始まりの怪獣



あとがき


「G」クロニクルも15周年だそうで。参加したての時は自分も高校生でしたよ。早いね。その間に色々ありました。
高校卒業、普通免許取得、引っ越し、就職、車購入、彼女フられ、引っ越し、フォークリフト免許取得、ネズミ講参加未遂、アブジェバックれ(汗)、彼女フられ、格安SIMデビュー、また引っ越し、電子決済デビュー、甥っ子姪っ子誕生、車買い替えと銀行初ローン、マイホーム購入未遂(独身なのに)、iDeCo &NISAスタート、気になる女性にフられ…時系列順に挙げるとこんなもん?
自分自身、都会が恐い田舎者なのでずっと地元周辺を拠点にしてます。数年に一度出張で関東へ行きますが、人が多い。ヤンキーが恐ろしい陰キャっぷりは治りません。

そして自分も三十路の漢…!
部屋を圧迫するウルトラグッズ(主にリアルフィギュア系や現行規格の怪獣ソフビ)、たまに円盤。私生活はピンチの連続でもウルトラマンが欲しいとは叫べない現実。ハルノ参謀長や宮井副官に感情移入してしまうところに感性が変わったなと思います。ウルトラマンの主演もだいたい年下の人がやるようになってきたからなぁ。映像系なサブスクは時間的な都合で敬遠してますが、ツブラヤイマジネーションだけは「運命の衝突」配信スタートを機に腹を括って加入。全く使わない月もありますがウルトラシリーズに投資しているつもりで継続してます。

さらにサブカル系の話題だと、ウルトラマンテレビシリーズの復権、国産ゴジラの復活、ちいかわ誕生、辻本茂雄座長勇退、IWGP世界ヘビー級王座新設、さいとうたかを先生死去、ガンダム初の女性主人公、ネトフリガメラ(観れない…)、亀山君の復帰、そしてフォレストサ終!
というわけで本作がアブジェ引っ越し後の最初の作品になりました。

今は2024年ですが、劇中経過でいうと四神大戦が起こってしまってるんですか。当時は遥か未来の出来事を書いていたつもりですがついに現実が追いついてきましたね。シンリャクカイロin湘南の時に「最近はスマートフォンなるものが〜」みたいな台詞がありますが、これが特に時代を感じてしまいます。ガラケーも淘汰されちゃいましたし。





近況報告は置いといて今作について。
御三方から記念作のお話が出た時に考えました。「G」クロのアニバーサリーとして何が相応しいか。何か掘り下げるテーマがあるのか!(自分の作品は置いといてね)
ひとりだけ正月出勤の帰り道で偶然思いついたのが日本丸結成じゃないかと。あえて日本丸という単語を最後まで使わないことを目標に描こうとじゃないか!とね。
『龍神』の時にいつの間にか結成してた…みたいなことで書いてありますがきっと今回の規模の事件が頻繁にあったので皆具体的な時期は覚えてない、ということで勘弁を(汗)

それでもって共有資料に結成は3000年代とあったので、本作はそれくらいの想定ですがここは描写がかなり少ない空白地帯。掘り下げると短編じゃすまなくなるのでぼかすことにしました。最初期のイメージでは3000年代の凌がこんなことしてて…から描こうとしてましたが、とにかく数ページの短期決戦でいくべく今の形になりました。長尺だと完成は来年になるので。

