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おしゃべりまとめ



*おべんと・やちよ
「とーちゃんがお家に帰ってきてくれて嬉しいわあ、ねっ、とーおちゃんっ」
「ん」
「あら?とーちゃん、なに食べてるの」
「……冷蔵庫にあったおかず」
「珍しい」
「お腹空いた」
「いいんだけど……それ、ラップにお弁当って書いてなかった?」
「だから俺のかと思って」
「え?」
「えっ?」
「……ラップに、お弁当、って、お母さん書いたつもりだったんだけど……」
「うん」
「……ん?えっ?待って、お母さん、整理するわ」
「うん」
「とーちゃんはなに食べてるの?」
「エビフライ」
「そうよ。そうよね。お弁当用だったエビフライを、食べちゃったのよね?」
「……あっ?」
「今気づいた!」
「えっ、いや、違う。弁当って書いてあったから、自分のかと思って」
「だからなんでよ!そこがなんでよ!響也さんが明日長い間打ち合わせだから、お弁当持って行かないといけなかったのに!」
「……それは……」
「もお!間違えた時は間違えたって言って!怒ったりしないから!」
「違う、あの、ほんと、間違えたっていうか」
「じゃあなんでお弁当って書いてあるエビフライを自分のだと思うの!」
「弁当って呼ばれてるからだよ!」
「……えっ……」
「ごちそうさま!」
「あっ、とーちゃん!……い、いじめられてるのかしら、大学で……初めての帰省でこんな不安になるなんてお母さん思わなかったわ……」



*さくちゃん・いくさくん
「喋らないでくださいね」
「はいはい」
「いいですか。この前も喋らないでくださいってお願いしたのに、喋りましたからね、あなたは」
「びっくりした時はしょうがないじゃない」
「びっくりしても声を出さないでください」
「ええ……」
「驚きも喜びも悲しみも声を出さないでください。無になってください。着ぐるみの中の人は存在を悟られてはいけません」
「あー、わー、井草くんしつこーい」
「辻さんが着る着ぐるみは可愛い女の子っていう設定なんですからね、素っ頓狂な声を出して興醒めさせないでください」
「井草くんなんでそんなにしつこいの?萌えってやつ?この子に?」
「違います。ふざけないでください」
「……すげー冷たい目……」
「黙れ黙れってあれだけ言ったのに、テレビ収録でぶつくさお喋りした辻さんのことが、信用ならないだけです」
「だからあれは悪かったって言ってるじゃん。転びそうになって声出ちゃったんだって」
「その後余計なことを口走りました。真似しましょうか。うひゃあ!危ないなあ!びっくりした!あっ、いっけねー、喋っちゃいけないって言われてたんだった!ごめんごめん!」
「似てない物真似ありがとう……棒読み……」
「次はありませんよ」
「はい……」

「また喋りましたねこのポンコツ脳味噌!」
「あー!ごめんなさいごめんなさい!」



*さくちゃん・ただよしくん
「朔太郎ってあれに似てる。鳥のおもちゃ」
「こけっこー」
「違う、あの、あれだよ、えーと、わけのわからない言葉を話すやつ」
「なんか意味もなくすごい不愉快なんだけど」
「朔太郎の言葉は分かるよ、でも朔太郎が似てる鳥のおもちゃの喋る言葉は訳が分からないんだよ」
「うん、それじゃあいいんだけど……いや、よくないな、都築待って、なんかやっぱり腑に落ちない」
「半角カタカナみたいな喋り方のやつなんだけど」
「えっ……怖い……」
「思い出してよー!すごいもやもやする!」
「さくちゃん中学校入るまで俗世間に疎く生きてきたから分からない」
「ういーてぃー!うーない!とーるー!こーこー!」
「ひっ」
「みたいなやつ」
「……都築が壊れた」
「壊れてないよ!朔太郎が似てる鳥のおもちゃの真似だってば」
「だからなんでそんな得体のしれないものと俺を一緒くたに見てるの!」
「得体がしれないからだろ!言わせんなよ!」
「もうお前なんか友達じゃなーい!ばかー!」
「思い出した!ファービーだ!ファービー!朔太郎!ファービー!」
「その前に俺のことを得体がしれない扱いしたことを謝れ馬鹿都築ー!」



