった。
(どこの世界でも同じ‥)
(それでも)
(この世界で過ごす時間が増えるほど、私は思ってしまう)
(私は願ってしまったのだろう)
(このオールドランドに来たいと)
(だから‥)
「大丈夫」
心配した様子でアリエッタが覗き込む。
「あ‥ありがとう」
「良かった‥。私と今度は遊ぼ」
「遊ぶって何?まさかライガを連れて来る気?」
「やめてよね‥。こっちに来られるのは嫌だし」
シンクはアリエッタに釘を刺す。
「もう!何!シンクの意地悪!」
「あーあうるさい。全くうるさいったら」
笑顔の彼女をみて。
嫌そうな彼をみて。
現代へ帰りたいという想いは消えなかった。
それでも。
この世界で笑う時間は、少しずつ増えていた。
(……不思議)
(敵のはずなのに)
(こんな日常に慣れてしまうなんて)
その時だった。
手元のスマホには、能力によって探知した仲間たちの位置が赤い点で表示される。
ブルルッ……
胸ポケットのスマホが静かに震えた。
画面を見る。
赤い点が一つ。
一直線にオラクル本部へ向かってくる。
私は息をのんだ。
「……ガイ」
彼は、来た。