タイトルの「始まりの怪獣」についてはそのまんまの意味です。日本丸結成のきっかけとなった怪獣。もうちょっと一捻りいるだろというのはご愛嬌。

八重樫の使う武器について。
そもそも3000年代に銃の系譜はどうなっているのか。4000年代は正規軍で光学銃が普及してるのでその空白期間は、ということですね。実弾の銃は整備維持のノウハウや弾の備蓄、安価だったりでアングラ組織や辺境軍で未来も生き続けてるとして、どう進化しているのか考えてました。するとこの時代にピッタリのものが。
SKaRDの23式電磁小銃RAR-23。レールガンなら1000年後には小銃になってそうだな!と。
戦闘中にバッテリーと弾を交換していく必要がありそうですが、未来ならマガジンと小型バッテリーが一体化してそう。銃身の冷却機構(替え銃身?)の改善で連射できるようになってるはず…。
そしてこれまたRAR-23がフィクションとリアルが両立してる良デザイン。これの拳銃仕様もありますがこれもいい。最近のウルトラの防衛隊武器は玩具化を考慮しないので、プロップはモデルガンを改造して使ってるようです。モブ隊員が持つ銃なんて無改造のモデルガンだし。よって絵面がミリタリーに振っていてとても面白い。これも防衛隊の玩具はロボット兵器にシフトしていった弊害ですが、色々な面で結果的には良かったと思います。

逸れましたが実銃云々を描写したらやはり長くなるので本編では割愛。レールガンとして忘れてはならないEM銃(イレイザー)が求ム者で出てくるけど、量産度外視のハンドメイドっぽいので考察では除外。原典の映画で壁をすり抜ける弾丸はアルミ製だという設定だった気がするし、チートすぎるから系譜には加えるべきではないな…と。
何なら試作レールガン自体は関口がデストロイア戦で持ち出してるし、EM銃といいやっぱりチートすぎる技術は関口亮の専売特許ということで。あまり普及させるとお話を作れなくなるし、程よい不自由さがいいのさ。

ちなみにですがばらさんの本サイトで「ゴジラ−1.0」公開記念及び、「G」クロ公開15周年非公式記念作品である「-GENOCIDE-「負」、再ビ ダイジェスト版」にて、RAR-23が拾われていて感謝。以前ウルトラマンブレーザー談議をした時にこの銃を語ったことを覚えてくださったようです。





そして語らずにはいられないジャック・オ・レンジ。
唐突な新キャラ…ではなく。実はこのジャック氏、宇多瀬さん発案のキャラクターなんです。ずっと前から日本丸初期メンバーとしての存在は把握してあれど、どのようなキャラなのかは最近のリモート飲みで聞くまでは謎でした。そして聞けば深いキャラでした。なんと日本丸結成の言い出しっぺ。
そしてつい先日ですがサ終による引っ越し作業で彼の構想メモがサルベージされ、見せてもらいましたがこりゃ自分の力量では再現できないくらい複雑なキャラで…(汗)
宇多瀬さんに確認したらあくまで初期構想だから今作のがオフィシャルでよい(要約)とのことで無事に出演できる運びに。

とりあえず外見はジャック・オ・ランタンのようで、口調はジャック・スパロウでよいとのことだったので、吹き替えの平田さんのイメージでスラスラと書きました。というかそのまんまです。あの映画自体、姉がジョニー・デップ好きで初期三部作を何回もDVD(←死語か?)で観ていたので難なくこなせましたね。昨年の金曜ロードショーで見返してみればスパロウの魅力に気づいたわけで。強くないけど立ち回りで勝利条件を満たす姿や、とにかく色気!これは当時男子中高生だった自分じゃ分からないかっこよさですね。

ちょっと話が逸れましたが、いつのまにか日本丸を結成させたきっかけを考えると、ニジカガチの腕輪が欲しかったからその取引の過程でとか。ジャック・スパロウだとそういう神話絡みのもの、自分の利益になりそうな魔物と交感できる触媒とか欲しがる気がしたので。なんかもうオ・レンジ個人じゃなくてスパロウの体でお話を考えてましたねこれは(汗)



首謀者。幻視の爾落人。対人戦をやるにあたり、後述の理由でブレーザー怪獣から抽出できそうな能力がないか考えましたがドンピシャのがいました。
モグージョンですね。四人を苦戦動揺させる能力かつ、少しでもレリックとジャンヌを出せる。ハイダの暗示を上回る展開はやや強引ながら、それだけ強力な能力だったのでしょう。ちなみに八重樫が幻視で見えたのは昔の自分とハイダです。それはありきたりなので本編内では描写してません。



