「すいませーん」
「はい？」
「なに？」
「どうしたの」
「ちょっとインタビューしてもいいですか？」
「インタビュー？」
「はい！辻朔太郎です！辻斬りの辻に、新月の朔！普通の太郎で辻朔太郎です！」
「こういうのって名乗らないんだよ、朔太郎」
「ええ……じゃあ今のカットで……事務所NGってことで……」
「お兄さんたち三人ですか？」
「あと三人います。あっちに」
「お友達ですか」
「そうです」
「これカメラ？見て小野寺カメラ、いえー」
「いええ！ひゅー！」
「……一応お友達です……」
「そうですか！どこからいらしたんですか？」
「え？東京の方！」
「俺どこから来たと思います？正解は青森県むつ市！じゃーん！」
「この人だけどんどん本名と住まいが暴露されてますけど大丈夫ですか？」
「大丈夫じゃないです……何も考えてないだけです……」
「なんで小野寺しょんぼりしてるの？」
「かわいそう。暑くて辛いのかも」
「お兄さん一人だけ大変ですね」
「はい……ストッパーがみんなあっち行っちゃって……」
「がんばってくださいね」
「はい！」
「何をがんばるの？かき氷早食い対決？」
「ビーチバレー対決？」
「なんで俺を対決させようとするの？」
「わかんないけど、そういう企画に巻き込まれたのかと思って」
「小野寺くん、じゃなくて、この人、54kgまでなら片手で持ち上げられますよ！すごいでしょ！」
「なんで伏見の体重知ってんの？」
「秘密」
「海楽しいですか？」
「楽しいでーす！」
「まだ入ってないけど楽しいでーす！」
「かき氷が美味しかったでーす！」
「いえーい！」