*さくちゃん・さかえくん・やのちゃん
「かんぱーい」
「かーんぱーい」
「……畑瀬が酒を飲むところを想像できない」
「矢野ちゃん、畑瀬じゃなくて辻ちゃんだよ」
「そうか」
「どっちでもいいよ」
「いやあ、やだろ。な、辻」
「……………」
「辻ちゃん、矢野ちゃんのこういうはきはきしてるところが、俺は好きなんだ」
「俺も好ましいと思う」
「意見の一致」
「榮くんとは昔から仲良しだった気がするよ」
「一年しかクラス被ってないけどね」
「そうだったね」
「はた、辻は、どこに引っ越したんだっけ」
「遠く」
「雑だなー」
「あっちの方面」
「矢野ちゃんと俺はそっちの方だから逆だね」
「二人で住んでんの?」
「ううん。ご近所」
「榮が一人暮らししてる家の近くで、俺が一人暮らしを始めたんだ」
「最近ねー」
「そろそろ独り立ちしようと思って」
「でも矢野ちゃんなーんにも出来ないんだよ」
「榮の方が出来ないじゃないか」
「俺の方が一人暮らし先輩だもん、矢野ちゃんよりかは出来るもん」
「お前、家出てすぐの頃、洗濯機から泡吹かしたくせに」
「矢野ちゃんなんかオーブントースターから煙出したくせに!」
「こらこら、喧嘩はやめなさい」



*こーちゃん・ありま
「ゲーム好きな人に質問があるんですけど」
「はい」
「ゲーム好きな人は、どんなジャンルのゲームでもやるの?」
「……割と」
「有名なのはやらない!とかないの?」
「むしろ有名なのからやるけど」
「そうなんだ」
「なんで?」
「こないだ新しいポケモン出たじゃん。買ったの?と思って」
「買った」
「やった?」
「クリアした」
「そ……えっ、クリア?」
「うん」
「そこまでとは思わなかった……」
「面白かった」
「最初のポケモンなんにしたの?」
「ニャビー。火の猫」
「弁当は鳥みたいなのって言ってた」
「くさタイプだろ?あいついつもそうだ」
「そうなの?」
「そう。それで、朔太郎がいつもみずタイプ選ぶ」
「へえー」
「ばらばらだからちょうどいいんだよ」
「好みの問題?」
「そう」
「弁当草っぽい」
「有馬ってポケモンは分かる人?」
「金銀ぐらいなら。それより後はやってない」
「あいつのベイリーフ馬鹿みたいに強いんだ、薬漬けで」
「薬漬け」
「プラスパワーとか」
「あー!俺が使い方分からないままポケモンを終えたやつ!」
「ちゃんとクリアはしたのかよ」
「したよ!みずタイプが好きだから、みずタイプで6匹全部埋めた」
「よくクリアできたな……」
「何度も死んだ」
「なんでみず?」
「青いから」
「……アイデンティティーだもんな……」



*こーちゃん・ありま
「ゲーム好きな人」
「はい」
「FF15やりましたか」
「朔太郎がやってる」
「航介は?」
「朔太郎が終わったらやらしてもらう」
「ポケモンはそれぞれ買うのにファイナルファンタジーは回すんだ」
「一人用だからな」
「朔太郎はRPGが好きなんでしょ」
「おー。15が出てから、ゲームやらなきゃ!ってうち来なくなった」
「さみしい?」
「俺は俺でやりたいゲームがあるからちょうどいい」
「銃でばんばんするやつ?」
「そう」
「新しいやつ?」
「まあまあ」
「俺もやりたい」
「……無理だと思う……」



*やっちゃん・かずなりさん/みーちゃん・きょうやさん
「ぶっきらぼうに見えて優しいところが素敵なの」
「分かる分かる、ちょっと体調悪いとすぐ気づいてくれたりとか」
「この前なんて記念日じゃないのにケーキとか買ってきてくれてね」
「うん」
「どうしたの?って聞いたら、昨日テレビで見て食べたそうにしてたからって」
「あー!こないだ俺もあった!これ美味しそうだなってぽろっと言った料理とか作ってくれるんだよね!」
「もうそういうところほんと大好き」
「分かる以外の何物でもないわ」
「ちょっと遠出しましょうかってなるとなかなかクローゼットの前から離れないのよね」
「おしゃれしてくれちゃうんだよね!」
「最高」
「大好き」
「離れたら死んじゃう」
「そう、死んじゃう」

