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生理ネタです
付き合ってない
男で言うなら金玉を蹴飛ばされるのと同じぐらいの痛みとか、アイスノンを腹と腰につけてる感じの痛みとか、とにかくそういう風に例えられるヤツが今朝から私を蝕んでいた。
ちなみに私は子宮を鷲掴みにされてる感じだと思う。どうでも良いっちゃ良いけど。
ともかく私は月イチのソレに耐えかねて、空き教室で休んでいた。歩きたくない、立ちたくない。キツい。しんどい。ただでさえ沈んでいたメンタルが腹痛にトドメを刺されてしまって、フツーにしてることもできなそうな気がしてきたから。
どうしようもないことではあるけど。薬は飲んだものの、まだ効く様子はない。
もういっそ追い薬してやろうか。でもOD怖いしな……と思いながら机に突っ伏していたところ、教室の入口の方から音が聞こえた。
この教室この後使うのかな……、どかなきゃかな……なんてなお一層憂鬱な気分で顔を上げると、そこには見知った顔がいた。
「うわ、顔色ヤバいじゃん、大丈夫?」
「エース、」
何しに来たの、と聞くより先に、エースは言葉を続けた。
「見たことない顔色してるけど」
そんなに酷い顔かな、今。いや、酷いか。痛いもん。
明らかに心配そうな顔をしているエースに、多少の有り難さを感じながらもやっぱり触れられたくはない話題ではある訳で、平気平気、と適当な返事を返す。整理の話題とか、年頃の女子としてはタメの男子と話すのはちょっと、ね?
男子校においてどこまで意味のある強がりかはわからないけれど、私だって女子と言えば女子だ。こういうことで気を使わせるのもなんか申し訳ないし。
「マジで大丈夫なわけ?」
助けを求めない私に、今度は呆れを含んだような顔で言われたけれど、ごめん、ちょっとしつこいかも。
「気にしないでいいよ、別に」
エースが悪いわけじゃない。なんなら私が悪いんだけど。ちょっとごめん、心配に感謝を返せるほど今余裕が無いんだ。
再び机につっぷしてどっか行け、の意をこめて手をヒラヒラ振る。ほんとごめん。自己嫌悪しながら、いやいや嫌悪するのはエースの方で私じゃないでしょ、なんて悪循環に片足を突っ込んだまま「大丈夫だから」と返事だけ寄越した。
エースは本当に呆れたのか、愛想が尽きたのか、「ふーん」という声を残して部屋を去っていった。
最悪。ほんとに。メンタルは沈む一方だけれど、薬が効いてきたのかしばらくした頃には痛みはマシになってきた。気がする。そろそろ昼休憩終わるし次の教室行くかな……と顔を上げると、先程私が邪険にしてどこかにやったはずのエースと目があった。
なにしてんの、と聞くよりはやくエースが手にした缶をチラつかせて、「どっち飲む?」と。
カフェラテとココアだ。
ちょっとおっかなびっくりしながらココアを要求すると、エースは「ん、」とココアの缶を差し出した。
「……ありがと、」
あったかい。
「自販機で買ったらさぁ、もう一個当たったんだよね、」
何も言ってないのに言い訳みたいに付け加えられたその言葉に、「どっちも自分で飲めばよかったのに」とか「嘘つけ」とか、出かかった無粋を最後の一口と共に飲み込んだ。
ほ、と一息ついてから、「ほら、」と差し出されたエースの手を見た。
「捨ててくる」
と、空になった缶を片手で揺すってみせるエースのお言葉に甘えて、私はまだ温もりの残る空き缶を彼に渡した。
「オレこのまま次の教室行くけど身体冷やさないでよ」
なんて、廊下側からひょこ、と顔だけこちらに向けてお節介を言うエースを「わかってる、ありがとう」と言って手を振って見送った。
付き合ってない
男で言うなら金玉を蹴飛ばされるのと同じぐらいの痛みとか、アイスノンを腹と腰につけてる感じの痛みとか、とにかくそういう風に例えられるヤツが今朝から私を蝕んでいた。
ちなみに私は子宮を鷲掴みにされてる感じだと思う。どうでも良いっちゃ良いけど。
ともかく私は月イチのソレに耐えかねて、空き教室で休んでいた。歩きたくない、立ちたくない。キツい。しんどい。ただでさえ沈んでいたメンタルが腹痛にトドメを刺されてしまって、フツーにしてることもできなそうな気がしてきたから。
どうしようもないことではあるけど。薬は飲んだものの、まだ効く様子はない。
もういっそ追い薬してやろうか。でもOD怖いしな……と思いながら机に突っ伏していたところ、教室の入口の方から音が聞こえた。
この教室この後使うのかな……、どかなきゃかな……なんてなお一層憂鬱な気分で顔を上げると、そこには見知った顔がいた。
「うわ、顔色ヤバいじゃん、大丈夫?」
「エース、」
何しに来たの、と聞くより先に、エースは言葉を続けた。
「見たことない顔色してるけど」
そんなに酷い顔かな、今。いや、酷いか。痛いもん。
明らかに心配そうな顔をしているエースに、多少の有り難さを感じながらもやっぱり触れられたくはない話題ではある訳で、平気平気、と適当な返事を返す。整理の話題とか、年頃の女子としてはタメの男子と話すのはちょっと、ね?
男子校においてどこまで意味のある強がりかはわからないけれど、私だって女子と言えば女子だ。こういうことで気を使わせるのもなんか申し訳ないし。
「マジで大丈夫なわけ?」
助けを求めない私に、今度は呆れを含んだような顔で言われたけれど、ごめん、ちょっとしつこいかも。
「気にしないでいいよ、別に」
エースが悪いわけじゃない。なんなら私が悪いんだけど。ちょっとごめん、心配に感謝を返せるほど今余裕が無いんだ。
再び机につっぷしてどっか行け、の意をこめて手をヒラヒラ振る。ほんとごめん。自己嫌悪しながら、いやいや嫌悪するのはエースの方で私じゃないでしょ、なんて悪循環に片足を突っ込んだまま「大丈夫だから」と返事だけ寄越した。
エースは本当に呆れたのか、愛想が尽きたのか、「ふーん」という声を残して部屋を去っていった。
最悪。ほんとに。メンタルは沈む一方だけれど、薬が効いてきたのかしばらくした頃には痛みはマシになってきた。気がする。そろそろ昼休憩終わるし次の教室行くかな……と顔を上げると、先程私が邪険にしてどこかにやったはずのエースと目があった。
なにしてんの、と聞くよりはやくエースが手にした缶をチラつかせて、「どっち飲む?」と。
カフェラテとココアだ。
ちょっとおっかなびっくりしながらココアを要求すると、エースは「ん、」とココアの缶を差し出した。
「……ありがと、」
あったかい。
「自販機で買ったらさぁ、もう一個当たったんだよね、」
何も言ってないのに言い訳みたいに付け加えられたその言葉に、「どっちも自分で飲めばよかったのに」とか「嘘つけ」とか、出かかった無粋を最後の一口と共に飲み込んだ。
ほ、と一息ついてから、「ほら、」と差し出されたエースの手を見た。
「捨ててくる」
と、空になった缶を片手で揺すってみせるエースのお言葉に甘えて、私はまだ温もりの残る空き缶を彼に渡した。
「オレこのまま次の教室行くけど身体冷やさないでよ」
なんて、廊下側からひょこ、と顔だけこちらに向けてお節介を言うエースを「わかってる、ありがとう」と言って手を振って見送った。
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