出演怪獣については直近のブレーザーから選びたかったのは前提からありましたね。既にアークが始まってるけど執筆開始したのは今年の一月からなので…。まぁ何だったら明日放送のアークにもモグージョンが出るし。
当初はレヴィーラ軍団&黒幕対日本丸勢(+テラフェイザー)が有力候補でした。しかし色々考えてニジカガチを起用。ゾグビーストがいない時代かつ、パレッタ活躍枠なので味方ロボットを加えた巨大怪獣戦にするのは決めてました。アースガロンは大好きですがブレーザー怪獣と戦わせるのは芸がないので最初から脱落です。



ニジカガチ。
番組のオープニングからして神懸かっている怪獣。台風5つの予報円→放送事故のテストパターン→定点カメラにノイズ混じりで映り込むニジカガチ。サビの数秒でキャラクターを語る神演出…!
ブレーザーにて初登場回前編は神様として、後編は怪獣として描かれている感。前編の「どうやって倒すねん…」から後編は一怪獣に成り下がった気はするけど、番組としてのブレーザー怪獣の中で格の違いを見せつけている。怨霊体での一件も別格だし。
この格は落とすまいとあえてメカムサシンの描写は軽めにして(彼を真面目に描写したら尺が長くなる)、ニジカガチを重点的に描きました。あと暴風雨を起こすけど自分の周囲だけ台風の目っていうのも本家の設定が上手い。撮影時に雨降らさなくていいもんね。

倒し方としては本家マガグランドキングと同じく、キャラクターの格を落とさずにやれたかなぁと思います。レインボー光輪を逆再生したら虹に戻るだろというツッコミは野暮というものですね。
活路にアースガロンmod2ユニットよろしく瀬上のレールガンを絡めたのは性ですね。それにニジカガチ本人にレインボー光輪を使わせる業の深さ!(笑)
もはや関係ないけどmod2ユニットって凌(多目的レーザー砲)と瀬上(レールキャノン)みたいだし何かの時にネタで拾いたい。

これまた偶然ながら自然を超越できるところとか、召喚者によって善悪が変わるとか設定だけ見てるとパイレーツ・オブ・カリビアンの世界観と合ってる…?つまりスパロウとかベケット卿が欲しがりそうかな?とか思いながら。ちょうど勾玉的な腕輪もあったし。あの世界のクラーケンを見てるとデザイン的には浮きそうだけどね。

さらに前述の「-GENOCIDE-「負」、再ビ ダイジェスト版」にてスフィアザウルスが出てきたパートですが、ばらさんもこの場面でニジカガチを使いたかったそうでこちらに出番を譲ってもらいました。感謝!



メカムサシン。
本家登場回はヒュドラム決着がメインで彼は前座だった。にも関わらず視聴者の関心を掻っ攫ったニューウェーブ(2021年…)。前座らしからぬ強さが人気の秘訣か。イグニスは最初からメカムサシンと共闘すればヒュドラムに勝てたのでは。葛藤もあったけど協力を扇げばケンゴも加勢して三対一にできただろうし。どちらにせよ円谷プロダクションはメカムサシンでメイン回をやって掘り下げるべき。
そしていかにもパレッタが想造しそうなビジュアルと必殺技がとても良い。ウルトラマン不在でニジカガチに喰らいつくにはギャグ補正が必要と考え、彼をチョイス。たぶんニジカガチが敵じゃなければ起用しませんでした。



とまぁ、

なんかデカい事件←アニバーサリー!
形はどうあれ再登場するキャラクター←アニバーサリー!
新キャラ登場←アニバーサリー!
実は日本丸結成秘話だった←アニバーサリー!

と、アニバーサリー感マシマシの勢いでお届けしたAWACSでした。御三方と比べて自分だけ短編尺一本で申し訳ないですが、何か思いついたらもう一本くらいやれるかな?

とりあえず今日は金ローのマイゴジ観て寝ます。では。


2024.11.1
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