「なんの話?」
「みわこちゃん」
「あっ、響也さあん」
「……………」
「そんな目で睨まなくても盗ったりしませんって……おしゃべりしてただけですよ」
「ねえ。なんの話してたの」
「響也さんの話」
「みわこちゃんの話」
「……は?」
「え?響也さんの話してたんでしょ?」
「違うよ。みわこちゃんの話だよ」
「……あんたたち話の核が食い違ったまま喋ってたの?」
「みわこちゃんの話をしてたんだよ!」
「響也さんの話よ!クソゴリラみーちゃんの話なわけないでしょ!」
「おいコラてめえ、失礼なんだけど」



*ただよしくん・さくちゃん・たきがわ
「こーのうらくんは寝ましたかね」
「寝ましたね」
「じゃあいやらしい話しよう」
「ひゅーひゅー!」
「こいつ聞いてると怒るからな」
「じゃあ瀧川からして」
「いつもそう!俺にそういう話を期待して!」
「違うよ、俺と朔太郎じゃガチ18禁になっちゃうから瀧川に任せたいんだよ」
「クソが」
「この前の、あのー、新しく発掘したAV女優さんの話してよ。パッケージで抜けると思って買ったのに、中身が痛い系ポルノだった話」
「わははははは」
「今した話で全部だよ!何笑ってんだよ朔太郎ぶん殴るぞ!」
「そのAVどうしたの?」
「どうしようもねえわ!抜けねえし痛えし!心に来るタイプのやつだったわ!」
「ふひひひ」
「そういえば俺もあってさー」
「抜けないAV?」
「ううん、生身の女」
「はい解散!都築のそういう話はいいです!お腹いっぱいです!」
「瀧川うるさい」
「あのね」
「あー!わー!聞きたくなーい!格差を感じるから聞きたくなーい!」
「もう航介んとこで寝てな」
「おやすみ!グッナイ!俺が寝てしまうことに後悔しろ!」
「はいはいおやすみ」
「それで?」
「ぐうぐう!すやすや!ぐー!」
「うるさい瀧川!静かにして!」
「うす」
「こないだ飲んでたら女の人と知り合って、二つ上だったのさ」
「うん。ちょうどいいじゃん」
「ちょうどいいべ?だから無知でピュアな初物のふりしてついてったのね」
「すげえ大見得切ってる、嘘つき都築」
「もう航介レベルよ」
「あっはははははクソ童貞」
「そしたら、着いた場所が彼女の家でね」
「うん」
「お風呂とか勧められちゃってね」
「うんうん」
「これは来たなって思うじゃん」
「俺いつズボン脱いだらいい?」
「脱がないで待ってて、良い子だから」
「はい」
「お風呂から上がったただよしくんを待っていたのは」
「全裸のお姉さん?」
「ぶぶー。ハンバーグでした」
「……は?」
「しかも出来立てほかほか、超美味かった」
「それで?」
「お風呂入ってハンバーグ食べて」
「うん」
「お姉さんと一緒にドラマ見て」
「その後が肝心だよ!ひゅーひゅー!」
「そのままソファーで寝ちゃって朝になって、朝ご飯も頂いて帰って来た」
「はあ!?都築忠義には失望したわ!」
「俺は今あくまでも体狙いの朔太郎に失望してるところだわ」



*おのでら・おべんと・ふしみ
「弁当が寒いって言ったら相当寒いんだなって俺は思ってる」
「そんなことないよ」
「有馬が寒いって言ったらやばいだろうけど、弁当はしょっちゅう寒がってんじゃん」
「うーん」
「つーか暑い寒いの基準を他人に求めんなし」
「そうだけ、あー、にゃんこ」
「げえ」
「……………」
「にゃご、おいで、にゃんこー」
「呼ぶなよ、来たら嫌だろ」
「伏見は嫌かもしれないけど俺と弁当は嬉しいの、ねっ、べんと、お?」
「……どこ行った」
「にゃんこ、にゃんにゃん。あー、来た来た。かわいいね」
「可愛くねえよ、獣じゃん」
「かわいいよ、よしよし」
「その手で絶対俺に触んなよ」
「えー」
「弁当どこ行ったの?消えたんだけど」
「ねこー、お前ちびっこいなあ、ご飯たくさん食べろよ」
「もうその獣触るのいい加減飽きて」
「飽きないよ!伏見も抱っこしてみて、かわいいよ、俺写真撮ってあげるから」
「そんなみすぼらしいのと接しろって?冗談だろ」
「伏見は生き物に冷たいなあ」
「嫌いなんだよ」
「はあ、お待たせ」
「あっ、弁当」
「……ん。ほら、食べな」
「猫のご飯だ」
「はあ!?それ買って来たの!?」
「うん。そこのコンビニで」
「意味分かんない!」
「いつ行ったの」
「小野寺が猫見つけて、にゃんこーって呼んでたくらい」
「最初じゃんか!」
「うまいかー、にゃんこ」
「大きくなってね」
「げええ……信じらんない……」
「子猫だね」
「うちに来るかー?」
「小野寺んちに猫いたら絶対もう二度と家行かないから!ほんっとに絶対行かないから!」
「わあ、分かったよ」
「……そんなに嫌?」
「たった今この世で最も嫌になった!」



