龍神《喰ウ者》


あとがき~十年を経て~



読了ありがとうございました。

「G」クロでははじめてのあとがきとなります。
企画開始当時はまだ学生で卒業研究を行っていました。
それがいつの間にか二度の転職と結婚、そして父となっていました。
そうした歳月と共に起きた変化を受けて、この節目に十周年記念を書こうと思ったのだと思います。(途中、止まって過ぎてしまって「だいたい十周年くらい記念作品」になってしまいましたが)

「G」クロはキャラクターの豊作でした。後藤銀河とガラテア、関口、元紀など何本でも書ける力のある存在に出会えたのはよかったです。
そして、合同企画だからこそできる他の方のキャラクターを使えるという点も本当にありがたかった。瀬上に至っては我が家のキャラクターのように使ってますし。

一度完結させた訳ですが、よくよく見るとどうしても展開上できなかったことも見つかり、チャンスがあれば時空の二人とレイアの邂逅を書きたいなどもありました。
とはいえ、記念作品となれば、かつてないスケールの戦いで、過去最強の敵が必要になり、お祭り要素のある内容が必要です。
そもそも宇宙の終焉や根源との戦いまでやってるのに今更何ができるかという問題もありました。
ただ、十年という歳月の為せるものです。存在しなかった史上最強の敵がスクリーンに現れました。アニゴジギドラです。
おかげでゾグの宙ぶらりんになっていた時空と次元って何が違うんだ? そもそも根源破滅天使ってどういうことだ? という設定の説明をする機会ができました。要は効果の及ぶスケールが違うというだけのことです。

バーニング瀬上とプレデター凌についてですが、本当に思いつきの小ネタレベルのつもりでした。
宇宙の果ての表現を考える上で、かなり本気で調べた中で電磁の可能性の幅広さに気づいたわけです。荷電粒子ビームは前々からできそうなこととして考えていましたが、量子電磁学のことに触れた時に、「瀬上って三佛全員のことができるんじゃないか?」と思って生まれました。元ネタは言わずもがなですが、キングオブモンスターズのゴジラです。
あと宇宙戦艦を墜とすシーンはラウムの赤い彗星のネタです。
プレデター凌については、シンプルに凌を出したいという理由からです。瀬上コンプレックスを拗らした凌がどうなるかを考え、瀬上を意識した結果、瀬上よりも拗らせた暗殺者が出来上がっていました。
ちなみに、戦いが終わった後、凌は勝負を挑む為に瀬上達のところへ年中訪ねています。

最後にチラッとだけ出た多分レイア、バーニング瀬上に匹敵する最強の爾落人についてです。
素粒子を自在に操る量子の爾落人で、やれることよりできないことを挙げた方が早いです。心理系と複雑なものを同時に沢山作り出すことですかね。
重力子も発見されていますので、重力操作、量子の特性である波長と粒子の変換による消滅と出現によって自他ともに消したり出現させたり、転移させたりは朝飯前です。任意で復元も可能なので、擬似的なアイテムボックスを使うことも可能です。攻撃力は言わずもがなです。消滅させるだけでなく、中性子爆発なんて寝てても出来ます。
二十周年くらいで登場させたいですね。(やるかわかりませんが)

とても楽しい企画に参加できたことを嬉しく思います。
そして、一緒に参加してくださった仲間達にも感謝致します。

最後に読了頂いた読者の皆様にも感謝。

宇多瀬

2020/7/30
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