番外編 孤高の空


翌朝
フォートブラッグ


シーモア・ジョンソン空軍基地が所在しているノースカロライナ州には、世界で知名度が高い特殊部隊、グリーンベレーの第7グループの基地も所在している。


訓練前の朝食時間。いつものように朝食を口にしているアルヴィン・グレンソンも隊員の一人だ。


「聞いたか? ラリー。」


アルヴィンは隣で食べている隊員に話しかける。


「何がです?」


ラリーと呼ばれた隊員の名はラリー・ランバート。予知の後天的能力者である。僅か先の未来はあらゆるパターンの結果として見る事ができる力だ。
アルヴィンとラリーは2028年の南極での出来事で生き残った数少ない軍人でもある。


「昨日の夜遅くに巨人と飛行機のような「G」が出現した事さ。」
「そのようですね。」
「ありゃ、知ってたか。」
「明朝にJCSから警戒するように通達がありましたよ。」


ラリーは発言した直後、食べる動作を止める。未来が視えたようだ。


「…もしかすると、直接見れるかもしれませんよ。」 「へ?」
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