うみ
「こーすけー」
「ん」
「何買うの?」
「ビール。焼きそば」
「からあげも頼んでもいい?」
「いいよ」
「あとたこやきも頼んでもいい?」
「……あれだけいれば誰かしら食うだろ」
「あと」
「腹減ってんの?」
「うん……」
「好きなだけ買えばいいじゃん。どうせみんな手つけるんだし、割り勘だろ」
「そうかなあ」
「うん」
「じゃあ、待って、選ぶ」
「炭水化物欲しいよな」
「そう!焼きうどんとか!」
「忘れるから頼みながら考えよう、すいませーん」
「はいはい」
「ビール、……何個だ?」
「六個?」
「全員飲むのか?」
「……飲まない人の分は航介が飲んだら?」
「じゃあ六個」
「はい」
「焼きそば、三つ?」
「三つ」
「はい、焼きそば三つ」
「焼きうどん!」
「焼きそばあるぞ」
「……一つ!」
「はい、焼きうどん一つ」
「あとからあげ。三つあれば足りるか」
「うん」
「はい。からあげ三つ」
「たこ焼きは?」
「伏見たこ焼き外で買うと文句言うんだ」
「じゃあ二つでいいな」
「はい、たこ焼きは二つね」
「あとなんか食う?」
「フランクフルト!」
「……二つで」
「はい、フランクフルト二つ」
「なんで二つ?」
「食っちまおう、見られる前に」
「航介わるーい……」
「ぱしられてんだからそれくらいいいだろ」
「そうだね」
「他にあります?」
「んー、また来ます」
「量が量なんでお時間少々頂いちゃうんですけど」
「大丈夫です」
「待ってます!」
「……小野寺のそれって錆びねえの」
「ん?」
「耳の」
「ピアス?わかんない」
「ふうん」
「ずっと思ってたんだけど」
「あ?」
「航介って伏見のことどのくらい好きなの?」
「……あ?」
「へっ、別に、変な意味じゃないよ!ただ、あれ、あの人見知りが、弁当と航介にはすげー速さで懐いたから、なんでかなあって!」
「……どれくらい好きって言われても……」
「う、うん」
「……チーズケーキ……より、は、好き」
「そ、えっ?それどの辺なの?」
「いや……待って」
「うん」
「……当也んちの犬知ってる?」
「知ってる。しきまる」
「ししまるな」
「ししまる」
「あれを散歩に連れて行く感じ」
「……伏見は犬ってこと?」
「じゃれてくるししまるを散歩させてる時と同じ気持ち」
「犬ってことだよね!?」
「どっちかっていうともっと小さい犬」
「なにが!?伏見か!?」
「そう」
「……航介のこと、俺、全然分からない……」
「なんで。素直に答えたじゃん」
「予想と違ったの!」
「おまたせしましたー」
「出来たって」
「待って!今度機会を設けてもう一度話そう!ちょっと、訳わかんないよ!」
「やだよ、お前怖いもん」
「どこが!」
「伏見が絡むと全部」
「こわくないよ!」
「こっち持って」
「はい」
「口開けて」
「んあ」
「はいフランクフルト」
「ん!おいひい!」
「落とすなよ」