*ありま・さくちゃん
「自撮りしよ」
「じどり」
「こうすんの」
「ほう」
「はいちーず」
「えー!今の俺変な顔してた!有馬くんのタイミングでチーズしないで!」
「じゃあ朔太郎が撮ったらいいよ」
「よし、やってみるぞ」
「ぶれないように気をつけてね」
「はいちーず!見て見て!」
「ぶれてんじゃん!だから!気をつけてって言ったのに!」
「わっかんないよー」
「伏見が上手いんだよ、こういうのは」
「でも俺伏見くんに怖がられてるし……」
「自覚あるんだ」
「有馬くんなんか知らないの?」
「知らないよ」
「でも有馬くんは元が整ってるからな……当てにならないな……」
「顎にピースするってこないだテレビでやってたよ」
「やってみよ」
「いえー」
「いえーい」
「どう?」
「これ楽しい」
「他の人ともやってみて」
「うん」

「小野寺くんしか応じてくれなかった」
「うん……俺も送り出した後そうだろうなって思った……」



*おのでら・ふしみ
「ひま」
「……暇だからって突然人の後ろから首を絞めるのはやめてください……」
「なんかして。切腹とか」
「死ぬじゃん」
「死なない程度に」
「難しいこと言わないでよ」
「ボイパやって。はい」
「おっ、え、っあ、えっ無理!ごめん!」
「最初一瞬やろうとしたよな……」
「無理だった」
「じゃあねー、肩車」
「それならできるよ。はい乗って」
「……いや本当にやって欲しいわけじゃ」
「いやいや」
「いやいやいや」
「今までお願いに答えられなかったから」
「いいからそういう義務感、ぅひいぃ!?」
「よっしゃ」
「高い!すげー怖い!天井に頭ついてる!マジで高い!怖い!下ろして!」
「思ったより軽く行けた」
「だから下ろせって!聞こえてねえのかよ!」
「え?」
「あー!下ろしてくださいお願いします!」
「……………」
「……えっ?ねえ?下ろして?ほんとに」
「……………」
「小野寺?ちょっと?まさかとは思うけど肩車で興奮とかしてないよね?」
「……そうじゃなくて」
「じゃあなんなのよ!下ろせっての!」
「……どうやって下ろそうか?」
「は?」
「しゃがんでみる?」
「えっ待っ、ぎゃあああっ」
「あー、だめだ、倒れる」
「怖えよ!なにすんだよ!馬鹿!」
「ちょっと、足掛けて下りてみて」
「無理だよ!今すげえ不安定なんだぞ!足で挟んでるの離したら落ちるわ!」
「ぎゅって挟んでてくれるのはすごいいいんだけど……そのままじゃ一生地面に足つけれないよ」
「どうすんだよもう!馬鹿!お前が不用意に肩車とかするから!」
「伏見が暇だって言ったんだよ!」
「あー!俺のせい!最低!」
「あいたたたた!髪の毛もピアスも引っ張らないで!やめてください!」
「ひぃいっ、揺れんな危ねえ落ちる!」
「どうすんだよー!」
「困ってんのはこっちだよ!」



*こーちゃん・おべんと
「今日帰んないの」
「うん。鍵持ってないし、母ちゃんも父ちゃんも今晩帰ってこないし」
「ふうん」
「布団持ってくる」
「え、はっ……隣の部屋……とか、で、寝るんじゃないの」
「は?寒いじゃん」
「ここで寝るの」
「うん」
「……あっそう」
「寝間着貸せよ」
「そこにある」
「風呂」
「……電気消して寝てるからね」
「おー」

