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温泉行こうよ




「ロッカーこれ?」
「伏見くん!服一緒に入れよう!」
「あ、いえ、すいません、はは」
「あれっ!目を合わせてもくれなくなったね!伏見くん!俺はここだよ!」
「最初から目が合ったことなんかないんじゃないの」
「伏見の目がコナミコマンドになってる」
「ロッカーくらい一人一つずつ使えよ、けちくせ。朔太郎金持ちだろ?」
「えー、ただ伏見くんの服と一緒に俺の服を入れたいだけなのに……」
「……………」
「……………」
「温泉なんて久しぶりだ」
「ちっちゃい頃ここ来てたらしいけどな、俺とお前」
「うわ、覚えてんの、きもちわる」
「ちげえよ!写真に決まってんだろ!親に見せられたんだよ!こないだ!」
「お先!一番乗り!いええええ」
「うわ、有馬早っ。なあ待って、俺も行く」
「待っ、ま、小野寺、待って、行かないで、待って」
「わあ、分かったよ。伏見そんな焦んなくていいよ、ゆっくりで」
「小野寺くん先に行っていいよ、伏見くんには俺がいるからねっ」
「先行ったら殺すからな」
「寂しくなんかさせないよ!安心して!」
「小野寺」
「う、うん……待ってるってば……」
「……当也服脱ぐの遅くね」
「だって、見えないから……俺のカゴここで合ってる?」
「そうだよ。つか、眼鏡最後に外せばよかったじゃんか」
「だってそしたら見えちゃうし」
「ん?」
「うるさい、ほっといて」
「そうかよ、はいはい」
「ふん」
「先行くからな」
「勝手にしろ、うわ、あ」
「びっ、くりさせんな!危なっかしいんだよ!」
「……先行くっつったくせに」
「あ?」
「なんでもない」
「伏見くん!おかしいな、服脱いでるはずなのに伏見くんの肌を俺まだ見てない!」
「小野寺そのまま後ろ向きに進め、壁になってあのいかれ頭から俺を守れ」
「うええ、俺も早くお風呂浸かりたいよお」

「なんで誰も来ねえのかなあ」


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