「……………」
「……………」
「……航介」
「うお、びっくりした」
「電気つけて」
「なんで。寝ないの」
「眠れない」
「……俺寝るけど」
「お腹空いた時ってさあ」
「なんだよ!寝かせろよ!」
「どうして虫が鳴くのかな」
「腹減ってなくても鳴くだろ!消化してる時とかごろごろ言うだろ!」
「そうか」
「おやすみ!」
「ドーナツの穴ってさあ」
「……あー」
「どうして開いてるか知ってる?」
「知らん」
「火が通りやすいようにだって」
「へえー。おやすみ」
「宇宙でカップラーメンって」
「もうやめろ!寝ろ!おやすみっつってんだろうが!」
「怖。怒鳴った」
「寝かしつけてやろうか!?」



*おのでら・ありま
「ブランコだ」
「乗る?」
「乗る乗る」
「久しぶりだなー」
「二人乗りしたい」
「……壊れねえかなあ」
「ちょっとやってみよ」
「うん」
「俺下がいいかな」
「小野寺座って、俺立つ」
「そうしよう」
「よーし」
「あっ、案外行けそう」
「よっしゃ行くぞー」
「わはー」
「おー、うおっと、すげえ、結構早、っい、なあ、っ」
「あー、あーうん、有馬、有馬待って、有馬」
「うん?うわあぶね、なに」
「こんな大振りにしたら、っと、止めらんなくない、すか」
「えー?やってみて、止めてみて」
「うん、あっ」
「あっ」
「俺の靴がー!」
「えっ、えっ小野寺やだ、止めて!お願い止めて!」
「こんなん止めたら足の骨折れるよ!どうすんだよ!」
「あ″ー!誰か!誰か助けてください!」
「止まるの待とう!有馬!それまで絶対落ちないでよ!」
「やだあああもう手の感覚なくなってきたもん無理!」
「誰か助けてー!」

「お前らが近所の公園で金属の棒が軋むほどブランコ大きく漕いだ挙句に止めらんなくなって半泣きで助けを求めてる動画がツイッターでめっちゃ伸びてんだけどどういうこと?」
「……………」
「……………」
「拡散してあげようか」
「やめてください伏見様」
「お願いします伏見様」



*こーちゃん・さくちゃん・みーちゃん
「お届け物だぞー」
「おー、ありがとー」
「これが魚。さばいてあるやつ。こっちの箱は冷凍してある、おせち用な」
「はいはい」
「これはみわこ、こっちがやちよ」
「なんだろ」
「やちよのはケーキ」
「おー!友梨音が喜ぶ」
「みわこのは煮付け」
「さちえが好きなやつだ。二人ともよく分かってんねー」
「それじゃ」
「ご飯食べてかないの?」
「家で食うよ」
「えー、食べていきなよ、今年最後のご挨拶しようよ」
「いいって」
「でもさちえが呼んでるよ」
「……………」
「寒いから早く入って、ちょろすけ」
「あ?お前今」
「大晦日だからすき焼きだから早く早く」

「ただいまー」
「あんたさちえちゃんとこで飯食わして貰ったんだって」
「……ばれてるし……」
「迷惑かけんなって言ったろ!」
「あいって!違うんだよ!朔太郎が!」
「人のせいにして!」
「いってえ!すき焼きだったんだからしょうがないだろ!」
「大晦日でもうちの飯は貧相でごめんなさいね!」
「そんなこと言ってないだろ!」



*さくちゃん・おべんと・かずなりさん
「おっとしっだまっ」
「……………」
「おっとしっだまっ」
「……………」
「かっずっなっりっ、おっとしっだまっ」
「……………」
「……無言とダンスで強請るのやめてくれるかな……」
「ください」
「……ください」
「うん、あげるけどね」
「いえーい!かずなりラビュー!」
「ありがとう」
「える!おー!ぶい!いー!かずなり!いえーい!」
「朔太郎、うるさい」
「はい」
「さくちゃん、とーちゃんにまで叱られて」
「恥ずかしいから見ないで」
「さちえちゃんとか先輩とかとお揃いでポチ袋買ったから」
「ほんとだ、おんなじ」
「きょーやさんに、かずなりにも貰ってこいって言われたんだー」
「大事に使ってね」
「ゲーム買お」
「大事に!使ってね!」
「……俺貯金する」
「うんうん」
「当也ばっかり良い子ちゃんしてずるいぞ!」





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